日本妖怪異聞録 (講談社学術文庫)

著者 : 小松和彦
  • 講談社 (2007年8月10日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061598300

作品紹介

妖怪は山ではなく、人の心に棲息している。妖怪とは幻想である。そして、自分たちの否定的分身である。国家権力に滅ぼされた土着の神や人々の哀しみ、怨み、影、敵が形象化されたものである。酒呑童子、玉藻前、是害坊天狗、崇徳上皇、紅葉、つくも神、大嶽丸、橋姫。日本妖怪変化史に燦然と輝く鬼神・妖怪たちに託されたこの国の文化史の闇を読み解く。

日本妖怪異聞録 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 若者向けの雑誌に掲載された連載が元になっているのですごく読みやすい。格好の妖怪入門書だと思う。酒呑童子、玉藻前、是害坊天狗、崇徳上皇、鬼女紅葉、付喪神、大嶽丸、宇治の橋姫。

  • 個人的にとても興味深く読めました。
    大変読みやすく面白かったです。

    小学館?だったけ?の連載物の再録ということで仕方ないのですが、欲をいうと参考文献や橋姫神社などもう少し踏み込んで書いて欲しかったです。著者も字数制限の中での…とおっしゃっているので仕方ありませんが…

    他にもこの小松さんの本を読んでみたいと思いました。

  • 有名な妖怪からちょっとマイナーなやつまでの解説書。妖怪を研究している人だからこそ書ける本だなぁと思いつつ。

  • 古本で購入。

    民俗学者にして妖怪研究の大家・小松和彦が少年向け雑誌に連載した、妖怪たちの「身上調書」をまとめたもの。
    酒呑童子や玉藻前、天狗につくも神…登場するのはどれも有名な妖怪ばかり。
    彼らにまつわるエピソードだけでなく、その誕生や描かれ方の背景にも(ざっくりとではあるけど)踏み込んでいる。

    人間世界の逆写しとしての妖怪世界、宗教の宣伝素材としてやっつけられる妖怪たち。
    このあたりの要素にニヤリとしてしまう人にぴったり。
    著者自身が「時間が不足した後半は不満が残る」と言うように、大嶽丸・橋姫の2編は確かにちょっとやっつけ感が漂う。
    でも概説本としては、原著の出版が約20年前とは言え、結構いい。

    小松さんには、2009年に開催された国立歴史民俗博物館・国文学研究資料館共催の「百鬼夜行の世界」展でお会いしたことがある。
    まぁ会ったと言うか、ギャラリートークをする氏の話を間近で拝聴したっていうだけなんだけど…

    丁寧な話でわかりやすい解説だったが、その際
    「『百鬼夜行絵巻』は妖怪たちのパレードと言えるのか。絵巻という装置のせいでそう見えるのでは」
    という説を披露しておられた。
    ところが、この本では『百鬼夜行絵巻』をパレードであると言い切っている。
    きっと執筆後の研究で、そうしたそもそもの部分に対する疑問が生まれたんだろう。

    こういう学説の変遷を見るのも、研究者の古い本を読む楽しみのひとつかも知れない。

  • 妖怪は山ではなく、人の心に棲息している。妖怪とは幻想である。そして、自分たちの否定的分身である。国家権力に滅ぼされた土着の神や人々の哀しみ、怨み、影、敵が形象化されたものである。酒呑童子、玉藻前、是害坊天狗、崇徳上皇、紅葉、つくも神、大嶽丸、橋姫。日本妖怪変化史に燦然と輝く鬼神・妖怪たちに託されたこの国の文化史の闇を読み解く。

    講談社学術文庫(2007.08)

  • 1992年に小学館から出版された同名ハードカバー本の文庫版。「酒呑童子」・「玉藻前」・「是害坊天狗」など、日本の妖怪伝説における著名な妖怪をを紹介し、その背景にあるものを考察する。文庫化に当たっては、ハードカバー版にあった語句の解説がカットされているほか、掲載されている図版が一部差し替えられている。
    元々中・高校生向け雑誌の連載であった為、文章は平易で読みやすい。内容も比較的深い点を掘り下げていて(酒呑童子の誕生譚や、是害坊天狗・鬼女紅葉伝説の元ネタなど)、初学者が妖怪伝説を知るにはうってつけである。後半の「鈴鹿山の大嶽丸」・「宇治の橋姫」が(雑誌掲載時の都合もあってか)ほぼ伝説の紹介で終始してしまったことや、参考文献が載っていないなどの不満点はあったが、兼ね楽しめる一冊であった。

  • 日本に古くから伝わる妖怪などのお話を紹介しています。
    講談社学術文庫から出版されていますが、内容はとてもわかりやすく、ページ数もそれほどないのでスラスラ読めます。
    酒呑童子から化け狐の玉藻前、崇徳天皇の怨霊伝説、百鬼夜行といった有名なところを取り上げています。
    内容は入門書のような感じなので、すでにその手のことに詳しい人は物足りなく感じると思います。自分は薄っすらと聞いたことあるけど詳しくは知らなかったので面白く読めました。

  •  丁寧に一から十まで書いてあるので、内容的には中高生向きだと思います。酒呑童子や玉藻前等、有名でスケールの大きい妖怪は一通りそろっています。マニアックな古書の表現と比較しているので、原典の内容を知っている人でも楽しめると思いました。

  • 日本を代表する8体の妖怪。
    一応記すと大江山の酒呑童子・玉藻前・是害坊天狗・崇徳上皇・鬼女紅葉・つくも神・鈴鹿山の大嶽丸・宇治の橋姫。

    同じ姓の会津の伴さんから、嫉妬深い妖怪・紅葉が生まれていたとは知らなんだ。
    是害坊天狗の話はとても愉快。天狗って1000年以上いて、キャラクターはどうかわっていったのかな。
    つくも神の夜の行進は「モノノケダンス」のPVしか思い浮かばない。

    妖怪を退治する際にしばしばでてくる陰陽道・修験道にも興味がふつふつ。

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