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Amazon.co.jp ・本 (266ページ) / ISBN・EAN: 9784061592995
作品紹介・あらすじ
本書は、1940年米国で刊行されて以来、世界各国で翻訳され読みつがれてきた。読むに値する良書とは何か、読書の本来の意味とは何かを考え、知的かつ実際的な読書の技術をわかりやすく解説している。初級読書に始まり、点検読書や分析読書をへて、最終レベルにいたるまでの具体的な方法を示し、読者を積極的な読書へと導く。単なる読書技術にとどまることなく、自らを高めるための最高の手引書。
みんなの感想まとめ
読書の技法を体系的に学ぶことができる一冊で、さまざまなジャンルの本を効果的に読むための具体的な方法を示しています。初級読書から始まり、点検読書、分析読書、シントピカル読書と進むことで、読者は自分の読書...
感想・レビュー・書評
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1.著者;アドラーは、1902年生まれ。コロンビア大学を卒業し、シカゴ大学哲学科教授。エンサイクロペディア・ブリタニカ編集長等を歴任。教師が一方的に教えるのではなく、学生と共に古典を読むセミナーから影響を受けたそうです。もう一人のドーレンは、1926年生まれ。コロンビア大学を卒後。同大の英文科教授。ピューリッツァー賞受賞の伝記作家の甥です。
2.本書;原書のタイトルは、“How to read a book”。専門書・教養書を読む技術が書かれています。“読む”事によって知識を得、理解を深め、優れた読書家になりたいと思う人の為に書かれた本。4つの読書レベル「①初級読書(初歩的な読み書きを学ぶ)②点検読書(拾い読み・下読み) ③分析読書(徹底的に読む) ④シントロピカル読書(比較読書法)」を解説。なお、小説の読み方は、後半に記載。四部構成です。第一部;読書の意味、第二部;分析読書、第三部;文学の読み方、第四部;読書の最終目標。
3.個別感想(気に留めた記述を3点に絞り込み、私の感想と共に記述);
(1)第一部中の『1.読書技術と積極性』より、「われわれ現代人は、情報の洪水の中でかえって物事の正しい姿が見えなくなってしまっている。・・理由の1つは、現代のマスメディアそのものが、自分の頭でものを考えなくてもよいような仕掛けに出来ていることである。・・この知的パッケージがよく出来過ぎていて、自分の判断を下す手間まで省いてくれるので、読者や視聴者は全く頭を使わなくてもすんでしまう。・・考える必要がなくなったのである」
●感想⇒著者のいうメディアは“テレビ、ラジオ、雑誌”です。「マスメディアによる、情報過多が理解の妨げとなり、物事の正しい姿が見えなくなっている」と言っています。確かに、テレビからは受動的に情報を受け取るだけで、情報が一方通行の場合が多いと思います。視聴者が情報を真に受けて、行動する場合があります。一例ですが、バナナの効用が放映された時、店頭からしばらくバナナが消えました。視聴率競争の名のもとに、先導的な事だけは止めてもらいたいと思います。我々も、物事の善悪を判断するモノサシを持たなければなりません。その為の手段の一つが読書です。著者が心血を注いだ書物を読んで、知識を学び、蓄積し、自分の価値基準を形成する事です。さらに、生きる糧を得られたならば、最高ですね。それには、受動的ではなくて、能動的な読書姿勢が必要でしょう。因みに、齋藤孝さんは、「読書は自己形成にとって強力な道である」とおっしゃっています。
(2)第二部中の『10.本を正しく批評する』より、「自分の判断を下さない人間は、本当の意味で、学び得ない。読書技術の訓練を積んでも、本から学ぶ事は出来ない。“最も優れた批評家こそ最も良き読者”である。良き読者は、読み終えて、本に語り返し、自分自身の判断を下そうとする」
●感想⇒前述したように、本書には専門書・教養書を読む技術が書かれています。小説とは違い、知識習得を狙った読書です。従って、小説のように読み流すのではなくて、熟読し、中身を理解する読み方をしなければなりません。私は、専門書については、先ず全体把握の為に、流し読みです。次に、気になった箇所を黄蛍光ペンでラインを引きます。さらに、その中の重点を赤蛍光ペンでラインを引いて、吟味の上、感想を数点メモします。“感想⇒書いてみる⇒自分自身の判断をする”につながります。書出しは悩むものです。単語だけでも良いと考えます。専門書故に、こうしたやり方は、本の理解に繋がり、批評ができます。著者の言う“判断を下す”を大仰に考えなくて、感想で十分。自分自身の方法で楽しんでこそ、読書と思います。
