- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061584846
作品紹介・あらすじ
魯迅の弟、周作人に始まる中国の民俗学研究の歴史は浅く、研究方法もいまだ模索の段階にある。本書は「古代文字の構造を通じて考えられる古代人の生活と思惟、古代歌謡としての詩篇の発想と表現とを通じてみられる生活習俗のありかた、そしてそれによってえられたところのものをわが国の古代の民俗的な事実と対応させながら比較」考察するという3つの方法をもって、未開拓の中国民俗学研究という分野に正面から取組んだ労作である。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/739794詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
殷王朝の民俗を知りたかったので非常に勉強になった。甲骨文字をひもときながら、ときに古代日本の風俗にも触れつつ、検証を深めてゆく手法?
日本の古代史にはあまり興味がなかったが、つながるものがあるのだなと感じた。
しかし甲骨文字を眺めているとなんとも不思議な気持ちになる。古代の人は想像力豊かだ。いま、我々が「何か文字を作れ」と言われても、これほど深い意味を持たせることはできないだろう。
たとえば「死」を意味する甲骨文字は、埋葬した骨が並べられたような字形をしている。何を思い、祈りながら、この字を作ったのだろう。白川博士の解説を読みながら、果てしないロマンをそこに感じた。 -
民俗学とは、神との関わりにおいて営まれる人間のありかたである
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中国は民族も多様で、しかも歴史的に色々めちゃくちゃだから、日本と同じように民俗資料を採集するのは難しいのね…
日本の民俗学や、祭事、神話、万葉集などと比較しているのが興味深いです。
古代の民俗を『詩経』から読み取ろうとしているのが面白い!
歌謡や文字って元々は呪術的なものだったのですね~
もちろん、甲骨文字からの考証もしてるよ!
民俗学の本だけど、カテゴリは都合上こっちで。 -
白川先生の本の中でもかなり読みにくい方だとと思う。
…が、個人的にすごく興味のある題材が扱われているので面白かった。
白川先生の専門はあくまでも「漢字」なので、「民族」と題していても、これも漢字
的アプローチ。 -
買ったと思ってたらまだ買ってなかった。絶対面白いと思う。
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