社会主義 (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061585119

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  • 社会主義者が唱える近代の命運が資本主義社会の自滅であるとするならば、ウェーバーの唱える近代の命運は組織の官僚化である。
    ウェーバーの業績については官僚制論を主として挙げられることが多いが、その官僚制論は社会主義が抱く理想との対立において、よりその重要性が際立つものであることを理解できた。
    講演内容からだけでは読み取りづらいウェーバーの持つ理想(国民国家や、自由な市民と企業家による社会構築)について解説の項目で述べられている。
    カントとヘーゲルの嫡子たる存在であることを思う。

  • 市民層を擁護するナショナリストたるウェーバーが行った、社会主義批判の講演の記録。社会主義の実践がもたらす帰結を、理論的かつ経験的に批判するその内容は、ソ連崩壊後もいまだにくすぶる社会主義・共産主義の夢に対し、社会の合理化という逃れがたい冷徹な現実を突きつけている。

  • 社会主義について、マックス・ウェーバーが唯一まとまって行った講演をまとめたもの。社会主義が官僚制によって実現に至らないこと、そして独裁を招くことを的確に指摘。見通す力が半端ない。

  • 解説も良かった。

著者プロフィール

1864-1920年。西洋近代について考察したドイツの法学者・経済学者・社会学者。代表作は、本書に収められた講演(1919年公刊)のほか、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(1920年)など。

「2018年 『仕事としての学問 仕事としての政治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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