- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061591783
作品紹介・あらすじ
旧約聖書を生んだユダヤの歴史から説き起こし、真のイエス像と使徒たちの布教活動を考察。その後の迫害や教義の確立、正統と異端との論争、教会の墜落と改革運動など、古代から中世を経て近代、現代に至るキリスト教の歴史を、各時代の思想、政治・社会情勢のなかで、いきいきと描く。一般の教会史や教理史とは対照的に世界史におけるキリスト教の歩みと影響を論述し、真の信仰のあり方を問う力作。
感想・レビュー・書評
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1995年5月10日 講談社学術文庫 発売!!
超オーソドックスな名前の本書。
とにかく「用語」まみれ!
「世界史」や「倫理」を勉強してないと、まじで読めない。(知らない人が起こした・知らない出来事・知らない結果=背景にキリスト教が関わるという構文が多い)
学生なら「世界史」が好きで、8割以上いつも取れるくらいのレベルないとほぼ読めない気がする。
キリスト教初期〜現代に至るまでを250ページほどでびっしりと解説していて、とにかくすごい!
コスパはおそらく講談社学術文庫の中でトップクラスです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
キリスト教の歴史…というか、キリスト教から見たヨーロッパ思想史、のような。
この本でもう少しキリスト教についての理解を深める…つもりだった。
思想・哲学にさっぱり疎い私には暗号のようだったよ…。
高校の倫理の教科書、資料集を読み直して出直します。
思えばあの教科書は簡単にコンパクトによくまとまってたなあ。
最後の章に出てきた内村鑑三の弟子という人、どこかで見た名前だと思ったら、「武士道」の和訳の人だった。びっくり。 -
キリスト教の神学思想が、その歴史的展開と共にわかりやすく整理されている。入門書として、最適だと思う。
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臭みはある。
しかし、内省も超克への志向も自己批判もあり、概して良心的だ。
東洋思想への接近も興味深い。
現代から見て、仏教もこのように自己を語れるか?イスラームはどうか?
最後に宗教間対話がテーマとして取り上げられているが、とてもかなわないと感じた。 -
キリスト教の成立の前から現代までの歴史について解説した書。もっと解説してくれたらわかりやすいのにと思うほど、一般の人には難解なものと思われました。
こうして、キリスト教の歴史を読んでいくとき、世界史で習った西洋の歴史がキリスト教の歴史でもあることに気づかされます。 -
20151104
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組織の歴史、思想や言語、国境での分裂、キリストの顔が書かれた絵がある理由や、西洋哲学もなぞられてプロテスタントとはなんぞや、東方教会の思想とローマとの違いなど、なんとなくそんなものと思っていた内容が歴史になぞらえて書かれているため、とても面白かった。
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聖書の内容を知ったとき、信心していない人間からしてみれば
単なる作り話程度の感覚で終わってしまう。
それに対して信心深い人はどのような態度で聖書と接しているのかという話が印象に残った。
哲学や思想の世界では、ニーチェなどのせいかキリスト教や聖書を批判的にとらえられがちだと思う。
そちらの世界からやってくる人は聖書やキリスト教に変な思い込みが無いだろうか。
本書はキリスト教を肯定的に受け止める立場で解説がされていくので、
逆に新鮮に感じる内容が多々あった。 -
ザザッとキリスト教の歴史が神学、思想的な側面をばりばりとつなぎ合わせるように紡がれています。多少基礎知識がないと人名と著作が飛び交っている関係もあって理解は難しいと思いますが、しっかりと著者の歴史観を色濃く示しつつ書かれているので思いが伝わり良かったです。結構キリスト教史を全般的に網羅しつつこういう風に記せる人は少ないと思うので、立派なお仕事だと思います。
書き出しの聖書についての真理性に関しての件が良かったです。物理科学の真理ではなく、実存的真理である。聖書は神との約束(旧約、新約)なので、その約束を果たし果たされる関係、地平に立ってこそ(私たちの言葉で「相対基準を結ぶ」っていうことですか)それが私の中で真理として刻まれる。という感じであったと思います。これはなるほど、目から鱗でした。
そんな感じで書かれたキリスト教史です。ぜひ。
01 DODORIASAN
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