老子入門 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061595743

作品紹介・あらすじ

五千数百字に凝縮された知恵の宝庫『老子』。詩的リズムと象徴的陰影に富んだ魅力ある文章で綴られ、さまざまな思想と教訓がこめられた不朽の書である。人間の欲望や文明を激しく批判、現代に警鐘を鳴らし、また、無為自然や独特の「道」の形而上学が説かれる。その文章の中から、親しみやすい名言名句を選び、老子の思想の全貌を平易に解説する格好の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 老子の中で一番印象に残った言葉は、
    「上善は水の若し。水は善く万物を利して争わず。衆人の悪む所に処る。故に道に幾し。」

    また、「戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」という孫子の考えと似ている部分もあり、頭の中で思考しながら読み進めると面白い。

  • 老子研究の大家が執筆した老子入門書。一般向けに書かれてはいるものの、「入門」ということは、当然、原文から解釈までの論理が再現可能な形で提示されている必要があり、各フレーズの解釈論はかなり難しい(私はきちんと追えていない)。ただ、後世の編集も含めた老子編纂の歴史、老子が生きた時代の状況や背景、老子(一人ではないらしい)の人物像などが序論でしっかり押さえられており、その点は分かりやすくていいと思う。それに、解釈論の方も、文系特有のレトリックやアウフヘーベンを無批判に認めてしまえば、読み物としては面白いと思う。老子に出てくるフレーズは、表層的な論理に照らすと矛盾やパラドックスだらけなので、私のように演繹しか使えない人間ではまったく読みこなせないのが悲しいが…。それとも、「頭で考えず、体で感じよ」の世界なのかも?(本書の著者は、もちろん頭で考えている)

  • 意訳ぎみ。
    どうしても『老子』を失敗しないための保身術、あくまで処世訓という位置づけにしたいらしい。

  •  最初、少し読んだ後、積読であった。
    これが本当に入門書・・?

    「無作為」
    「ほんとうの真実は世間の知によってはわからない。」
    分かったような、分からないような、
    どうにか最後まで読み終わった。

  • ●未読
    2009年7月11日(土)〜9月6日(日)
    特別展 知られざるタオの世界
    「道教の美術 TAOISM ART」
    −道教の神々と星の信仰−
    http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html
    で紹介

  • テーマごとに章立てして解説している。
    比較的新しい研究成果も織り込んでるので、良いと思う。
    けれど原書の『老子』の章の順序とは異なるというかばらばらに見ることになるので少し注意。
    原書の流れが見たかったので、私は岩波文庫の『老子』(蜂屋邦夫訳注)と共に購入した。

  • わかりやすく、老子をしれた

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