病が語る日本史 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 214
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061598867

作品紹介・あらすじ

古来、日本人はいかに病気と闘ってきたか。人骨や糞石には古代の人々が病んだ痕が遺されている。結核・痘瘡・マラリアなどの蔓延に戦いた平安時代の人々は、それを怨霊や物の怪の祟りと考え、その調伏を祈った。贅沢病といえる糖尿病で苦しんだ道長、胃ガンで悶え死にした信玄や家康。歴史上の人物の死因など盛り沢山の逸話を交え綴る病気の文化史。

感想・レビュー・書評

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  • 遺跡から発掘される病や怪我の跡。昔は今では亡くならないような病気をこじらせて死んでいく人がたくさんいた。一方、今では歩くのもままならないような大怪我をしながらも自然治癒に任せて生き延びた人もたくさんいた。矢が刺さったまま、骨がかたまってしまった人骨の話は大変興味深い。

    遣唐使を派遣した翌年から、疫病が全国的に広がったらしい。平城京への遷都も疫病を免れるためだったが、遷都によって農民の負担が増えて飢饉を引き起こしたという。

    興味を持つような出来事がたくさん並べられていて、読みやすい一冊。病の世界史なら「感染症は世界史を動かす」「疫病と世界史」を、病の日本史なら本書をおすすめしたい。

  • 文明開化の時代に暗殺されたりされかけたりした人が受けた処置とか、ペストが入ってきたときどうやって対処しようとしたかとか、「へぇー」「へぇー」と言う感じ。

  • 自身の勉強に。
    いやはや、遊女や非人関連の本とも通ずる部分があって興味深かった。

  • 新書文庫

  • (欲しい!/文庫)
    NHK番組「最強の戦国武将」で引用

  • 文献に残る限り昔(日本武尊まで!)に遡って、日本における病気と人との歴史を紐解いた一冊。
    時系列で丁寧に追っていくので読みやすいです。
    時代によって病気の流行り廃り、名称の変化、などもあったのですねー。藤原道長は環境的にも家系的にも糖尿病になりやすかったとか、鎖国中は日本にインフルエンザが流行らなかったとか。
    面白かった。

  • 古代より日本ではどのような病があり、それがどのように歴史に関わったのかを知ることができます。
    当然のことながらウイルスや病原菌の存在は知られておらず、流行り病は、怨霊や物の怪、はては天皇の失政に対する神々の怒りのせいということで、大仏を建てたり僧侶を集めて読経させたりお祓いしたりと、どんな権力者であっても神仏に頼るほかはなかったのです。
    現代ですらアヤシげなサプリやトンデモ系健康法などが跳梁跋扈しているのですから、治療法の確立していなかった時代の人々にとってはそれも無理からぬことだと思います。
    本書には、マラリア、コレラ、ペストに赤痢と数多くの病名が出てきます。それどこの国…と絶句しそうになるくらい。
    王朝文化咲き誇る鳴くよウグイス平安時代の裏側も、想像以上にシビアでした。
    またそれ以外にも市井に蔓延した数々の流行り病や、糖尿病や胃がんなどに苦しめられた歴史上の人物についても解説されており、興味深い一冊です。

  • テーマ史もので「病気」がテーマのものをはじめて読んだ。
    職業柄、非常に興味深く読ませていただきました。

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著者プロフィール

「日本医学教育歴史館」(順天堂大学)館長。東大大学院医学系研究科博士課程修了。順天堂大学名誉教授を経て同特任教授。日本医史学会理事長などを歴任。『日本の医療史』『病が語る日本史』など著書多数。

「2017年 『医学の歴史 大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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