(3)第四部中の『15.読書と精神の成長』より、「精神の成長は人間の偉大な特質であり、・・精神の鍛錬を怠ると、“精神委縮”という代償が待っている。・・多忙な生活を送っていた人が、引退すると急に衰えがくることが多いのもこの為である。仕事一筋に生きてきたが、それは外側から人為的に支えられていたのである。その支えがなくなると、自分の中に精神的な貯えのない人は思考する事を全くやめ、やがて死が始まる」
●感想⇒私も“仕事中心の生活”を送ってきた方です。高校生の頃から読書を始めました。キッカケは恩師の言葉です。「岩波を読みなさい。岩波には難解な本もあるが、将来読み返しなさい。経験を積んで再読すれば、新たな発見があると思うよ」でした。私なりに、岩波の“白帯、青帯、赤帯・・”と色々と読みました。ルソーの社会契約論、ヘッセの車輪の下、等。現在は岩波に拘らず、色んな本を読んでいます。精神委縮という代償がない事を願い、読書し続け、いつまでも“精神の成長”を図りたいと思います。
4.まとめ;著者は、「読むに値する良書を、知的かつ積極的に読む為の規則を述べたもの」と書いています。表面的に本を読むのではなくて、深く理解できるような読書術を紹介しているのです。やや専門書解説に偏りがちな内容ですが、小説の読み方にも言及しており、読書好きにはとても有益です。発刊して、80年経ちますが、類似本とは一線を画す示唆に富んでいます。例えば、“森を見てから木を見る読書法”等は、私も実践しており、同感です。本書は、ロングセラーというよりも、古典と言えるでしょう。読後のまとめは、“覚醒の感”でしょうか。 (以上) -
教師の手ほどきなしで、いかにして書物を最良の師とするか。この本はそのために書かれた本です。
この本の論点の中心は、まず読書には四つのレベルがあるということ。
〇初期レベル
その文が何を述べているのかわかること。
〇第二レベル
点検読書。
その本は何について書いたものであるか。
それはどういう種類の本か。
〇分析読書
この本で主として扱う読書。
取り組んだ本と完全に自分の血肉と化するまで徹底的に読みぬくこと。
〇もっと高度の読書レベル
シントピカル読書。
一冊だけではなく、一つの主題について、何冊もの本を相手に関連付けて読むこと。
この本で、主として扱われている分析読書はメモを取っていたら、ノート十数ページになりましたが172ページにまとめがありました。
特に参考になったのは、
「有為な読書とは理解のための読書であり、娯楽の読書は好奇心を満足させるだけの読書であること。良い本は読者にとって難解である。むずかしいくらいの本でなくては良い本とはいえない」
「いま読んでいるのがどんな種類の本か知ること。フィクションか教養書か、理論の本は事実をを教え、実践の本は方法を教えるという本の分類の仕方」など。
出てくる本が高度のものばかりです。
例にとりあげられているのは、マキャベリ『君主論』アリストテレス『政治学』ユークリッド『幾何学原論』デューイ『思考の方法』他。
そして一番読むのが楽しみだったのは、
第3部 文学の読みかた。
「隠喩の意味を理解するためには、行間を読まねばならない」というところ。
「知識の伝達の真実性や一貫性をはかる尺度によって文学を批判してはならない」
「ニュートンよりホメロスの方がはるかに理解しにくい」というところも勉強になりました。
読書の第四レベルのシントピカル読書では、
「同一主題について、例えば『愛』なら『愛』の主題について100冊もの本を読まないと実体をつかむことはできない。シントピカル読書の第一段階は主題に関連のある作品をすべて再点検し、読者自身の要求にもっとも密接なかかわりをもつ箇所を見つけ出すことである」と言うところがポイントでした。
おわりに
「本当に読書法や人間の生きかたを教えてくれるような本もたしかにある。100冊に1冊1万冊に1冊しかないかもしれないが著者が精魂をこめて書いたすぐれた本である。人間の永遠の問題に関する重要な内容を与えてくれる本である。すぐれた本の場合、再会したとき、本もまた、読者とともに成長したようにみえるものだ」とまとめられています。
最後に感想ですが、私が今、主に読んでいるのは娯楽の要素が多い読書が多いとは思いました。でも、娯楽の読書からも学びはあると、私は思います。
しかし、私も自分に残された未来の時間で何か自分のテーマを見つけて、分析読書やシントピカル読書というものをしてみたいと思いました。-
ダイちゃんと言います。いつも、“イイネサイン”を頂き、ありがとうございます。まことさんは、レビューを、ご自身の意見を踏まえ、しっかり書かれて...ダイちゃんと言います。いつも、“イイネサイン”を頂き、ありがとうございます。まことさんは、レビューを、ご自身の意見を踏まえ、しっかり書かれています。参考になります。この本は、まだ途中読みなので、再読します。突然の投稿失礼しました。2021/08/15 -
ダイちゃんさん。こんばんは!
