絡新婦の理 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.77
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本棚登録 : 3192
レビュー : 276
  • Amazon.co.jp ・本 (830ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061819320

作品紹介・あらすじ

「私の情夫だから」、これは男にとって女に言われる最上の言葉だが、大概の男は、一生に一度もこの台詞を聞くことは無い。何故なら、この台詞を吐き出す女こそ、性悪な女だからだ。そして性悪女の美しさを、大概の人は知らない。彼女達が、どれほど恠しい女なのか。この作品は、それを教えてくれる。-『絡新婦の理』には、主題はあるがメロディーはない。登場人物は、全てパートであり、それらが実に巧みにアンサンブルしている。

感想・レビュー・書評

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  •  上手いタイトルだよなぁ、と思いました。
     蜘蛛の巣というのは、縦糸が中心から放射線状に広がっているのに対し、横糸は一本だけで、渦巻き状になっているそうです。
     で、この物語では、刑事の木場修がその蜘蛛の巣の横糸を辿るように、少しずつ真相に迫っていきます。

     と、ここからちょっと面倒くさい話になります。

     後で気づいたんですが、作者の作品の構造自体が基本的にコレなんですよね。
     そして、この作り方に似ているのが、『モンスター』や『20世紀少年』での浦沢直樹さんだったりします。

     これ、又聞きで申し訳ないんですが、以前、島本和彦さんが浦沢直樹さんのマンガを分析したことがあるそうで、そこで以下のようなことを話されていたそうです。

     普通のマンガというのは、一つの話がだんだん盛り上がり、クライマックスを迎えるとクールダウンします。一度リセットされて、また次盛り上げていかなければならない。グラフで言うと、横軸を物語の進行、縦軸を盛り上がりと取ると、ちょうど富士山のような形になるわけです。二次曲線で盛り上がって、クライマックスからまた二次曲線で下がるわけです。

     このオーソドックスなやり方の欠点は、一度クールダウンしてまた新たに盛り上げなければいけないので、どうしても「下がる」ときが発生してしまいます。

     しかし、浦沢さんの話の組み立て方は違います。浦沢さんは、例えばA・B・C3つの話があるとすると、まずAを描き始めます。そして、ある程度の所まで来たら(便宜上、1から3くらいまで盛り上がってきたとします)、そこでいきなりAの話をぶつんと切っちゃいます。で、今度はBという話を始める。これがまた3くらいまで盛り上がってきたら、突然ぶった切って、今度はCを1から始める。で、Cが3くらいまで来たら、今度はAの話を2か2.5くらいから再び始めるわけです。
     こうやって3つの話を交互に繰り返しながら少しずつ進めていく中で、一つの大きな物語を浮き彫りにしていくわけです。

     このやり方の上手いところは、A・B・Cを回すことで、全てが盛り上がり続けており、クールダウンする瞬間がないのです。つまり、ずっと盛り上がっているように見せることができる。

     …と、ここまでが伝聞です(ちょっと私の整理も入ってるかもしれません)。

     京極堂シリーズの話も3つか4つくらいの話がコロコロ入れ替わりますよね。構造としては浦沢作品と同じなんだと思います。それこそ、複数の話を先に書いておいてそれらをそれぞれ4つのブロックに切り分け、A1・B1・C1・A2・B2・C2…と配列し直しているかのようです。
     このやり方って、また比喩的になりますが、デッサンの線を引くようなモノのだと思います。鉛筆の線を何本も重ねて描いていく中で輪郭を見せていくように、複数の短い線のような物語の断片を重ねることで、一つの大きな物語を見せていくわけです。

     だけど、このやり方には欠点もあります。どうしても反復が多くなってダレやすくなるのと、途中で何となくオチが見えてくるのです。
     正直に言いまして、本作くらいから京極堂シリーズの話は繰り返しがくどく感じられるようになってきました。同じ事を延々と読まされ、読んでいて「もうちょっと編集がハサミ入れてまとめろよ」と思うことがありました。
    (ちなみに、浦沢さんの『モンスター』や『20世紀少年』も途中からそういう印象を受けました。何というか、もったいつけられているというか、引き延ばしをされているみたいに感じちゃうんです)

