- Amazon.co.jp ・本 (830ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061819320
感想・レビュー・書評
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「私の情夫だから」、これは男にとって女に言われる最上の言葉だが、大概の男は、一生に一度もこの台詞を聞くことは無い。何故なら、この台詞を吐き出す女こそ、性悪な女だからだ。そして性悪女の美しさを、大概の人は知らない。彼女達が、どれほど恠しい女なのか。この作品は、それを教えてくれる。――『絡新婦の理』には、主題はあるがメロディーはない。登場人物は、全てパートであり、それらが実に巧みにアンサンブルしている。百鬼夜行シリーズ第五弾。
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シリーズの中で一番好きな話。書き出しの描写が印象的です。桜の季節に読みたい一冊。
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百鬼夜行シリーズを通して、最も好きな作品。
構想も構成も描写も、見事の一言。 -
とにかく面白かった。
超ボリュームなのにすらすらと読めた。 -
百鬼夜行シリーズの中で一番あっさり読めました。
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百鬼夜行シリーズ5作目
理に巣喰うは最強の敵――。
京極堂、桜の森に佇(た)つ。
当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな――2つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。
房総の富豪、織作(おりさく)家創設の女学校に拠(よ)る美貌の堕天使と、血塗られた鑿(のみ)をふるう目潰し魔。連続殺人は八方に張り巡らせた蜘蛛の巣となって刑事・木場らを眩惑し、搦め捕る。中心に陣取るのは誰か?
今までで一番読みやすくて面白かった!関口さんいない方がわかりやすいのかも。いつものメンバーに加え、織作家の女たちなど新たな登場人物たちもとても魅力的でした。
呉美由紀がよかったなぁ。おじいちゃんの仁吉も。
他にも今までに出てきた登場人物たちがちょこちょこ出てくるのも楽しい。
思い出すのに時間かかる人もいたけど。
フェミニズム、売買春と夜這、神話に見られる女系社会…すごく興味深い内容でした。
「恐いのはお化けじゃねえ。悪漢でもねえ。人の心でもねえど。恐がんのはお前、自分だ。恐がってる者は、傍から見りゃ滑稽なだけだぞ。」 -
映像化希望ナンバーワン。
京極夏彦は構成フェチだと気付いた作品。 -
帯表
ここには、全ての女の性が書き記されている。
きっと貴女はこの作品の誰かに自分を視る。
そして貴男も・・・。恠しい、何かが酷く恠しい。
-明石散人-