コメントありがとうございます。
こちらこそ、いいね!をありがとうございます。
ダイちゃんさんも、この本を読...ダイちゃんさん。こんばんは!
コメントありがとうございます。
こちらこそ、いいね!をありがとうございます。
ダイちゃんさんも、この本を読まれているのですね。
私もかなり長い間積んでいましたが、今年の冬にフォロワーさんの助言をいただき、やっと読了しました。
頑張って読んでとても、よかったと思います。
ダイちゃんさんのレビューも楽しみにしていますね。2021/08/15 -
2021/08/15
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まことさん、再訪して下さってありがとうございます!
ああ、良かったです。
私のレビューが読みたい意欲を削いでしまったらどうしようかと思...まことさん、再訪して下さってありがとうございます!
ああ、良かったです。
私のレビューが読みたい意欲を削いでしまったらどうしようかと思いました。
以前にもお話したことがありますが「読んでみたい」「読んだよ」と言われるのが一番嬉しいものです。
なので、レビューも極力そう思ってもらえるように載せています。
この本も「読んでない本について・・」も、たぶん一気読みですよ。
それほど面白くて、途中でやめられないと思います。
じっくり時間をかけたら、むしろ集中力が途切れそうで心配です。
まことさんの本棚に絵本や児童書がないように、私の本棚にも文章術や流行りの小説はありません。これはずっと変わらないことでしょう。違いがあるって楽しいですね(*^^)v
無理せず、楽しみながら読んで参りましょう(^^♪
本はいつでも待っていてくれますから!2020/05/22 -
こんばんは。読書家を志す者(表現的におかしいかもしれませんが)にとって、バイブル的な本ですよね。ずいぶん昔に読んだんですが、私の読解力不足ゆ...こんばんは。読書家を志す者(表現的におかしいかもしれませんが)にとって、バイブル的な本ですよね。ずいぶん昔に読んだんですが、私の読解力不足ゆえ、理解できないところが多々あったように記憶しております。もう一度読み返してみようと思いました。ありがとうございます。2020/07/15 -
yhyby940さん、コメントありがとうございます。
おお、この本はそういう立ち位置だったのですか!知りませんでした。
読みたくて読んで...yhyby940さん、コメントありがとうございます。
おお、この本はそういう立ち位置だったのですか!知りませんでした。
読みたくて読んで、そしてたまたま面白かった、というレビューです。
読み返してみると違う見方が出てくるかもしれませんね。
私も読み返してちゃんと味わいたい本がたくさんあります。本て、いいですよね。
こちらこそ、ありがとうございました。2020/07/15
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初版は50年近く前の訳本としては、読みやすかった。が、書かれている読み方を理解して、実践できるには到底及ばないと感じた。難解な本が自分を成長させてくれる、心が豊かにならなければ学んだことにはならない、という言葉にはぐさり胸を刺された感じ。心豊かになる読書をしようと思った。
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「読んだ後に何も残らなかった」
こんな読書を改善するために。
読書の技法について書かれた古典。良い読者になるためには。そもそも、良い読者とは何か。読書に時間をかけた分だけ、知識や体験を得たり、それにのめり込む程の娯楽を味わったり、自らの思想や行動を考え直すような読書ができれば、良い読者と言えそうだ。
4つの読書の方法。初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書(比較読書)。それぞれを解説してくれる。結論、好きに読めば良いかな…というのが私の感想。理解できない本があり、理解したいと思うなら、おのずと分析読書をするからだ。問題は、理解できない理由だ。著者が悪いのか、読者が悪いのか。この対決は読書における永遠のテーマではないだろうか。
本には、金儲けのために書かれたものもあるし、わざと難解な言葉を用い、読者を欺く作家もいる。酷いのは悪文を理解できたフリをしてマウントを取るような権威主義的な世界、これは読者側著者側、双方に生じ得る。
本文ではないが、外山滋比古氏のあとがきにて、この著者vs読者の対決について少し触れている。私にとってはこちらの方が興味深かった。
