- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061595767
作品紹介・あらすじ
「東洋のちっぽけな葉」が大英帝国を制覇した。一七世紀イギリスに上陸し、爆発的に広まった中国・日本発の奇妙な熱い飲み物。「毒か薬か」という大論争のさなか、著者レットサムは、茶の植物的特質、製法、紅茶・緑茶の種類、人体への影響などを、文献や実験・観察を通して丹念に調べぬく。一八世紀ヨーロッパ最高の茶論と評価された西欧茶研究の古典、全訳成る。
感想・レビュー・書評
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18世紀にイギリスで書かれた「茶」に関しる研究書。
下層階級の間にも茶が浸透し、高価な茶を買うために他の食品を買わず栄養失調から結核が増えた、とか、
茶によりめまいを生じた人に瀉血と電気ショックを加えたら死んでしまった、とか、
茶の緑色は銅の上で葉を乾かすためだ、とか、
高価でファッショナブルな飲み物だった、とか、
ヨーロッパで茶の木を見つけようと躍起になっていた、とか、
新茶には神経を撹乱させる麻薬的な作用があり、日本人も中国人も1年以上保存してから飲んでた、とか
イギリスには、お茶が入ってくる以前、みんなが集まって飲むものとしては、アルコールしかなく、アルコールで身体を壊す人が多かった、とか
興味深い話がいっぱい。イギリスの「テーブル」を一変させた茶に対する不安、期待、憧れが伝わる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カフェインやカテキンが発見される前の人々の茶への対応や感情が見えて興味深い。
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