葛城と古代国家 (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061594296

作品紹介・あらすじ

統一王朝大和朝廷が成立する以前、大和には倭国と葛城国が存在していた。百済からの渡来人、蘇我氏とその一族が定着した地、海外の新文化の流入路で数多くの古墳が残る葛城は、どのような国だったのだろうか。考古学の成果と諸史料の綿密な検討によって、その支配の実態と大和との関係を系統的に解明する。

感想・レビュー・書評

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  • 蘇我氏の系譜は蘇我石川宿禰(そがのいしかわのすくね)、満智、韓子(からこ)、高麗、稲目と後世伝えられている。最初の石川宿禰は実在しない人物である。後の蘇我宗本家滅亡後に蘇我氏の中心となった蘇我倉山田石川麻呂らが自分達を最初から本流であると示したい作出が強い。

  • 古代史は一段落と思ったが、もう一冊。
    門脇禎二『葛城と古代国家』
    ようやく面白さが分かってきた。
    昔、騎馬民族征服説とか、邪馬台国は九州か機内かとかそういう議論があったように、大和政権でも河内王朝と三輪王権の関係が、四十年~三十年前の本では議論になっている。
    無論それぞれちゃんと論拠を挙げてあって、素人はいずれも「はあ、そうですか」と拝聴するしかない。
    だがいろいろ読んでいくと、どっちが元でどっちが征服したとか、王権が交代したとか、そういった単線的な議論だけではどうもはみ出す部分もありそうなのがわかってくる。
    それは同時代の文書記録が乏しいから、なのかもしれないのだけれど、どうもまずは
    「いろんな勢力があって」
    ということを前提としつつ、影響関係や競合関係、時代のズレなど、複数(というか多数)のファクターが林立しながら縒り合わせられていく時期なのかもしれない、という感触を得つつある。
    興味深い。
    実に興味深い。

  • 葛城と古代国家◆河内王朝論批判

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