誤解された仏教 (講談社学術文庫)

  • 講談社 (2006年9月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784061597785

作品紹介・あらすじ

インドに発した仏教は、長い時間をかけてわが国へと到達したが、伝播の道筋で土着の思想と習合し、本来の思想から大きく変容した。この結果、「死者儀礼」「死者に対する〈仏〉という呼称」「霊魂の存在」など、現代に通じる誤った仏教理解が生じる。こうした誤解に塗れた日本人の仏教観を叱り、「仏教=無神論・無霊魂論」の主張を軸に、正伝の仏法を説く。(講談社学術文庫)


死者を仏と呼んではならぬ! 霊魂は無い! 霊魂や輪廻転生、神、死者儀礼等をめぐる問題を軸に、日本人の仏教に対する様々な誤解を龍ミン師が喝破。仏教についての正しい理解のあり方を説いた刺激的論考。

みんなの感想まとめ

仏教に対する誤解を解き明かす本書は、死者儀礼や霊魂の存在に関する問題を中心に、日本人が抱える仏教観の誤解を鋭く指摘しています。著者は、仏教が無神論であり、霊魂や輪廻転生の考え方が本来の教義とは異なるこ...

感想・レビュー・書評

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  • 書き方や切り口は面白いし分かりやすい。楽しみながら読める本ではある。ただ、著者がかなり感情的に文章を書いているのが分かるし、何より他の宗派や宗教に対しての軽蔑心があからさまに現れているのは、なんだかなぁ、と思ってしまった。最初に、仏教は争いをしない、とまで言っていたのに、ずっと本人は喧嘩腰なのはこの本への信頼を陥れている気がする。

  • 誤解だらけの仏教
    新大乗の提唱

    著者:秋月龍珉(1921-1999、宮崎市、仏教学)
    解説:竹村牧男(1948-、東京、仏教学)

  • [ 内容 ]
    一切は空である。
    あらゆるものは真実には存在せず、見せかけだけの現象にすぎない。
    仏教思想の核心をなす「空」の思想は、千八百年前の知の巨人龍樹により理論化された。
    インド・中国思想に決定的影響を与え、奈良・平安仏教でも「八宗の祖師」と讃えられたその深く透徹した思考が、仏教学・インド哲学の世界的権威の手で、『中論』全文とともに今甦る。

    [ 目次 ]
    1 ナーガールジュナ(龍樹)の生涯(『龍樹菩薩伝』;プトンの伝えるナーガールジュナの生涯;ターラナータの伝えるナーガールジュナの伝記;結語)
    2 ナーガールジュナの思想―『中論』を中心として(大乗仏教の思想;空観はニヒリズムか;論争の相手;空の論理;論争の意義;縁起;空の考察;否定の論理の実践)
    3 ナーガールジュナの著作(『中論』;『大乗についての二十詩句篇』;『大智度論』;『十住毘婆沙論』;『親友への手紙』)
    4 ナーガールジュナ以後(ナーガールジュナの思想の流れ;比較思想からみたナーガールジュナ)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 幸か不幸か、自分は特定の宗教を信仰する者ではありません。仏教やキリスト教の根本的な思想が、どのようなものであったかということに興味は抱いても、宗教というものは、時を経て伝播する過程で、人間の素朴な心情に根ざす土着的な思想と結びついたり、政治や権力に利用されたり、そのほか様々な事情で、本来の教義からかけ離れ、変容していくものだという考えから、宗教のあり方そのものに対しては少なからず懐疑的です。ですから、この本も興味本位で手に取りました。
    著者の龍珉老子は、青年時代にキリスト教の求道者になられ、後に禅の道を志して印可を得られた方だそうです。また、禅者鈴木大拙老子の高弟でもあられ、西田哲学をも学ばれた、修行者としてだけでなく、学者として宗教哲学の核心をも追及された方のようです。
    本書では〝梵我一如〟という認識は仏教ではない。仏教は〝無神論〟である。〝無我の我〟こそ仏教の根本である。と書かれています。そもそも一般的に使われる〝宗教〟という言葉は、神の存在を念頭に置いた〝re‐ligio〟が語源となっており、その意味からいうと、仏教は宗教ではないともおっしゃっています。が、その一方で、親鸞の教えとキリスト教の共通性にも触れられています。
    仏教用語が多用されていて、なかなか理解しづらい箇所も多々ありましたが、とても興味深い内容でした。

  • とても難解な仏教本。「どうしてこうなるのか分からない」どころではなく、「何が書いてあるのかさっぱり分からない」レベル。ただ、日本の葬式仏教とは異なる、本来の仏教の教えについて書いているのは分かる。
    難しい本ではあったが、本来の仏教は輪廻を「否定」しているのではなく、輪廻を「前提としない」というスタンスだという解説は分かりやすかった。輪廻は、古代インドでは誰もが信じていた土着の信仰であり、ブッダといえども輪廻を無視して説法を行うことはできなかったが、その説法は、輪廻がなくても成立するように構成されている、ということだと理解した。すなわち、仏教徒は輪廻転生を信じても信じなくてもどちらでもいいのである。(私はもちろん信じていない)

  • インド→中国→日本と伝わっていくにつれての仏教の変容について。それ自体は悪いと思わないけど、ルーツは知っておいたほうがよいな、と思わされました。現代キリスト教と黎明期のキリスト教が異なるのと同質の問題だと思います。

  • 購入 2007/7/4

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