ー 若い人が読書をするのは、時間つぶしではなくて、自己を改造しようとしている場合がある。
日本の読書がともすれば求道的になるのは、一つには不必要に難解な文章に耐えなくてはならなかったからだ。一読してすらすら頭に入るようなものは本格的な論文とはみなされない。晦渋であることが評価される。先進文化の優れたものは難解であるべきだ、悪文であっても良いのだと言う錯覚が一般化した。
物理学者アラン・ソーカルによる文系が用いる難解な語句で書いたデタラメなポストモダン風論文、理解出来るはずがないのに、皆が有難がって読んだらしいが。読書家は恥を知り、読書の技法の前に、作法を知るべきだ。 -
教養書(ビジネス書)、小説等を深く理解しながら読みこむための手引書。どちらかといえば前者の本がメインかな。
わりと昔の本なので既知の内容も含まれていたけど、とても参考になった。とはいえ書かれていることすべて実践していたら自分には1冊読破するのにどれだけかかるやら(^^;
内容はといえば…他の方がしっかり評価と感想を言われているので割愛(自分で書くには自信がない(笑)
して…。
まあ、教養書も小説も詩も、自分の身の丈に合わせて楽しみながら読みつつ、ここに書かれた『本を読む』ということに近づけていけたらいいなぁと思います。 -
本を読むことは間違っていない、私の読み方は悪くない、こうやって読むともっと良くなる、が分かった本だった。
本好きといっても、今年は特に知識を仕入れる本ばかり読み、文学は少なめだったため、読書好きといえないのではないか、という罪悪感をどこかに感じていた。
しかし、この本で「受け身の読書などありえない」「読み手や聞き手はキャッチャー。キャッチャーは受け身ではない」という考え方を知り、確かにそうだと納得ができた。「読むのは学ぶこと」、「読書は手助けを借りない発見と同じ」と言ってもらえると、私の読書に無駄なことはないんだと再確認できて嬉しくなった。
今年は、「情報を得るための読書」が多く、「理解を深めるための読書」が少なめだった。娯楽本は拾い読みで十分で、楽に読める本ばかり読んでいたら成長はないとあり、このあたりが、今年の読書のモヤモヤの原因なのかと思った。
時間が限られていても、年に何冊かは重めの難解な本を読んだほうが満足感が高まるのではないかという気がしてきた。「難解な本を一度しか読まないで、多くのものを得ようとしているのが間違い」というグサリと刺さる言葉もあり、一度読んだら終わりではない書物を年1冊くらい見つけてみたいなと思った。
また、小説は一気に読むもの、とあったが、それが難しい時期は、その時に読めるものを読めばいいのかもしれないとも思った。「文学が伝えるのは経験それ自体で、読む作業によってのみ得られる」とあり、本の種類によってどう読み方を変えていけばいいのか、今まで特に考えずに読んできたものを体系化していて、もっと色んな本を読みたくなった。
拾い読みの多読、まとまった時間で世界に浸る小説、難解な教養書。大きく3つに分類できるが、来年は、そのバランスを考えながら選書していきたい。
読書好きな人がこの本を読むと、読書していてよかったと思えるし、もっと読書に能動的になれると思う。今回は拾い読み気味で読んだので、次は精読してみたい。 -
4部構成で、「本の読み方」がまとめられています。構成も「分析的に読む」、「文学を読む」など、読む対象ごとに章立てされていて、理解しやすいです。
大学生の方に特にオススメしますが、本好きの方みなさんに読んで頂ければ、と思います。 -
筆者が、大学生には習得しておいて欲しいという、高度なレベルの読書、シントピカル読書について興味があって読んだ。
そこに至るまでに、読書の段階について、かなり詳しく説明してくれていて、予想以上に使える一冊だった。
速読するにはどのように読むか、また論説文と小説の読み方の違いなど、なんとなくやってきたことが言語化されていて面白い。
同じ主題で本を繋いでいくというシントピカル読書については、本探しが確かに難しいように思う。
色んな本を読んでいても、私自身はあまり主題を意識して読んでいるわけではない。
切り口を変えれば、主題は複数存在する。
そんな中で、前に読んだ本との重なりを、朧げながら思い出す。でも重なりがあるということは、恐らくそこに名前を付けることが出来るんだろうと思っている。
読書とはただ本を読むだけではないのだな。
そして、読書の次の段階へと手を伸ばすことで、これまで読んできた本が再び輝きだすように思う。 -
本は著者との会話である。一つの本に対して
ここまで分析して読むという姿勢に共感する。本の素晴らしさや面白さを、このような技術を使わずに読んでいたのでまだまだ実感できていなかったと思う。 -
