玄い女神: 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス シI- 2)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061818262

感想・レビュー・書評

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  • 『娯楽』★★★★☆ 8
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★★☆☆ 9
    『意外』★★★★☆ 8
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★★☆☆ 3
    「作家」★★★☆☆ 3
    【尖鋭】★★★★☆ 12
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★☆☆ 6

    《総合》73 B

  • シリーズ2作目。

    ラスト5ページ前まで、全然真相がわからなくて
    一気に明かされる秘密。

    今回京介氏が静かだったけれど、最初から秘密を知っていたからなのか、と分かると
    彼の行動が違った印象に。

    蒼が伝えたかったことは何だろう。
    ちょこちょこ過去っぽいものをにおわせては来るのだけれど。

    このまま40代を迎える恐怖。。というある男性の言葉が耳に痛い。
    谷あり、でも山ありの人生を選ぶのか
    平地で、でも山などは決して無い人生を選ぶのか。。

    ミステリ、というより人情劇というイメージだけれど
    今後どんな展開を迎えるのだろう。。

  • 建築探偵シリーズの2作目。
    1作目を読んだのがだいぶ昔だったのですがなんとなくキャラクターは覚えていたのですんなり読めました。
    1作目でも感じたことですが、このシリーズはミステリ的な部分はどうもオマケっぽい印象を受けます。今回も事件の方は結構しょうもないというか、拍子抜けのオチでちょっとがっかりしたんですが、エピローグで明かされる真相には驚かされました。なんとなく疑ってはいたのですが、そう来たか。
    妖しくて神秘的なインドの神々のシーンが印象的でした。
    あとがきでシリーズ異色作と描かれていましたが、まだ2作目なので何が異色なのかはわかりませんでした。続きもゆっくり読んで行こうと思います。

  • 再読。建築探偵シリーズ2作目。
    この作品は殆ど建築については語られないので異色作。
    10年前に起きた事件の真相を探る事を軸に物語は進むので、ミステリとしてはアンフェアでもあるかな。
    最後の最後で明かされる真実は鮮やかな程に衝撃的。
    再読なのでその点は覚えていたのですが、細かい部分が抜け落ちていたので楽しめました。
    封印が解かれたパンドラの箱の底には、やはり希望が残されていて欲しいと願わずにはいられません。
    インド神話やインドの風習、ヒンドゥ教の宗教学的考察等楽しめる部分も多くて、インドの奥深さを感じさせます。

  • 建築が主役じゃないっぽいお話ですが、いかにも推理ものって感じの強いお話でした。私は結構好きです♪

  • エピローグで語られる最後の真相に驚きました。上品で上質なミステリー。蒼の過去も気になります。

  • シリーズ2作目☆
    蒼かわゆす。
    あんまりパッとしない一冊だったな(´□`)
    もう少しシリーズ進んでからなら分かる気もするけど。深春がいなくて寂しかったな。エピローグでビビった。あれ?京介カミングアウト?てな感じ☆あとこれから読もうと思ってる本そんな掘り下げなくていーからってツッコミたかった(泣)

  • 10年前、インドのヴァラナシの安宿で、橋場亜希人は、胸全体が陥没した状態で死んでいた。だが回りに凶器もなく、ドアは完全に閉ざされて。その死に不審を抱いた狩野都は、当時の旅行仲間を群馬山中のホテルに呼んで真相を尋ねる。だが狩野自身が館裏の川で自死。桜井京介は10年前の謎にどう立ち向かうのか?

  • インドでひとりの男が殺された。10年後、恋人だった女が洋館に呼び集めた者たち。その中に京介もいた。
    熱におかされたような過去があばかれようとするとき…

    なぜかこの人の作品では読みながらいっしょに謎を解こうとしない。ただ読んでるだけ。
    容疑者たちのキャラや謎が弱いということもあるのだろうけど、ついふつうの小説として読んでしまうみたい。

    以下は引用。

    館までの深い森を通っているときの蒼のセリフ。まあ、アプローチって大事やもんね。

    山は異界さ(p.28)

    玄い女神ってパールヴァティーのこと?「3×3EYES」やね。あれ?今不意にカーリー・ドゥルガーって名前が浮かんできたんやけど、なんやったっけ……。ああ、「敵は海賊」の宇宙船の名前か。これは、女神の名前やったっけ?

    その視線は遠い。なにかを探している目だ(なにか、ここにはないものを……) (p.33)

    ぼくはよくこういう目をするそうです。ただの放心状態なだけなんですけどね。

    でもカリの望みは叶える。それが私の法(ダルマ)。(p.126)

    自分のダルマって持ってないからなあ。そういう人には憧れちゃう。たとえそれが歪んでいたとしても。

  • なんとなく「シリーズもの二作目は地味」という印象が。どうしてだろうなあ? なのでこれも読みはじめはそんなに期待しなかったし(館がさほど魅力的に感じなかったというのもあるかな)、事件解決しても「インパクトはそんなにないけど、まーこんなとこでしょ」という感じだったのが。
    エピローグこそが真の解決編だったのかっ! うわー、これ読んだときには「やられたっ!」と思った。たしかに手がかりは全部出揃ってたんだし、ところどころ妙だなあとは思ってたのに。二重に騙されたわ。はああ、まさに完敗。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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