森のバロック (講談社学術文庫)

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レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061597914

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    生物学・民俗学から神話・宗教学に精通、あらゆる不思議に挑んだ南方熊楠。
    那智の森の中に、粘菌の生態の奥に、直観された「流れるもの」とは何か。
    自然や人間精神の研究の末織り上げられた南方マンダラの可能性とは?後継者のいない南方熊楠の思想、「旧石器的」な思考の中に、著者は未来の怪物的な子供を見出す。
    対称性理論への出発点となった記念碑的著作。

    [ 目次 ]
    第1章 市民としての南方熊楠
    第2章 南方マンダラの来歴
    第3章 燕石の神話論理
    第4章 南方民俗学入門
    第5章 粘菌とオートポイエーシス
    第6章 森のバロック
    第7章 今日の南方マンダラ

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 6月に読み始めて、途中で休読期間もありながら、読了するのに3ヶ月かかってしまった。
    20世紀初頭を生きた、南方熊楠という、生物学・民俗学・宗教学に精通した不思議な人物の伝記。

    思想というのは、アカデミズムに依ることで収束してしまいがちだが、彼の思想は、まさにその対極に位置し、収束せずに結実する、「南方曼荼羅」にたどり着いた。

    レヴィ・ストロースに代表される構造主義思考がほぼ無意識的に思考回路の底となっている昨今において、南方の原始性を損なわない発散的思考は、情報に溢れた現代において、むしろ参考となる点が多い。

    またじっくりと読んで、より深く理解したいものだ。

  • ここから、中沢新一の「対称性人類学」へ繋がって行く、と。
    南方熊楠「燕石考」について興味深く読みました。

  • 南方熊楠の思想についての本。
    本草学と夢の思考と野生の思考は多様な領域をアナロジー
    分類の博物学からシステムとしてのオートポエーシスへ
    森のエコロジーは公楽論理の原神道マンダラ郷土
    ニルヴァーナと幽霊と高次元と粘菌

    中沢新一の本のなかでは一番読み応えがあった。一人の人間についてここまで粘っこく書いているのは他にない。それだけ南方熊楠は捕まえきるのが困難な多様な存在だったのだろう。こんな人間がいたことにわくわくしてしまった。中沢新一の以後の対称性人類学に繋がる一冊。

    粘菌は動物でも植物でもなく、性別も持たず、生と死も曖昧な存在。

  • 中沢新一の中の南方熊楠の曼陀羅思想から対称性の思考へのステップアップの過程をみる。

著者プロフィール

中沢新一(なかざわ・しんいち)
1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、明治大学野生の科学研究所所長。思想家。
著書に『アースダイバー』(桑原武夫学芸賞)、『大阪アースダイバー』、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)など多数ある。

「2018年 『精霊の王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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