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本を読むということは、著者と精神を共有すること、向かい合い対話すること。
哲学書に近い内容で、正直かなり難易度の高い本だったが、勉強になる内容も多く書かれていた。
本を読むために考え方が書かれていいるが、文章の中から本質を見抜く力をどうやって得るか、ということが4つの読書方法にまとめられている。
分析読書ができれば大概のことは事足りると感じた。
齋藤孝氏が書いている著書にも似たような内容が多く記載されていたことから、この本を読んでいるのだろうと感じた。
まだ読書レベルは2のようだったので、レベルアップしてから再読しよう。 -
本も人も成長していく。
そのとき読めなくてもいずれ読めるようになる。
そのときに著者と読者の精神性が一致する瞬間になる。 -
「本を読む」とはどのようなことか、どのように本を読んだら良いか、具体的な技術と考え方が系統だてて整理された一冊。
シンプル・イズ・ベストな書名、どことなくユーモアが漂う表紙の雰囲気に惹かれて、息抜きにと思って読み始めたら、まったくちがった(大汗)。
久しぶりに、いちど読み終えたあと、ノートにメモをとりながら再読した。
著者がどこまでも「本を読む」ことに真摯だから、読み手も自然と誠実になってしまう。
ふだんは無意識のうちに行っているさまざまな「読み方」が、順序立てて整理され、目的や意味が掘り下げられている。
興味深かったのが、本書内で挙げられている代表的な読み方である「点検読書」「分析読書」「シントピカル読書」の3つが、相互に関連する読み方だと位置づけられているところ。
漠然と、「流し読み」はいい加減な読み方で、「一字一句読む」ことは読書のあるべき姿、のように思っていたけれど、優劣があるというより、読み手の目的にそって意識的に使い分けるものなのだと、イメージが変わった。
本をありのままに理解する姿勢と、自分自身の問題意識をもちながら読み進めていく姿勢。
その2つを両立させる読み手自身のバランス感覚が大切なのかなと思う。
「もう読書をするようになってから久しいのに、ここで改めて読書のしかたを習い直すなど屈辱に等しい。しかし、まず別々の動作をうまくこなせるようになるまでは、それを結びつけて一つの調和した運動にはできない、という点では、スキーも読書も同じである。読書という一つの仕事の各部分が重なり融合し合って一つの動作になるまでにしなくてはならない。部分的な動作の一つ一つに注意を集中し、別々に練習してしまえば、あとはそれほど注意しなくてもすらすらできるようになるだけではなく、しだいに全体として滑らかな一つの動きにしてしまうことができるようになる。このようなことはすべて、複雑な技術を学ぶ場合に共通の心得である。」
本書が提示するように、熟練したスキーヤーのように緩急をつけながら本を読み、精神を成長させ続けることができたら、どんなに良いだろう。
これからの読書が、ますます楽しみになった。 -
この本は「本の読み方を教えてくれる本」ですが、古典的名著であり、現代でも通用する読書方だと思いました。
最終的に目指すのはシントピカル読書であり、一つの主題から様々な本を選んで読む方法が書かれており、とても参考になりました。 -
面白かったです。おすすめしていただきました。
本を読むのは好きですが、どう読む、というのはあまり考えてこなかったのでふむふむと読みました。
本は好きなように読む、という考えでしたが、読む本を選ぶのはそれで良くとも、読み方は考え直した方がいいかも…読み散らかして終わり、になっている気がするので。感想は書き残していても、タイトルを見ただけで内容を思い出せる本はあまり無いし。
学術本の読み方について頁を割いてあったので、卒論を書いてる時に出会いたかった、と思いました。
精神の成長にピークは無いようなので、これからも精神的な貯えを増やしていこうと思います。
本読みます。 -
名著。ちょっと、手に持った時、題名に違和感あり、英語では How to Read a Book で納得。うすっぺらい本でバカにしていたが、論理的で読むのにかなりエネルギーが必要です。整理しながら進まれたらよろしいかと。
本書は、4つの方法で、いかに良書を読みすすめるかが書かれています。
点検読書:スキムリーティング:短時間でその本の概要を理解する
分析読書:精読、著書の意図を100%理解する
シントピカル読書:1つの研究テーマで複数の本を横断的に分析
がキモ。
メモは以下です。
・読むということは、程度の差こそあれ、ともかく、積極的な行為だが、積極性の高い読書ほど、良い読書だということである。