     話としては面白いんですが、それ以上に冗長を感じるようになってきて、その冗長が構造と密接に関わってるのかな? と思った作品です。

     何だかオススメしにくくなっちゃいましたが、話は十分面白かったです。

  • 今回の百鬼夜行シリーズ、絡新婦の理は四人の美女を中心に据え、二つのストーリーが交錯する。
    前作までとの違いは、冒頭がエピローグとなっており読み終わった後に最初の冒頭を読み返さないと気が済まなくなる。
    いくつか考察しないと理解が難しい箇所もあり、その点もあいまって面白い作品となっている。
    ただし、読了後は悲しさも出る作品でもあり哀愁感を漂わせることは必至。
    尚、この作品を読んでシリーズ性を垣間見たが、今回は1作目もある程度リンクしてくる。内容を忘れないようにするのが難しい(笑)

  • 百鬼夜行シリーズ5作目。
    分厚かった~~~!2つの事件が少しずつリンクしていて、とにかくややこしい。そしてその上にさらに黒幕が…!となると完全に脳のキャパを超えました。ひとつひとつの事件は一応理解したつもりだけど、全体図を見るとこんがらがってきて、黒幕の犯行動機や仕組んだ筋書きと各事件とがどうリンクしてそうなったのか、という整理が自分の中でつけられず、ぐちゃぐちゃと複雑に絡み合った事件の表面をすいーっと撫でた程度しか理解が及ばなかった。これは要再読。京極読んだ後は毎回言ってるけど要再読。
    今回はいつにもまして前作までの事件の登場人物が複数絡んできて、碧を見てなんとなく魍魎のあの子のことを思い出してたら名前が出てきてちょっと嬉しかった。一通りノベルス版で読んだら今度は分冊で読んでみようかな。
    エピローグからプロローグに戻る部分の情景が美しくて印象的でした。

  • 今回は、最初の中禅寺と犯人のやり取りを、主要人物が出揃ったところで消去法で振り返ると、その時点で真犯人が分かってしまう。ただ犯人が分かっていても事件の真相は分からない。どんどん死んでいくし、憑き物落としの時には意外な事実が明らかになる。黒魔術、少女売春、慰安婦問題など女性に纏わる話題が多く取り上げられている。女の敵は女、という言葉を思い出すが、実行犯は意外な・・・。文句無しに面白いけど、長いです。

  • エピローグまで読んだ後、プロローグに戻ったとき・・・鳥肌が立ちました。忘れられない1冊です。

  • レギュラ-メンバ-総出演。超絶の第五弾!巷に横行する殺人鬼「目潰し魔」を捜索する刑事、木場修太郎は、かつての知人が事件に関係しているらしい事を知る。併発する事件の中心に存在している人物とは。

    「私の情夫だから」、これは男にとって女に言われる最上の言葉だが、大概の男は、一生に一度もこの台詞を聞くことは無い。何故なら、この台詞を吐き出す女こそ、性悪な女だからだ。そして性悪女の美しさを、大概の人は知らない。彼女達が、どれほど恠しい女なのか。この作品は、それを教えてくれる。―『絡新婦の理』には、主題はあるがメロディーはない。登場人物は、全てパートであり、それらが実に巧みにアンサンブルしている。

  • 最初のプロローグだと思っていた部分がまさかラストと繋がるとは!!!
    毎回ほどこされている仕掛けに見事気持ちよく踊らされます
    作者の手のひらで転がされている感がこんなに心地よいのは
    京極先生の手腕ですね・・・!見事としか言いようがない!

