法然と親鸞の信仰(上) (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061581555

作品紹介・あらすじ

「信仰というものは、生きるために必要な、日々に欠くことの出来ない、実際に役立つものでなくてはならぬ。心の平和のためにも、また身体をいわゆる肉弾となして、実生活にぶっ突かって行く時にもなくてはならない最後の『拠りどころ』でなくてはならぬ」と考える著者が、法然と親鸞の信仰について、情熱をかたむけて説いた名著。本巻では、法然の生涯について語ったのち、「一枚起請文」の成立ちから奥義までをわかりやすく注釈する。

感想・レビュー・書評

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  • この本の序に、「一枚起請文と歎異鈔とは、人間の魂の中に灯をともすような書き物だ。深い深い魂の海の底に錨をおろすような文章だ。これを読むと我々はいつの間にか、佛智の不思議と、見えない手とが人間の生活を支えているのを感じるようになる。歎異鈔よりも求心的な書物はおそらく世界にあるまい。
    この書には、また、物柔らかな調子ではあるが、恐ろしい、大胆な、真剣な思想が盛ってある。見方では毒薬とも、阿片とも、利刃ともとれる。がそれは宗教の蜜意を取り扱ってあるからだ。そして、どこまでも敬虔な、謙虚な、しかし真理のためには何者をも恐れない態度で書かれているのである。文章も日本文として実に名文だ。国宝と言ってもいい」と書いています。私が、変に注釈をつけると、この本を汚す思いがするので遠慮しますが、もし、機会があればぜひ一度お読みになることをお勧めいたします。

  • 序◆はしがき◆内容一般◆法然の生涯◆一枚起請文講評

    著者:倉田百三、1891庄原市-1943、劇作家・評論家、旧制第一高校中退

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著者プロフィール

1891年広島県生まれ。旧制第一高等学校を病気のため中退。大正期の人道主義的文学を代表する。1943年没。著書に『出家とその弟子』『愛と認識との出発』『絶対的生活』など多数。

「2018年 『新版  法然と親鸞の信仰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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