殺戮にいたる病 (講談社ノベルス アK- 5)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 189
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061817913

作品紹介・あらすじ

惨殺、そして凌辱-。何ものかに憑き動かされるように次々と猟奇殺人を重ねていった男の名前は蒲生稔。冒頭の"エピローグ"で示される事実が、最終章であっと驚く意外な変容を遂げる。異常犯罪者の心の軌跡をたどりながら、想像力の欠如した現代人の病巣を抉る、衝撃のサイコ・ホラー。

感想・レビュー・書評

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  • 繰り返される凌辱殺人…犯人は蒲生稔、犯人目線と家族目線、事件を追いかける元刑事の目線と、3人の視点から時期を追って描かれている…。

    犯人はもうわかっているのだからと、その点では油断していたけれど…最後の最後で思ってもなかった展開に…!混乱してしまいました(汗)。この作品ってもうだいぶ前の作品なんですよね…携帯電話もないし、ディスコなんて、きっと今の若い世代の子はわからないだろうなぁ…。

    殺戮シーンの描写は読んでいてかなりキツく、こんな作品は初めてかも…!そして見事にダマされてしまい、もう一度読み返したくなってしまいました。ホント、何て言ったらいいのか、気持ち悪いのが苦手な方には受けないだろうけれど、でも最後のどんでん返しは見事!スゴイ作品です。

    • ヒボさん
      かなさん、こんばんは♪
      禁断の書に手をつけちゃいましたね^^;
      うまいと感じる作品は数多ありましたが、本書以上の衝撃には今後も出会える気がし...
      かなさん、こんばんは♪
      禁断の書に手をつけちゃいましたね^^;
      うまいと感じる作品は数多ありましたが、本書以上の衝撃には今後も出会える気がしません。
      衝撃と共に読み終え、伏線を探すためにそのまま読み返した唯一の作品。
      本書の衝撃が数年ぶりに読書を再開するトリガーになりました。
      2023/03/01
    • かなさん
      ヒボさん、おはようございます。
      ええ…まさに「禁断の書」でした(^-^;
      今までにない読書経験をさせてもらいました!
      ホント、ただただ...
      ヒボさん、おはようございます。
      ええ…まさに「禁断の書」でした(^-^;
      今までにない読書経験をさせてもらいました!
      ホント、ただただ、スゴイっ!!そう強く感じた作品でした。
      他の作品をどれだけ読もうとも
      この作品だけは、忘れられないだろうし、
      またきっと読んじゃうだろうな…
      そんな中毒性も感じます!
      だからヒボさんの今回のコメント、激しく共感します(^^)
      いつもいいねを、そして今回はコメントをありがとうございました。
      2023/03/02
  • 最後まで読んで良かったと思えるびっくりな仕掛けがありました。
    が、それにしたってグロい…。
    読み終わった直後の心情としては、騙されたスカッと感と驚きと、気持ち悪かった〜という疲労というか、今だにウッとなる感じが混ざって、なんとも複雑です。
    どんでん返しとしても奇書としても知られる理由がよく分かりました。
    ある意味忘れられない読書体験でした。
    一生に何度かこういう小説を読む経験はあっても良いと思いますが、こんなにエログロなのはしばらくお預けにしようと思います…。

  • だいぶキツイ本だった。途中「おじさん」の連呼に違和感あり。だけど、最後までタネは分からなかった。グロいし、気持ち悪いし、頭イカれてるし。だけど、ミステリー好きなら読んどかないといけない本。グロさは一級品で何か所も出てくるけど、ダラダラ書かれてなくてサクッと終わるので長引かず。それよりやはり最後の驚きの真実にはやられました。

  • 最後のページでどんでん返し。改めてまた最初の部分を読んでみたくなった。
    話は面白く、どんどん読み進めることができたが、犯人が院生だと嘘をついたという一文があり、いくら若く見えても43才の助教授が院生に見えるか!?と思ってしまった。

  • 叙述ミステリー。
    ミステリー読みはじめて1年。どんでん返しがあるという前情報を元にトリックが7割程とけました。

  • 叙述トリックがすごい!
    最後どういうことか少しの間分からなかった笑

  • 長く積ん読にしてしまっていたが読み始めたら一気読み
    なぜ岡村孝子なのかが分からなかった
    最後はあっと言わされた

  • 作者のトリックに見事にはまり、最後のページまでだまされた。読み終わった瞬間に読み直す作業を開始し、納得。グロテスクな描写もあるが、読む手が止まらずすぐに読み終わった。

  • 衝撃の作品とおすすめされて読んでみた。
    が、こんなエログロ作品とは思わず、辛かった。
    途中本当に気持ち悪くなってきて、諦めようかと思ったほどだ。
    あの人、可愛い顔してこんな作品をおすすめしてくるなんて・・・!と思ったものの、読み終えてみると「なるほど、薦める理由が分かるな」とあっさり騙されていた自分に気付いた。

    解説サイトを見て、細やかな伏線の張り方に脱帽。
    内容的に読み返したくはないけれど、久しぶりにミステリーの楽しさを思い出させてくれたことに感謝。

  • かまいたちの夜で有名な我孫子武丸の傑作

    最初に読んだ時は見事に騙された。ヒントも実にうまく、二回目に読むと確かにそこら辺中にヒントがある。

    しかし、これは仕方ないのかもしれないが、あくまで最後のどんでん返しの為に文章全体が計算されていて、真相を知ってから読むと少し違和感を感じる描写があるかなと思う。だから、ヒントはあるがノーヒント状態になり、真相を知った後もカタルシスが思ったよりもない。

    凄く面白いのは間違いないが、何故か「凄く惜しい」となってしまう一冊だった。

    ただ。間違いなくオススメです。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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