- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061589681
作品紹介・あらすじ
ニイチェが「神が死んだ」と予言した現代は、従来の価値体系が崩壊し、思想史の上でもルネサンスの時代に比すべき大きな転換期をむかえている。そのなかでフッサール、メルロ・ポンティ、レヴィ・ストロースら現代の哲学者たちが、心理学や言語学、人類学などの人間諸科学と交流しながら追求する哲学の新しい方向とは何か。そして彼らが負った共通の課題とは…。人間の存在を問う現代哲学の書。
感想・レビュー・書評
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2021.09.27 難しくて理解できなかった。あと数度は読まないとわからないと思う。とりあえず一回読み終わったので登録するが、数を重ねたい。
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『現代の哲学』というタイトルについては、説明が必要だろう。フッサールの現象学が心理学の方法論上の基礎づけという動機から成立したように、19世紀以降の哲学は、自然科学・心理学・言語学・人類学・精神分析学などの諸学問との交流の中で形成されてきた。本書は、そうした現代の哲学的動向を踏まえつつ、現象学から構造主義までの思想を紹介したものである。
とくに、メルロ=ポンティの思想と、その哲学的思索を紡いでゆく方法とに、著者の関心は注がれている。メルロ=ポンティは、心理学・言語学などの諸分野の成果を踏まえつつ、人間の心理や言語などが、意識と物質のどちらか一方に還元することができないという主張を展開した。彼は、物質的世界のような低次のレヴェルから、反省的意識のような高次のレヴェルまでを、「基づけ」という発想によって統一的に把握する。高次のレヴェルの秩序は、低次のレヴェルの秩序を足場としつつ、そこにより普遍的な秩序を実現している。これが「基づけ」の関係である。意識現象のような高次の秩序は、物質のような低次の秩序に還元されてしまうことはないが、病的な状態に陥ると、高次の秩序が崩壊し、低次の秩序が行動を支配するようになる。
メルロ=ポンティは、レヴィ=ストロースらの「構造」の概念も、こうした秩序として理解できると考えていた。こうした観点から「構造」の概念を捉え返すことによって、構造は低次の足場の上に実現されている動的秩序とみなされることになる。著者は本書の最後に、構造主義対人間主義の対立をこうした観点から調停する可能性に触れているが、こうした問題意識が本書全体を貫く基調になっているといってよいと思う。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/739990 -
理性の崩壊
20世紀初頭の知的状況
人間存在の基礎構造
身体の問題
言語と社会
今日の知的状況
著者:木田元(1928-2014、新潟市、哲学) -
哲学的問題の中から、人間の主体性を主にとらえながら、20世紀の代表的な思想を考察し、有効な考え方を提示する。
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すごくわかりやすいけれども時代を感じた。マルクスの話になると、急に難しくなった。
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[ 内容 ]
ニイチェが「神が死んだ」と予言した現代は、従来の価値体系が崩壊し、思想史の上でもルネサンスの時代に比すべき大きな転換期をむかえている。
そのなかでフッサール、メルロ・ポンティ、レヴィ・ストロースら現代の哲学者たちが、心理学や言語学、人類学などの人間諸科学と交流しながら追求する哲学の新しい方向とは何か。
そして彼らが負った共通の課題とは…。
人間の存在を問う現代哲学の書。
[ 目次 ]
序 理性の崩壊
1 20世紀初頭の知的状況
2 人間存在の基礎構造
3 身体の問題
4 言語と社会
5 今日の知的状況
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ] -
わ、分からなかった。
もっと西洋哲学を勉強して出なおして来よう。
著者プロフィール
木田元の作品