・本の内容が読み手に完全に理解できない場合がある。つまり読み終えて「わからないところもある」ということがはっきりしたときである。その本には、自分の理解を超える何かがあり、その何かがわかれば理解は深まることに気がつくのである。
・読書には2種類ある
① 情報を得るための読書
② 理解を深めるための読書
・教師はあくまで補助的な役割しか果たせない。教師は手助けをするが、学ぶのは学習者自身である。
・読書の4つのレベル
① 初級読書 読み書きのまったくできない子供が初歩の読み書きを習得するためのものである。
② 点検読書 系統立てて、拾い読みする技術である
③ 分析読書 徹底的に読むことである
④ シントピカル読書 複数の本を相互に関連づけて読む技術である
・初級読書 読書の第一レベル
① 第一段階 読みかた準備期
② 第二段階 ごく簡単なものの読みかたを覚える
③ 第三段階 用語が急速に増え、文脈をたどって知らない単語の意味をつかむ技術を身につける
④ 第四段階 これまで修得した読書技術にみがきをかけ、読書体験を自分のものにする
・点検読書 読書の第二レベル
問うべきこと3つ
・それはどんな種類の本か
・全体として何をいおうとしているのか
・そのために著者はどのような構成で概念や知識を展開しているのか
① 組織的な拾い読み、下読み
標題や序文をよむ
目次を調べる
索引を調べる
カバーのうたい文句を読む
議論のかなめであるいくつかの章をよく見る
ところどころ拾い読みをしてみる
② 表面読み
とにかく読み通すことだけを考える
理解できるところだけをよんでわからないところは飛ばす
脚注、註解、引用文献もよまない
③ 速読
わかるところはさくさく読む
わからないところはゆっくりと読む
④ 積極読書への4つの問い
何に関する本なのか
何がどのように詳しく述べられているのか
その本の全体として真実か、どの部分が真実か
それにはどんな意義があるのか
⑤ 書き込みを推奨する
頭をはっきりとしておける、眠気がこない
自分の考えを言語化できる
著者の言っていることをすぐに思い出せる
・分析読書 読書の第三レベル
① 第一の規則 どんな種類の本なのか ノンフィクション、教養書に適している 理論の本は事実を教え、実践の本は方法を教える 要約、本のはじめ、おわりを読んでおく
② 第二の規則 その本全体を2,3行の文に表してみる それは著者の意図、何をいおうとしているかを発見するということ
③ 第三の規則 その本の部分を述べ、どのように順序よく配列されているかを示す 本の設計図を頭に入れる。アウトラインをつかむ
④ 第四の規則 著者が問題としている点は何か 本に書かれていることは、その答えだ
⑤ 第五の規則 重要単語を見つけ出し、それを手がかりとして著書と折り合いをつける キーワードを発見するためにパラグラフ全体を理解する。強調されている単語をさがす。単語の意味を理解する。
⑥ 第六の規則 文および命題、判断をさがす
⑦ 第七の規則 論証の種類や方法を理解する キーセンテンス、重要な文を見つける、その前に自分がどこがわからないのかをはっきり知ることである。重要文がみつかったら、次の命題を探すこと、命題を発見したら命題を理解すること、つまり論証を行うこと。論証には、演繹法と帰納法がある。
・本を正しく批評する
① 批評の第一規則 良い読者は最後まで読んでから、その上で、賛成、反対、保留の態度を明らかにする
② 批評の第二規則 反論は筋道をたててすること、けんか腰ではいけない
③ 批評の第三規則 反論は解消できるものだと考えること
・議論を行う上での3つの条件
① 人間には理性があるが、感情的になることもある
② 読者は自分の立場を明らかにしなければならない
③ 党派にこだわると自分のことしかみえなくなる
・反論の4つの方法
知識が不足 ⇒関連知識が不十分
知識に謝りがある ⇒事実に反する主張をしている
論理性に欠け、論証に説得力がない ⇒推論に謝りがある
分析が不十分 ⇒最初に提示した問題にすべて応えていない、論証に関連した特徴的な記述がみられない
④ 批判の第四規則 著者の主張は果たして妥当か
・読書の補助手段
本そのもの:本質的読書
関連書:付帯的読書
手助けは、読書に関連する経験、関連する参考図書、注釈書、抜粋、辞書、百科事典など
・小説、戯曲、詩の読み方
教養書 知識を伝えるもの
小説等 経験を伝えるもの 感覚と想像力を用いる、隠喩、あいまいさ、行間を読む、
登場人物の思想、会話、感情、行動
全体的な場面、背景
登場人物の動き
作中の人物になりきる
速く読み切る
・シントピカル読書 読書の第四レベル
同一主題をもって、複数の本を読む方法
まず、点検読書をしてさがしている主題があるかどうかを確認する
