- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061582699
作品紹介・あらすじ
この書物を手に取る人は、「かぐや姫」の話に、幼時の追憶をなつかしく蘇らせるにちがいない。そして、この作品を読み終える時、あなたが青年であるならば、より心豊かに生きる知恵を学ぶだろうし、人生の経験を多く持つ人ならば、過ぎ来し方をかえりみて、疲れた心に、慰藉と激励を与えられることだろう。『竹取物語』の現在古写本の1つ、吉田博士蔵本に初めて全訳注を施し、新しい理解と鑑賞へ読者を招待する。
感想・レビュー・書評
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ちょっと前になりますが『かぐや姫の物語』を読んでふと。
やはり原作を知っておくと、味わいも深まりそうです。
確かに『源氏物語』でもとり上げられいたかと思いますが、
日本にとっての物語の始まりとも、位置付けられていますね。
大枠の話の流れは『かぐや姫の物語』と変わりませんが、
一つ異なっているのは、ラストの「富士山」のくだり。
不死から転じての富士、この辺りは記紀ともつながりますね。
個人的には、帝をソデにするとの筋がこの時代に描かれたことも興味深いです。
その帝、『かぐや姫の物語』では大分悪辣な描かれ方をしていましたが、、
あれはエンターテイメントを追及した結果、なんですかねぇ。。
なんて思いながら、映画もそろそろ見ておきたいな、とも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昔話のかぐや姫の原作?ですが、結構楽しめました。
5つの難題や月の都の人など設定が豊富。登場人物は多いのにキャラも立っています。
また、文章が簡素なので各キャラの感情表現にも想像の余地があります。この点が、高畑勲『かぐや姫の物語』といった後続作品による再解釈やアレンジを許すのでしょう。
解説はこの物語を俗物vs超俗の2項対立で捉えています。もちろんこの時代の仏教思想を踏まえた上でですが、それだけでない懐の深さがあるようにも思います。例えば、超俗のかぐや姫は、翁に対してどのような情を向けていたか、5人の貴公子には冷たいように見えるその真意は、などと想像を巡らせて苦にならないのが、この短編のいいところです。
ただ、完成度が高いので、日本最古の物語感はないです。読みやすすぎて、平安時代の文章って感じもあまりない。 -
昔話的に訳された竹取物語ではなく、全訳で読むことによって改めて知ることがあるかもしれない。
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伊東などを舞台とした作品です。
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2009/7/19 チェック済み
上坂信男の作品






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