中国の文芸思想 (講談社学術文庫)

  • 講談社 (1991年10月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061589902

作品紹介・あらすじ

言葉は人の心の顕われ。切実な祈りから「詩」が生まれ、詩にはすべてそれを響かす相手がある。恋人・為政者・神-。遠く征く夫を気づかう哀切な想い、権臣の邪な心を正道に戻そうとする万民の叫び、鬼神も動くかと見える敬慎なまごころ。人の生の真実を表現しつくす中国文芸の神髄を、「風」「神」「気」「儒」「侠」など、重要なキーワードの分析を通じて明らかにする。余人の追随を許さぬ、類まれな論纂。

感想・レビュー・書評

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  • 中国文学にかんする著者の論考10編を収録している本です。

    本書の前半に収録されている文章では、風・雅・神・気・格・境・癡・儒・侠などの諸概念が中国文学のなかでどのような意義をもっているのかということが論じられています。「風」は、芸術によってひとの心を動かすものであり、時の権力者の邪な心を正して万民の幸福を実現するための「諷」に通じます。また「雅」は「正」に通じるとともに、卑俗に落ちることのない高い精神性を意味する概念であったことが説かれています。

    「癡」については、ひとつのことに打ち込むあまり世間の人びとの常識をはずれた芸術家を評することばとして用いられてきました。著者は晋の顧愷之のエピソードを紹介するとともに、わが国の能においても狂おしいまでの情念が現実の世界からの乖離をもたらすことが表現されていることに触れて、地域と時代を越えた芸術の本質にせまっています。

    このほか、唐の韓愈、柳宗元、元稹、白居易の四人の詩人たちを紹介した文章や、陳奐、龔自珍についての評伝なども収められています。

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著者プロフィール

1904~1994。山口県岩国市出身。九州大学名誉
教授。元早稲田大学教授。学士院会員。専門は
中国文学。その蔵書および研究ノート等の遺品
は、福岡県大野城市の「大野城心のふるさと館」
において「目加田文庫」として保存されている。
「平成」改元時、最終候補案となった「修文」
を提出したことでも知られる。

「2019年 『目加田誠「北平日記」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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