- Amazon.co.jp ・マンガ (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061759114
感想・レビュー・書評
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1979年ヤングジャンプ創刊号から連載。
のちの「アドルフに告ぐ」「陽だまりの樹」のような歴史ドラマの魁的作品。
未完なのが悔やまれる。
商人と揶揄されることも多かった手塚さんのたくましさと、戦後GHQに殴られた経験を持つ手塚さんならではの恨み節が炸裂。
ヌードシーンが多くなるあたりは、同誌連載の「俺の空」に対抗してのことだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
手塚治虫の隠れた自伝的作品。主人公の戦災孤児・哲(「はだしのゲン」の隆太を彷彿とさせる)、葛城製作所の若旦那・健二、ヒロやんトモやん、そして高塚修こと手塚治虫の戦中戦後が、大阪を舞台に物語を形作っています。哲のひたむきさ、登場する女性たちの儚さに泣けます。
「まさにこれから!」というところで未完に終わってしまっているのが残念すぎる名作です。 -
手塚治虫エロチックシリーズ。
であると同時に、終戦直後の、まだ平和と呼ぶには遠い時代が舞台の物語です。
読みながら涙が出てくる理由は、自分でも分かりません。必死に生きる人間の姿に感銘を覚えるのか。人々の絶望と希望が目に見えるようなリアルさを持っているからか。
「三ヶ月経ったらまた会う。それまで絶対に体を売るな」
人間の誇りなんて大それたことは手塚先生は考えてなかったシーンかも知れません。でも僕は誇りと気概を感じたのです。 -
手塚治虫本人の生き抜いた生活を描いた話なので、ここからどうなるの? というところで「未完」となっているのがとても悲しい一品です。