牧野富太郎自叙伝 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061596443

作品紹介・あらすじ

わが国の植物分類学を独力で切り拓いた巨人・牧野富太郎。幼少より植物に親しみ、小学校中退後の人生を独学による植物研究に捧げた彼は、権威による研究妨害や貧困に屈することなく、九十五年の生涯の晩年まで現役であり続けた。彼が採集した標本は実に六十万点、命名した植物は二千五百余。「植物学の父」が独特の牧野節で綴る波瀾万丈の「わが生涯」。

感想・レビュー・書評

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  • 本書からの引用


    博士が学者じゃないとバカなことは冗談にも言い給うな。この点では本職の大学がやはり、博士の博い学殖を一番知っていることだろう。なぜって、明治のころ、わが国の植物学者が、植物を採集して来ては、それを自分で学名がつけられないので、標本を一々外国に送っては、向うの先生に学名をつけてもらっていたころ、牧野博士が出現して、はじめて独力で、どしどし新学名をつけられ、後世の学者はそれを真似るようになったんだし、現に、いま六千種からある日本の植物のうち、千五百種以上の学名は、博士がたった一人で名づけ親になっているといわれているんだからね。また、ドイツの故エングラー博士、アメリカのべイリー博士などの世界的学者が、日本の植物学者に頭を下げたのは、ただ、わが牧野老先生だけだったんだからね。そんじよ、そこいらの自称学者先生とは、桁ちがいの大学者なんだ。三宅き一博士はかつて、牧野博士のことを『 百年に一度出るか出ないかの大学者』 とまで折り紙をつけて激賞されたんだ。事実、博士に一目にらまれると日本のどんな地方の植物でも、それが草の切れっぱし、葉の一片はおろかなこと、あの識別のもっとも至難とされているところの、ただの芽生えがあっただけで、その植物が何科の植物で、どんな性質のものか、いっペんで正体が暴露されてしまうというんだから、俗な表現だが、まったく天才というのほかないよ。… … 』

  • 牧野さんがいろんなとこに寄稿した文章を内容の重複を無視して寄せ集めた本で、少々表現を変えた同じ話を 10 回位繰り返し読まされるので、付箋を入れる場所を間違えたかと錯覚させられる本。
    「草を褥に木の根を枕、花と恋して 50 年」この都々逸は傑作。
    植物の愛人、草木の精と称して 95 年の生涯を植物研究に捧げた彼が、草木を好きになった具体的な動機というものは一切無くて、幼いときからただなんとなしに好きであったという。俺が植物を好きな理由も同じで、本当に好きなものには理由や動機が見つけられないものらしい。

  • 欲しい本。

    なんか、とてもいいらしい。
    かっこいいらしい。
    たぶん、生き方が。

  • 43年前の1957年1月18日に94歳でまったく独学で日本の植物学研究を牽引した牧野富太郎が身罷った。躑躅★跳梁跋扈

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