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- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061580602
感想・レビュー・書評
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<上巻のレビューから続く>
さて下巻に入り、
いよいよ流水作用の話に入る・・・と思ったらまず「付録」として登山の留意点などが延々と語られていてびっくり。
とはいえこういうところから、ちょっと「現場主義」らしさがにじみでてかえって好印象(野外科学なんだなと)。
流水作用による美しさが立ち現れるからこそ山の魅力がある、といったようなことも語られ、我が意を得たりという気分になった。
とくに、花崗岩における浸食がもっとも美しいとの言説には共感。「(花崗岩の場合が)流水浸食の神韻」との表現も印象的。
このほか、石灰岩の浸食などにもふれ、流水の浸食による種々の現象とそれによる美をとく内容は、本書の、地形・地質から日本風景を論じるねらいに照らすとまさに象徴的。
そう、まさに地形・地質から日本風景の特質を論じる、解き明かす内容は、面白く、説得力があり、いまの時代にもじゅうぶん新しいとさえ思う。歴史的良著。
(あとは古文がもう少しすらすら読めたらなぁ・・・)詳細をみるコメント0件をすべて表示
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