① 第一段階 関連個所を見つける 読者の関心事優先
② 第二段階 著者に折り合いをつける 同じ言葉をつかっているか、限らない。なので、本に読者の言葉で語らせる
③ 第三段階 質問を明確にする 命題そのものを、読者が立てる、理解する
④ 第四段階 論点を定めること
⑤ 第五段階 主題についての論考を分析する それは真実は、どんな意義があるのかを問う
意見が一致 真実に近いと推定
意見が相違 全面的に真実なものは一つもないかもしれない、全面的に真実で他がまちがっているかもしれない、どれも部分的に正しいが全体としては間違っている
目次は以下です。
日本の読者の皆さんへ
第1部 読書の意味
1 読書技術と積極性
2 読書のレベル
3 初級読書 読書の第一レベル
4 点検読書 読書の第二レベル
5 意欲的な読者になるには
第2部 分析読書 読書の第三レベル
6 本を分類する
7 本を透視する
8 著者と折り合いをつける
9 著者の伝えたいことはなにか
10 本を正しく批評する
11 著者に賛成するか、反論するか
12 読書の補助手段
第3部 文学の読み方
13 小説、戯曲、詩の読みかた
第4部 読書の最終目標
14 シントピカル読書 読書の第四レベル
15 読書と精神の成長
日本人の読書 訳者あとがきにかえて -
読書の方法論について読む。学校教育で読み書きを習ってきたが、本の読み方について、大人になってから考えることはなかなかない機会だった。日本人の読書と西欧人は異なっていて、それが洋書を読むのを困難に感じる理由だったのかと、納得。世の中に溢れる本や情報を精査し、本物を見分ける力、信じるべきものを見つける力をつけていくために、より良い読書を学んでいきたいものだ。
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すぐれた読者になるための読書法を体系的にまとめた本。知識を得るためではなく、理解を深めるための読書を指す。刊行は1940年!
点検読書、分析読書、シントピカル読書…
本の読み方にも種類があり、初級以上の読書になると、読み手の側から問いかけ、それに自分で答えようとする努力がなくてはならない。
1.全体として何に関する本か
2.何がどのように詳しく述べられているか
3.その本は全体として真実かあるいはどの部分が真実か
4.それにはどんな意義があるのか
せっかく本好きなんだから、どんな本を読むにしても能動的姿勢を大切に、著者との対話を楽しみたいと改めて思った。
理解のための読書と娯楽のための読書は明確に区別されるという前提のもと進み、私の場合小説も教養書もビジネス書も全て娯楽として読んでいるふしがあるので少々噛み合わない点もあった。
それでも本に対して誠実に向き合う姿勢を丁寧に教えてくれる良書だと思う。 -
『本を読む本』は、読むに値する良書を、知的かつ積極的に読むための規則を述べたものであります。(中略)そのような名著は、一回だけでなく二回あるいはそれ以上の精読に値するものです。p4
これを知りたい人は読むべき本。「知的かつ積極的に」という部分が非常に重要であると感じた。読書から何かを学び、それを自らの血肉とするためにはどのような読書が適切なのかを知ることができる。
読書というものは受動的でなく、本来積極的な行為であること。良書は一度読んだだけで理解ができるものではない。自分の理解を越えた本こそ、積極的な読みかたに値する本である。そのような本はそれほど多くなく、せいぜい100冊にも満たないだろうと筆者は言う。その良書を見極める方法も本書に記載してある。
「いまたったひとり無人島に流されることになって、もっていきたい本を十冊選べと言われたら、いったい何を選ぶだろうか。」p253
最後にこの疑問を筆者は投げかけてくる。人生における読書というのは、この十冊を探すことかもしれないと思う。
多くの読者にとって読書法についての部分は退屈かもしれない。この本を通して、良い本の特徴とその選び方を学べると良いのではないか。 -
”すぐれた読書とは、われわれを励まし、どこまでも成長させてくれるものなのである。(p.255)”
原題の"HOW TO READ A BOOK"を『本を読む本』と訳したのは些か詩的に過ぎる、とのレビューを拝見したが、これは確かにその通りだと思う。本書は、「本を読むとはどういうことか」という抽象的な問題ではなく、「いかに本を読む(べき)か」という実際的な問題を扱った著作である。
本書で興味深いのは、読書を4段階のレベルに分類していることだ。簡単にまとめると、
・第一レベル「初級読書」
”その文は何を述べているか(p.27)”
母国語なら無意識のうちに達成できている場合がほとんどだが、外国語で書かれた本を手に取った時にこの読みは前面化してくるだろう。
