バロック音楽 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 97
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061597525

作品紹介・あらすじ

名曲の数々、音楽の花園、実り豊かなバロックの世界。装飾的で即興性を重視、ドラマの原理が支配する宇宙。モンテヴェルディのオペラ、ヴィヴァルディのソナタ、クープランのクラヴサン曲、バッハのカンタータ。華やかな宮廷舞曲や多様な世俗器楽や厳かな宗教音楽。音楽ファンを虜にするバロック音楽とはどんなものか。その特徴と魅力をあまさず綴る古楽への本格的な案内書。

感想・レビュー・書評

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  • 音楽の父バッハ、とバッハにライトが当たりがちだが、それ以前のルネサンス音楽や他の作曲家にも視野が拡がった。バロックは歪んだ真珠という言葉だが、そのとおり当時の整然とした?音楽に対して革新的だったのだろう。私のよく知っているバッハは今でも前衛を感じさせる曲たくさんあるし。バロック音楽が今のジャズに通じる自由さのあるスタイルというのも楽しい発見だった。

  • 新書文庫

  • これ一冊でバロック音楽を概観できる。最後の用語集や年表も便利。
    私は音楽にそれほど通じているわけではないので、次々出てくる作曲家の名前に圧倒されて後半になると内容が頭に入ってこなくなってきた。今の段階で通読するよりは、座右において音楽経験の中で辞典のように参照しつつ、時機を見て再挑戦したい。

  • バロック音楽を概観するのに、うってつけの一冊。内容もさることながら、巻末のバロック音楽史小辞典や年表、関連地図がすばらしい。

  •  バロック音楽がそれまでの教会音楽および声楽中心を離れ、より器楽的で技術的な構成を有したものへと変化したことがよくわかる。それまでになり共通文法が模索され、それがさらに広い範囲での音楽の発展を促した。やがてその動きは古典学派の流行を生むのだろう。しかし、決定的に重要なのはバロックだ。著者はそのように訴えているように思える。

  • 旧版に比べて挿絵の種類が増えたことに加え
    印刷精度も格段に上がっており、大変良くなっていた。
    内容が素敵なのはもちろんのことだし、
    常に手の届くところに置いておきたい。

  • いざバロック音楽を聴こうとしたとき、まずその作品群と世界観に圧倒されてしまうことが多いかもしれない。本書はそうした見えない壁を乗り越えるのに役立つだろう。年齢の積み重ねと共に、聴きたい音楽の志向が変わり、西欧音楽の原点を探索し始めた人にも有効だ。音楽の新奇性やオリジナリティを求める前に、実はその本質を把握することが必要だったことに気付いた。序で著者は、「わたくしたちの現在の生活に密着した意識から出発したものであり、わたくしたちが現在の自分たち自身を知り、自分を見出す一つの手掛かりを求める積極的な前向きの行為」として音楽の根源に触れることを説明している。この本を読みながら、人生を通じて気長にバロックと付き合っていくのがよさそうだ。

    41頁で音楽の歴史の150周年周期を紹介している。大まかな流れはこうだ。
    850年ごろ グレゴリア聖歌 他性音楽の体系化理論化
    1000年ごろ セクエンツィア・他声音楽の展開
    1150年ごろ ノートルダム学派へ移行 アルス・アンティクァ 吟遊詩人の世俗歌曲
    1300年ごろ アルス・ノヴァ 世俗的他声音楽の出現
    1450年ごろ ルネサンス音楽成立
    1600年ごろ バロック音楽の始まり
    1750年ごろ バッハ死去 古典派へ引き継ぎ
    1900年ごろ 近代市民社会の音楽の始まり
    ここまで見てくると、気付くことがある。「大学」制度の広がりと何らかの接点があるのではないかということだ。音楽も大学も時代・文化・政治体制といった社会システムの中で生み出された。と整理できるかもしれない。ただそういえる理由を述べる紙幅はないので、今後の課題しておく。

  • バロック音楽について、いろんな側面から、歴史、音楽、楽器、あるいは作曲家といったすべてを詳しく語っている。巻末の音楽史小辞典も便利である。

  • 『バロック音楽』(皆川達夫、2006年、講談社学術文庫)

    本書は、いわゆる「バロック音楽」(いびつな真珠、ゆがんだものが語源)の前後の音楽の潮流を述べ、楽器の発達を含めたバロック期の音楽の特徴を記した書である。まずは音楽史の流れを説明しているので、バロック音楽だけではなく、その前後の音楽史の発展の関係が理解できておもしろい。

    バロックと言えば、バッハやヘンデルが有名である。ちなみにバロック音楽の終焉は1750年とされており、この年はバッハがこの世を去った年である。最終章でバッハとヘンデルの生い立ちを説明しており、古典派へと続く音楽史の流れを述べる。

    (2010年6月15日 大学院生)

  • 2007/5/17購入。2007/8/23~ 9/14.京都への阪急電車内で読了。ギターの演奏の参考にと読んでみたが、その意味ではあまり参考にならなかったかも。でも巻末の音楽用語辞典は大変参考になる

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著者プロフィール

1927年東京生まれ。1951年東京大学文学部卒業。1953年同大学院修了。1955-58年、1962-64年の2回にわたってアメリカ、ヨーロッパ留学。1968年立教大学教授、1993年同大学定年退職、元東京大学講師、元慶応義塾大学講師。現在、立教大学名誉教授、全日本合唱センター名誉館長、国際音楽学会名誉会員Ehrenmitglied。中世音楽合唱団(1952年設立)主宰。著書『バロック音楽』『中世・ルネサンスの音楽』(講談社)、『オラシヨ紀行』(日本キリスト教団出版局)、『西洋音楽ふるさと行脚』『西洋音楽史Ⅰ 中世・ルネサンス』(音楽之友社)他。NHKラジオ番組「音楽の泉」(AM第1放送、日曜朝)解説担当。1978年イタリア政府よりキリシタン音楽研究の功績によってイタリア共和国功労勲章を授けられる。2003年論文『洋楽渡来考』によって明治学院大学より芸術学博士号を授けられる。

「2017年 『キリシタン音楽入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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