水車館の殺人 (講談社ノベルス)

著者 : 綾辻行人
  • 講談社 (1988年1月28日発売)
3.30
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  • 本棚登録 :339
  • レビュー :34
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061813458

作品紹介

惨劇に彩られた「十角館」と同様、奇矯な建築家・中村青司の手になる「水車館」。古城を彷彿させる館の主は、過去の無惨な事故ゆえ常に仮面をつけた藤沼紀一。妻は幽囚同然の美少女。1年前に起こった奇怪な殺人と、一人の男の密室からの消失。舞台は整った。1年後のいま、戦慄の大トリックが待ちうける!

水車館の殺人 (講談社ノベルス)の感想・レビュー・書評

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  • <ネタバレ有>



    ++++++++++++++++++++++++++++++++



    館シリーズ2作目。
    第一段の舞台、十角館と同じく建築家の中村青司の手によって設計された水車館。そこで起こった過去と現在の殺人事件。
    まず顔を怪我してマスクで隠している主人、ばらばらにされた焼死体、行方不明の容疑者、というのが出てきた瞬間、こりゃ絶対誰かが誰かと入れ替わってるなというのはピンときました。
    でも犯人が誰かというのまではいたらず、解決編にはやっぱり驚いてしまいました。あんまり複雑なトリックを用意されるとこっちの脳がついていけないので、このくらいが丁度よくて好きだなぁ。
    過去と現在の話が交互に語られるので、こんがらがってしまって何度も前のページに戻って読み返してしまいました。
    「過去」「現在」と読んで、次の「過去」の章を読むとき前回の「過去」の章がどこでどう終わってたのかが思い出せない自分に絶望した。

  • 十角館の衝撃から半年。読み終わったときは早く次の作品を読もうとしか考えていなかったのに、気付けばこんなに経っていました。その間少し期待しすぎてハードルがあがってしまったのかもしれませんが、十角館よりはミステリとして易しかったように思います。
    多くの方がそう思ったように、私も仮面の主の入れ替わりをすぐに思いつきましたし(そうでもしないと仮面の設定はおかしい)、幼さを強調された妻の恋愛もあからさまに描かれています。ヒントはたくさんあり、しっかり提示されていて、なおかつそれを掴んではいるのに完全に解き明かすことができなかったことが歯がゆいです。真剣にトリックを考えるよりもつい物語を読み進めたくなってしまう過去と現在が行き来する構造がこの本の魅力でもあり、憎いところです。どちらの出来事・事件もより早く知りたいのに焦らされた私は、あっちも気になりこっちも気になり謎解きには集中できませんでした。

    トリックに若干の無理が感じられたこと(仮面とはいえ他人に成り替わるなんて…自らの指を切り落とすなんて…何より指の太さが違ったら成り立たない)、水車がある必要が感じられなかったことは少し拍子抜けですが、面白く読むことができました。
    DNA鑑定はミステリを潰しますね。

  • 本格度という点では前作以上ではないでしょうか?懐かしのミステリのガジェットも揃っているし、作品世界に没頭するのが楽しかったです。作品が持つ雰囲気も結構好きだし、過去と現在を行き来するという構成も良かったと思います。ただ、さすがに犯人はすぐに分かってしまいましたが(笑)だけど、そんなことで作品の魅力が損なわれるということもなかったと思います(自分にとってはですが) 

  • 10数年ぶりの再読。読み進むにつれてトリックを思い出してしまった。ということでもう一度読み返すということはないだろうな、という作品。ただ過去と現在の物語を交互に進める構成はとても読みやすくて◎。トリックも王道ど真ん中なので、ミステリ初心者にお薦め。

  • 館シリーズ2作目☆
    幻想画家藤沼一成の絵が集められた水車館。
    今回カラクリはオマケ程度なんだね(´¬`)
    これは映像で見てみたい気がする。
    『幻影群像』見たい。
    紀一の心情が切ないなぁ。
    ストーリーは割と地味かな?

