倭人と韓人 (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061596238

作品紹介・あらすじ

古代、日本列島と朝鮮半島は対等な立場で交易を営んでいた。その交易によって繁栄していた日本海側から大和へと権力が移動していく過程。そして、百済・新羅・高句麗との国際関係を中心に論じた四、五世紀の大和王朝の動向-。神話・伝承を"歴史"として読み直し、倭と半島の交流の実際や国家形成期の倭を復元する、刺激的かつダイナミックな論考。

感想・レビュー・書評

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  • 古事記、日本書紀の記述のなかから、古代の日本(倭)と朝鮮半島との交流を考えた本。古事記、日本書紀の記述をすべて神話として扱うのではなく、歴史的事実あったうえでの記述だろうと考える。また、中国の史書や朝鮮半島の史書とも合わせて、古代の日本と朝鮮半島との交流をとらえている。卑弥呼の時代から大和朝廷ができるあがる時代で、日本(倭)と高句麗、新羅、百済、伽耶諸国との交流・侵略などがあったのだな。

  • 正直に言えばトンデモな部分も含まれ、著者自身が断っているように、学術的な内容ではないのですが、多くの仮説は興味深いものです
    蔚山周辺の炭化米や松菊里などの本書出版後の発掘結果の内容を踏まえるに、書かれた時期を鑑みると、評価すべき部分も多いです
    こんにちにアップデートされた内容を期待してみたい良書です

  • あとがきにもある通り、本書は1986年に初版出版され、2003年に改題再刊行されたもの。

    『記紀』の記述や古墳などの考古物件から、古代日本各地に存在した豪族勢力やその朝鮮半島との関連性について述べている。

    現在では、ごく当たり前となっている日本と朝鮮半島の古代の関わりを指摘した先鞭的な著。

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著者プロフィール

1948年生まれ。東京大学教養学科ドイツ分科卒業、同大学院人文科学比較文学比較文化課程修了。東京大学学術博士。国際日本文化研究センター教授、帝塚山学院大学文学部教授、同副学長、大手前大学教授等を経て、現在は大妻女子大学比較文化学部教授。専攻は比較文学・比較文化。著書に『倭人と韓人』『雨森芳洲』『文禄・慶長の役』、『日本文化交流小史』『勝海舟と幕末外交』『花と山水の文化誌』『聖徳太子と鉄の王朝』『空海と霊界めぐり伝説』『古代日本 謎の四世紀』『ハイブリッド日本』などのほか、共編著多数。

「2018年 『鎖国前夜ラプソディ 惺窩と家康の「日本の大航海時代」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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