古田織部の茶道 (講談社学術文庫 932)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061589322

作品紹介・あらすじ

「茶の湯の名人」の称をもち、千利休の高弟中の随一と謳われる古田織部は、自ら千軍万馬の戦場を往来した戦国大名。その故にか豊臣家滅亡後、家康より切腹を命ぜられる悲劇をもって波瀾の生涯を閉じる。織部こそ利休に次ぐ茶の湯名人と確信する著者は、あらゆる史料を博捜してその人と芸術を描き出す。桃山文化の神髄として不朽の光を放ち続ける織部の茶道の全体像を、初めて明らかにした記念碑的労作。

感想・レビュー・書評

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  • 古田織部に纏わる情報を古い文書や書状などから集め1冊にまとめた作品。
    著者の努力が見える作品で古田織部の教科書ともいえる。
    へうげもの(漫画)から入り、深く古田織部の事を知りたいと思って小説を1冊読んでみたのだが、面白くなくストレスを感じていたが、こちらは小説ではないが1冊で満足できる仕上がり。
    なんかこの作品以上に熱意を持って古田織部について書く本は出てこない気がするそんな作品でした。

    2020

  • [作品]
    1990年出版。 講談社学術文庫。

    歴史学者 國学院大学名誉教授 桑田 忠親 著

    [感想]
    講談社の漫画週刊誌モーニングで連載中の山田芳裕 著「へうげもの」の元ネタとなったと言われている「へうげもの 古田織部伝~数奇の天下を獲った武将」と同じ作者によって書かれた古田織部に関する書籍。全編通して随所に実際やりとりされた織部と武将や師である千利休、そしてその他茶人との手紙の内容(それも多くが漢文)が掲載、解説されており、250pほどの著作だがかなり本格的な内容になっている。近代日本文化に多大な影響を与えておきながら、歴史の闇に埋もれてしまっていた織部にスポットライトを当てた著者の織部の人となりや交遊関係、史実に関する考察がさすが歴史学者なだけあって説得力があり面白い。文章からひしひしと伝わる織部愛も必見。

    古田織部という人物をより身近に感じる一冊。漫画「へうげもの」の副読本としてもオススメ。ただし、漫画の読者で古田織部がどういう最後を迎えるか知らない人、知りたくない人は読まない方がいいと思われる。

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著者プロフィール

1902年、東京都出身、1987年没。國學院大學国文科卒。東京帝国大学史料編纂所を経て、國學院大學文学部教授、同名誉教授。文学博士。戦国史・茶道史研究家。『日本茶道史』(角川書店)、『古田織部』(徳間書店)、『千利休』(宮帯出版社)、『本朝茶人伝』(中央公論新社)など著書多数。

「2018年 『ビジュアル版戦国武将茶人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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