江戸城の宮廷政治 (講談社学術文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061596818

作品紹介・あらすじ

江戸城大広間は大名たちにとって藩の命運をかけた戦場だった。江戸に屋敷を構え、席を江戸城に与えられた大名は、幕閣や諸大名との交際に奔走、情報収集と友好関係の構築に尽力した。大坂の陣、転封、島原の乱と藩主の急死。うち続く危難に肥後熊本の細川藩はどう対処したか。藩主父子が残した膨大な往復書簡から幕藩体制確立期の権力抗争を活写する。

感想・レビュー・書評

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  • <閲覧スタッフより>
    江戸時代初期に生きた細川父子。少しのミスが命取りとなりかねない幕府政治の中で外様大名の生き残り策とは。
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    所在記号:文庫||210.5||ヤヒ
    資料番号:10163035
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  • 細川家の書状からたどる時代の再編。
    細かいやりとりがおもしろく当時が思い浮かぶ。

  • 加藤家の後に熊本藩主になる細川忠興、忠利、光尚が、江戸・京・小倉・熊本などからぞれぞれ遣り取りした生々しい書簡。彼らの書簡を読むことがそのまま、秀忠~家光期の江戸幕府の空気を微細に感じ、大名がそこで何を思ったかが肌で感じられるような気持ちになれる良書。細川家が活躍した島原の乱はかなり詳細に記述。父子孫への細やかな気遣いや正直な感情なども垣間見られて、いつの間にか細川家に感情移入しており、エピローグの光尚死後のお家存続の顛末に、読者である自分も胸を撫で下ろすことができる。

  • 細川忠興、細川忠利親子の往復書簡を軸に、江戸前期を描こうとする一作。外様大名家が生き残りをかけ、いかに心を配っていたかがわかる。誰に会え、誰に頼め、誰にこれをもっていけ、どことは頻繁にやりとりせよ、どことは通り一遍でよい、悪く言う者もあるから手柄を吹聴するな、と指示は事細かかつ具体的。細川家の史料をもとにしているから、他家が悪く書かれる面もあるだろうが、このような尽くしようが将軍、幕府から信頼を得て、幕末まで続く要因となったことは確かなようである。忠興が忠利へ、わたしはいつも上様に見られているつもりで行動しているので、いついかなるときでも申し開きができる、と書送っていたように。武力を用いた戦国時代の闘争から、政治の力がぶつかりあう別種の闘争へと移ったあとの時代のことが描かれる。/戦国時代から83歳まで長生きした忠興が、息子忠利の死に目に際し、孫の光尚へ、何も考えられずどうしたらよいかわからない、と書き送った悲嘆は胸にせまってきた。

  • 忠興はA型に違いないと思わせるほどこの人は本当によく気のつく人だなぁと感じました。
    当時の外様大名の生き残り戦略を生々しく語ってくれる良い本だと思います。
    忠利宛忠興書状1820通、忠興宛忠利披露状1084通、忠利の子光尚宛の両者の書状や幕府年寄(後の老中)・旗本・他大名・家臣などへの書状をいれれば、ゆうに1万通をこえる書状って細川家は筆マメですね。。。
    面白かったエピソードは
    ・書状の書かせ方、送り方
    ・政宗さん酒狂いにてフリーダム
    ・外様国持大名の江戸城大広間の席順について
    ・家光様はカラオケ並の能がお好き
    ・島原の乱(布陣図が掲載されてて詳しいです)
    でしょうか。
    手紙のやり取りの解説本ですが、読みやすいのでオススメです。

  • 忠利のカンペキな「江戸幕府」の大名ぶりに感動しました。忠興と忠利の親子の関係が丸分かりです。

  • 細川家が好きになります。

  • 候文の可愛らしさよ。

  • 当時の人の感情がそのまま伝わる手紙。細川親子のやり取りしたその膨大な手紙の量をもとに書かれた本書は、江戸初期の政治の空気をリアルに味わえます。

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著者プロフィール

1957年岡山県津山市生まれ。東京大学文学部卒業。同大修士課程修了。文学博士。現在、東京大学大学院情報学環教授、同史料編纂所教授。
『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社)(1991)で、日本エッセイストクラブ賞受賞。『鎖国と海禁の時代』(校倉書房)(1995)では、従来の「鎖国令」の定説をくつがえし、教科書が書き換えられている。豊臣政権から江戸時代の政治や武士社会を中心に研究している。
著書は、『流れをつかむ日本史』(角川新書)、『東大教授の「忠臣蔵」講義 』(角川新書)、『歴史の勉強法 確かな教養を手に入れる』 (PHP新書)、『天皇125代と日本の歴史』(光文社新書)、『格差と序列の日本史 』(新潮新書)、『歴史をつかむ技法 』(新潮新書)、『日本史の一級史料』(光文社新書)、『信長の血統』(文春新書)、『武士道の名著』(中公新書)など多数。
東京書籍からは、『読み方で江戸の歴史はこう変わる』、『教科書には出てこない江戸時代』、『こんなに変わった歴史教科書』ほか。

「2018年 『教科書には書かれていない江戸時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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