・第二レベル「点検読書」
”その本は何について書いたものであるか(p.29)"
本格的に読み始める前に、表面だけざっと拾い読みして全体の構造を掴む。目次に目を通すことも効果的。”いま手にしている本をさらに入念に読む必要があるかどうか調べることである。あるいはその必要がないという結果になるかもしれない。(p.40)"
・第三レベル「分析読書」
本の骨格を透視し、批評し、判断すること。
・第四レベル「シントピカル読書」
主題が先にあって、それに基づいて複数の本を比較・統合しつつ読むこと。
ただ、普段の読書では主題より先に本があることの方が多いだろうから、このレベルについては(普段の)読書法というより学術的な研究の仕方と言うべきな気もする。
今の目で見ると、それほど目新しいことが書いてあるとも思わないが(もちろんかなり昔に書かれた本ということを考慮して評価しないといけないけど)、それ以上に、読書の作法を一連の流れ・ルーティンとして体系的に纏めたという点に価値があるように感じた。
第一部 読書の意味
1 読書技術と積極性
2 読書のレベル
3 初級読書 読書の第一レベル
4 点検読書 読書の第二レベル
5 意欲的な読者になるには
第二部 分析読書 読書の第三レベル
6 本を分類する
7 本を透視する
8 著者と折り合いをつける
9 著者の伝えたいことは何か
10 本を正しく批評する
11 著者に賛成するか、反論するか
12 読書の補助手段
第三部 文学の読み方
13 小節、戯曲、詩の読みかた
第四部 読書の最終目標
14 シントピカル読書 読書の第四レベル
15 読書と精神の成長
日本人の読書(訳者あとがきにかえて)
メモ
15 本と現代のマスメディアの違いは?
後者は知的パッケージがよくできているために自分で判断を下す必要がないと書かれているが、それは本も同じでは? 寧ろ、後者の方が、チャンネルを変えれば他の番組が観られるという点で「開かれている」とは言えまいか。僕が思うに、両者の間の違いは、ラジオやテレビは自動で流れていってしまう(批判する時間が与えられない。)が、本は自分で読み進めなければならない(納得しないと次に進めない)点にあると思う。では雑誌は?結局、紙媒体と映像媒体の違いということか?
19 「本当の理解」とは?本当に理解できたことはどうやって判断するのか?読者の独りよがりでは?あるのは「より良い(betterな)理解」のみ。
小説の統一はプロットのことなのか?
読者の能力をナイーブに信じ過ぎではないか。読書において問題となるのは”書き手が伝えようとしていることを、読み手がどこまで理解できるか(p.18)"だとあるが、そもそも何を以て「理解できた」と判断するのだろうか? これについては、”理解できたかどうかは、自己判断するほかないが、それだけに、責任も重大である。(p.152)"と、一応答えが書いてある。だが、文章の字面、つまり言葉の意味内容だけ追いかければ良いのならともかく、小説などでは行間を読むことが必要となってくる。この「自己判断」が、読者の独り善がりとは違うとどうして保証できよう(もちろん、本の作者と面と向かっての答え合わせが出来ない以上、「現実的には」上に引用した答えに落ち着くことしかないことは分かっているのだが)。理性的な読者が、正しい読書の手順に則って本を読めば、唯一つの「作者の主張」なるものに必ず辿り着ける? また、仮に「作者の主張」があったとして、読者が(妥当な根拠に基づいて)作者が意図した以上のことを文章から読み取ったとき、それは誤読となるのか。そもそも、「書き手がある意図をもって文章を書く→(優れた)読み手が理解する」というスキームの有効性は検討しなくてよいのか? つまり、本書全体を通して、「読書における理解」がどういったことを指すのかに対する批判・反省が欠けているように僕には感じられた。もっとも、本書の著者は哲学の分野の人なので、長く書き連ねてきた上述の僕の疑問は言われるまでもないだろうし、本書の主題から外れてしまうから敢えてあまり立ち入らなかった、ということなのだとは思うが・・・
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読了されたのですね。
ダイちゃんさんの、読書歴や、経験を踏まえた、素晴らしいレビューだと思います。
私も、読...
読了されたのですね。
ダイちゃんさんの、読書歴や、経験を踏まえた、素晴らしいレビューだと思います。
私も、読んだ本ですが、参考になるところの、大変多い、魅力的なレビューでした。
ありがとうございました。
はやいですが、来年もよろしくお願いいたします。