密閉教室 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 59
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061813922

感想・レビュー・書評

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  • 「探偵小説だけでなく、文学も通ってきたのだろうと伺える、作者の語彙の広さと、秀逸な比喩には目を見張るものが刻まれている」と上から目線。

    ずっと気になっていた主人公の、役を演じ与えられた台詞を読み上げているような行動素振りも、終盤の吉沢信子の的を得た言動で納得できた。
    被害者のクラスメイト、探偵役、狂言回し、道化の四つの役を彼は演じていた。

    探偵役であり主人公である男子高校生の奇策に、犯人が引っかかってボロをだしてから二転三転飛躍する推理の圧倒的跳躍力にグッと胸をつかまれてしまった。
    ミステリとしてだけでなく、青春小説としても成立しているこの小説を、なぜもっと早く読まなかったのかと後悔。

    島田荘司のあとがきも愛のある言葉で埋め尽くされていて気持良い後読感に包まれる。
    また既刊を読んでみなければならない気持ちにさせられる作家に出会えてしまった。

  • 本格ミステリの書き手として真っ先に思い浮かぶ法月さんのデビュー作である。この本が登場したのは、一足先にデビューされていた綾辻さんの『十角館の殺人』などによって、SFに偏っていた読書傾向が一気に国内ミステリに傾いたころだった。
    もともと、辻真先さんのスーパー&ポテトシリーズなどが好きだったように、青春小説とミステリとが一体化した作品はストライクコースのど真ん中である。なかでも、この作品のように、作者が若さに任せて書ききったような、そしてそれゆえにどこか苦さが残るような小説は大好きである。
    実はこの作品、作中のある記述から、殺人事件の犯人だけが、トリックとかはまったく判らなかったけれど判ってしまった、という不思議な体験をしたのも懐かしい。

  • この作ったような台詞回しはわざとなんだろうけど、いまいち面白味がないしもちろんリアリティもない。処女作らしいからこんなもんか。

  • 高校生たちの口調が大人びていて、それがいかにも小説という感じでした。
    ですが、ミステリーだけでなく青春小説とも言えるような内容で、そこには等身大の高校生の姿が描かれていて、バランスの取れた作品だと思いました。
    探偵役の工藤君と森刑事の駆け引きや、二転三転していく展開が面白かったです。
    1988年出版ということなので、コピー機を自由に使える場所がなかったり携帯電話ではなく固定電話での連絡だったり…に、時代を感じました。
    ノーカット版も出版されているとのことなので、そちらも読んでみたいです。

  • 2000.5

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著者プロフィール

1988年10月、『密閉教室』でデビュー。

「2017年 『7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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