- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061590649
作品紹介・あらすじ
ドイツは森の国である。その森に守られて、各地にたくさんの都市がある。ドイツの都市は、それがどんなに小さくても個性があり、独特の顔がある。それでいてドイツの都市は、構造上も精神的にも、善遍的な共通性を有している。そしてそこに住む人びとは、独自のドイツ的生活文化を作りあげている。ドイツ的生活文化とは一体どんなものか。具体的な日日の生活の中でそれを探る。
感想・レビュー・書評
-
ドイツ文学者によるドイツ(語圏)文化論。前半は文化大使他としてドイツに住まわれた経験も踏まえた、ドイツ語圏の人・社会の特色を日本の姿も比較しながら紹介。後半は筆者の思い出やベートーヴェンやゲーテといった著名な文化人への想いがほとばしる文章を経て、簡単な日本における"生活文化"についての論考で締めくくる。
内容は一方的なドイツ上げでなく、指摘するべきところはきちんするという感じ。後半に行くほど饒舌になっていくのは筆者のドイツ文化愛ゆえか(笑)そのあたりは若干脱線気味で、前半の流れで掘り下げていくのかと思いながら読み進めると、ちょっとあれ?となったりもするけれど、楽しく読める。
それにしても日本人の在り方に対しての指摘は、30年一世代経っても変わらないなというのが実感。そう簡単に変わらないから国民性なんだろうが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
高校生
-
ドイツ贔屓の本、一言で言って。
どうもドイツに思い入れのあるお方のドイツ紹介本は、ちょっとひいてしまう代物が多いのでは?が正直なところ。
当方、日本という国にあまり思い入れのない非国民でございますが、それにしても何でこんなトーンになっちゃうんですかね?ドイツ好きのお方の本は。
で、もう一つ言えば、日本社会に比して素晴らしいというドイツがほんの少し前に何であんな事態に陥ったのか、そこにはあんまり触れてこないんで、余計に読んでて賛同できかねるかと。それと同じ時代の日本の立ち振る舞いは、当方、何となく肌で分かるだけに、猶更にフラストレーションが溜まります。 -
ドイツ人の生活文化、様々なTipsが書かれている。一部作者の決めつけのようなところがあるのがいなめないが、ドイツを勉強している自分にとっては読む価値のある一冊となった。
-
10月7日読了。強力な中央集権国家であるフランスなどとは違い、森に囲まれた都市による地方分権が今も残る「大いなる田舎」であるドイツ。ともに第二次世界大戦での敗戦国・質実剛健で規律を重んじるという点で日本人はドイツに親近感・ロマンを抱きがちだが、ドイツ人が何よりも言語によるコミュニケーションを重んじる民族であり、語らないことは何も言っていないことと同じ・とするということが分かった。何のために生きるのか?豊かな生活とは何か?など、ドイツ人を見ているとわが身を省みさせられることが多々あるな。
-
ドイツ人がどんな価値観を持っているかがイヤというほどわかる本。
-
文章は読みやすかったですし、興味深かったです。ドイツに興味のある方は読むのがいいと思います。
-
小塩節さんの本好き。ドイツに住みたくなる。
-
実はこの本高校時代に買った本です(何年前かは秘密).この本を買って,ドイツの焼きたてのパンが食べたくなりました(^^;
ルターさんの「世界があす滅びると言われても,今日私は庭に林檎の苗木を植える」って言う言葉はいまだにお気に入りの言葉の一つです
著者プロフィール
小塩節の作品