  • 館シリーズ 2作目
    予想通り入れ替わりが行われていた。
    文章の端々に入れ替わりの伏線がはられていた・・・

    館の隠された抜け道をつかっての犯罪が
    行われないのは納得です。

  • 惨劇に彩られた「十角館」と同様、奇矯な建築家・中村青司の手になる「水車館」。古城を彷彿させる館の主は、過去の無残な事故ゆえ常に仮面をつけた藤沼紀一。妻は幽囚同然の美少女。一年前に起こった奇怪な殺人と、一人の男の密室からの消失。…舞台は整った。一年後のいま、戦慄の大トリックが待ちうける!
    (裏表紙紹介文より)

    ***

    最初は過去と現在それぞれで起きたことがごっちゃになってしまいわかりづらかったですが、事件が起きた辺りからはぐんぐん入り込んでいけました。
    途中で、ある人物が犯人とわかる要素の一つに気づいたものの、残念ながら犯人特定には到らず。

    絵の謎もちょっと微妙でした。
    隠す理由としてはとても納得だったんですが、いきなりそんなんでちゃうの!?と思ってしまいました…。
    全体的に、前作「十角館」と比べると納得できないところが多かったように感じてしまいました。

    しかし、綾辻さんの描くインテリは、微妙な…ちょっと残念な立ち位置を与えられる運命なのでしょうか…。(まだ2作目なんですが、なんとなくそんな気がしてなりません…。)

  • 館シリーズの中では一番地味かもしれないこの一作。最初に読んだときの衝撃度、インパクトは(他の作品と比べると)そんなに強くなく、「印象が薄い」という声も。たしかに私はこれを読んだとき、ちょこっとだけ真相分かりましたね。全部は無理だったけど。唯一綾辻さんに「完敗」ではなかった作品です(……自慢にならん)。
    それに、館自体もわりと普通。魅力的ではあるのだけれど、そんなに特異だとは思わないなあ。岡山の山奥探してみれば、本当にあるかもしれない……と思うのは私だけですか?

    が、当然ながら素晴らしい作品。そうでないわけがない! あやしげな館、あやしげな住人、忌まわしい過去の事件、仮面を被った館の主人、幽閉された美少女、といったミステリ好きにはたまらない、幻想的な要素が目白押し。視覚的なイメージもかなり強くて、この雰囲気だけでも読む価値あり。読めば読むほど味の出る、まるでスルメのような一作(笑)。

    そして、この作品のテーマは「呪縛」だと思うのですが、読めばこの作品の「呪縛」に囚われることは間違いありません……。

  • ミステリーとしては、ごくごく普通に評価できる作品だと思います。ただどうしても前作『十角館〜』と比べてしまい、なんとなく物足りない気分になりました。いきなり衝撃的な死体発見のシーンから始まる冒頭や、怖さの余韻が残るラストなど、作品全体のぞくぞくする雰囲気は好きです。綾辻さんの作品はまるで映画を観ているかのように、そのシーンの映像が頭に浮かぶので、読んでる間中なんだか怖かったです…。ただ、やっぱりトリックが簡単すぎるのでは…と感じてしまいます。私にしては珍しくわかってしまったので。ここからは少しネタバレっぽい感想になりますが、「仮面をかぶった館の主」「顔の判別のつかない焼死体」おまけに「現在編と過去編での人称の差異」とくれば、ほとんどの人がほぼ真相に辿り着いちゃうのではないでしょうか…?まさか違うよね…?と思って読み進めたら、思ってた通りの展開だったので拍子抜けしちゃいました。ただ、あとがきによると、筆者はどうやら『十角館〜』が「論理的に犯人を限定する手掛かりに欠けている」ということを踏まえて、今作では「犯人限定の論理」をかなり重視したそうです。まあ、そういうことなら、私は犯人がわかったことを残念に思うのではなく、素直に喜ぶべきなんでしょうか…(*^_^*)次の巻にも期待大です♪

  • 初読:2007年8月27日

    館シリーズ第二弾。水車のあるからくり屋敷に人から逃れるようひっそり住む主と幼な妻、一年に一度の来客、繰り返される悪夢。今回もぐいぐい引き込まれて、そしてラストではやっぱり驚かされた。

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