隠喩としての建築 (講談社学術文庫 866)

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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061588660

作品紹介・あらすじ

思想をコンストラクション(建築)から検討しようとしてきた柄谷行人は、それが本質的には「ゲーデル的問題」に帰着することを見いだした。しかし、これは西洋の思想的文脈とは別の問題で、日本では、ディコンストラクティヴであることを自覚していた。したがって、先ず建築的・形式的でなければならないと考えていた。本書は建築を隠喩として用い、哲学を知の建築とみなすことから始める表題論文のほか、形式の諸問題等を収録した。

感想・レビュー・書評

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  • 文庫本はⅠからⅢ編からなり、「隠喩としての建築」は冒頭に入る。その次の「形式化の諸問題」は前者を要約したものという。
    一言で言って難解、そもそもこれは哲学書。~によれば、とか、~も言うように、という引用が他出。
    早大建築史の教授が、最終講義に筆者柄谷を呼んだが、その講演は意味不明で大幅時間超過だったという。
    タイトルにひかれて、(私のように)建築関係者が安易に読むには覚悟がいる。浅はかな学生が時間を費やす必要はない。熟年になってから腰を据えて読むべきものだ。

  • 隠喩としての建築
    形式化の諸問題
    鏡と写真装置
    検閲と近代・日本・文学
    核時代の不条理
    小島信夫論
    内輪の会
    言語という謎
    伝達ゲームとしての思想
    建築への意志
    病の記号論
    『隠喩としての病い』にふれて
    80年代危機の本質
    アメリカの思想状況
    中上健次への手紙
    サイバネティックスと文学
    凡庸なるもの
    リズム・メロディ・コンセプト

    著者:柄谷行人(1941-、尼崎市、哲学)
    解説:岩井克人(1947-、渋谷区、経済学)

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著者プロフィール

1941年兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学大学院英文学修士課程修了。法政大学教授、近畿大学教授、コロンビア大学客員教授を歴任。1991年から2002年まで季刊誌『批評空間』を編集。著書に『ニュー・アソシエーショニスト宣言』(作品社 2021)、『世界史の構造』(岩波現代文庫 2015)、『トランスクリティーク』(岩波現代文庫 2010)他多数。

「2022年 『談 no.123』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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