徳川吉宗と江戸の改革 (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061591943

作品紹介・あらすじ

本書は、新田開発ほか様々な年貢増収策や側用取次という側用人の設置など、吉宗による財政再建策と人材登用の妙を多面的に論述。また大江戸の発達と大岡越前守などの活躍した江戸の市政の仕組みを平易に解説する。吉宗を中心に、新井白石から田沼意次に至る江戸の改革を独自の観点で分析した好著。

感想・レビュー・書評

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  • 元禄時代の空前の繁栄の後、極端な不況と財政難から徳川幕府を救った「中興の英主」八代将軍・吉宗。本書は新田開発ほか様々な年貢増収策や側用取次という側用人の設置など、吉宗による財政再建策と人材登用の妙を多面的に論述。また大江戸の発達と大岡越前守などの活躍した江戸の市政の仕組みを平易に解説する。吉宗を中心に、新井白石から田沼意次に至る江戸の改革を独自の観点で分析した好著。(親本は1969年刊「日本歴史全集第十二巻」、1995年文庫化)
    ・学術文庫版への序文
    ・はじめに
    ・第一章 新井白石
    ・第二章 吉宗の登場
    ・第三章 都市の時代Ⅰ
    ・第四章 都市の時代Ⅱ
    ・第五章 江戸時代の農村と農民
    ・第六章 「田沼時代」とその前後
    ・年表
    ・索引

    タイトルは、「徳川吉宗と」とあるが、時代としては、新井白石から松平定信までの期間を扱っている。新井白石については、「もっとも執着した政治は、多方面にわたるかれの業績の中で、いちばん劣る部分ある」p37と手厳しい。吉宗に対しても、その手腕は評価しつつも「幕府財政のつごうから考えた吉宗の農政は、農民たちからまったく信用されなかった」p96と厳しい見方をしている。
    田沼意次については、定説となっている汚名について、史料批判を行っており、傾聴に値するp240。
    親本は45年位前のものになる。さすがに古い部分もあるが、一読の価値がありオススメである。

  • 当時日本に初めて象が入ってきたらしい。

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著者プロフィール

1923-2004年。東京大学文学部国史学科卒業。博士(文学)。学習院大学名誉教授。徳川林政史研究所所長,愛媛県歴史文化博物館館長などを歴任。専攻は近世日本史。著書に『享保改革の経済政策』『近世村落の構造と家制度』『元禄時代』『大岡越前守忠相』『日本近世社会の市場構造』『江戸時代』『田沼意次の時代』『徳川吉宗と江戸の改革』など多数。

「2023年 『天明の浅間山大噴火 日本のポンペイ・鎌原村発掘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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