- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061589049
感想・レビュー・書評
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冷戦を中心にした国際政治史。
古い本なのでゴルバチョフのあたりまでで終わってるが、多角的な視点から複雑な国際政治面での歴史の流れを説明しており、国際政治の面白さがよくわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
米ソの冷戦時代の国際関係についてが解説されている。
この本に書かれている内容を考慮すると冷戦という国際関係は相互の不審感により、延々と長きに渡り続いたのだと思うようになった。二分化された世界の中で様々な危機を迎えつつも徐々に関係を改善し、冷戦解消へといたったこともよく理解できた。
ここから分かることは国際政治においては即決即断よりも粘り強く交渉することが相互利益のためになるということではないだろうか。 -
アメリカとソヴィエト連邦の冷戦を中心に、20世紀の国際政治史を論じた本です。
共産主義を真理として掲げるソ連と、民主主義を世界に及ぼすことがみずからの使命だと任じるアメリカは、どちらも普遍主義によって特徴づけられます。そしてこの異質の普遍主義の対立が、現実主義的な勢力均衡を図る19世紀ヨーロッパの国際政治とは異なる思想に基づく、20世紀の国際政治を動かしてきたと著者は考えています。
こうした二つの普遍主義の対立を機軸にして東西冷戦構造が成立し、覇権を争うことになります。しかし、やがて中国や第三世界の台頭、ヴェトナム戦争でのアメリカの敗北、ソ連経済の危機などを経て、世界はもはや二つの普遍主義によって二分化されるという単純な見方を許さないような時代に突入することになります。
冷戦を中心に、20世紀がどういう時代だったのかが分かりやすく解説されていて、勉強になりました。 -
はや読み。
リフレイン。 -
著者はリアリズムによる分析で有名だった京大の高坂正尭氏。第二次世界大戦以降の国際社会の動向の分析はさすがに的確で、これが30年も前に書かれたということは注目に値しますが、ペレストロイカあたりまでの記述で終わっており、7~8年前に逝去されたので改訂版も期待できず、続きが読めないのが非常に残念です。冷戦からソ連崩壊寸前のペレストロイカまでの現代史の知識の整理にうってつけの一冊です。
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猪口孝が、日本における国際政治は、外交史と地域研究に支えられていると指摘した事、また田中明彦が同様の議論を日本国際政治学会編の『日本の国際政治学』(1巻)で示しているのは、有名ですが、高坂はまさに外交史ですね。
外交史の面白みは本書には満載ですし、出来事をきれいに整理する事自体には、それなりの意味があると思います。
だから、国際政治史という言葉が本書のタイトルになるべきでしょうね。 -
「現代の」と銘打っていますが、内容は冷戦期の国際関係史です。イデオロギーに毒されていない冷静な分析と語り口からは、筆者の学者としての確かな目と良識がうかがえます。
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放置してた学生時代の参考文献。タイトルに「現代の」ってあるけど、書かれたのは20年前。今年でベルリンの壁崩壊から20年だし、いいタイミングだったかもしれない。
著者プロフィール
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