    そして二つの事件の交わり方の絶妙具合。
    クモの糸の縦と横が交わる感じ!いやあスゴイです
    個人的に碧さんの
    「よくってよ!」という時代掛かったお嬢様喋りが心の琴線に触れましたw
    亡くなってしまうのが惜しい人ナンバー1です(この作品で)
    超絶中2病炸裂してくれている所も愛しかったです
    キャラといえば京極作品を読むにつれ榎木津さんへの愛が
    深まるのはどうしたことか・・・

    これを読んだ時はちょっと数ページ読もうと思っていたはずなのに
    気が付いたら最後まで読んでいて翌日フラフラになりました

  • やばいっ!!面白かった~
    「姑獲鳥の夏」から「魍魎の匣」「狂骨の夢」「鉄鼠の檻」と京極夏彦、「百鬼夜行シリーズ」を、順を追って読み進めてきた。
    毎回、驚きと感動と達成感の様なものを得てきたが、「絡新婦の理」でなぜか何かを落とされたような気持になった。そう、憑き物が落ちたという感じ。すっきりしたのだ。

    「あなたが・・・蜘蛛だったのですね」
    冒頭の、漆黒の男、京極堂こと中禅寺秋彦と桜色の女、絡新婦とのやりとりのシーンで既に胸が高鳴った。ドキドキというのかワクワクというのか、ゾクゾクというのか・・・
    そしてそれは、ラストまで裏切られることはなかった。
    全てを読み終えた直後、再度その冒頭のシーンを読み返した。
    満開の桜の木々のもとで繰り広げられる漆黒の男と桜色の女の言葉達は、艶やかな意味を持ち深く深く胸に響き渡る。

    昨夜読み終えたばかりなのに、すぐにもう一度読み返したい気持ちにもなる。。。

  • すごい!これは本当にすごい!!!
    最高傑作です。

    すごくおすすめですが、シリーズ最初から読んでこその面白さもあるので、シリーズの最初から是非読んでほしい!

    今回の京極のウンチクは非常に興味深かった。事実なのだろうか??

  •  今回は、まぁ見事です。
     ☆5のレビューは久しぶりですわ。

     眼潰し魔無差別殺人事件
     女子学園黒魔術事件
     貴族の館事件


     その全てが、別の糸から始まりながら、
     少しずつ繋がりを見せつつ、
     さらに女性解放運動やら色々な事件がさらなる絡まりを見せ、
     最後には蜘蛛の巣の中心「蜘蛛」へと向かって行きます。 
     
     「あなたが蜘蛛だったのですね」
     
     へ向かう物語の結末は見事としか例えようが無い。
     

     今までの登場人物がわんさか出てくるわ、新キャラが多いわが、一番の難点で、
     正直名前をあまり覚えられない私からすると、登場人物表が欲しいです。
     そこは、自分で登場人物をメモして栞がわりにでも使って下さい。 
     
     ラストへ向かうくだりは秀逸ですが、
     それ故に、最後の解説がいらなくなります。
     全部答えは途中に書いてあるから。 
     この意味は読んで確かめて欲しいのですが。

     本気で二周目を読みたくなりますが、
     長いのでやっぱり読まない。

     京極堂シリーズの中でも人気があるのが分かる作品です。

  • 京極ワールドでの一番のお気に入りの本です。この本で、木場刑事に惚れました。

  • 初めの事件からだんだん登場人物が増えてくる。語り手がかわり舞台が変わりどうかかわってるのかわからなくなるころに、一気に解決する。しかし登場人物が多く、間で出てこない人物が再度出てくることもある。しかし最後から最初につながる。その最後の100ページほどと最初のページに内容でどの部分がどこにあうのかわからない。何度か読めばわかるのか、たぶんわからないだろうなぁ。

  • 読み終わって真っ先に思ったのは「この小説はメタだな」
    ということ。どんな物語においても、すべての登場人物は
    何かしらでその物語に関与している。物語には関係のない
    人間を描く余裕はないし、登場する以上は何かしらその
    物語にからむことになるはずだ。2時間サスペンスドラマ
    で最後の10分になって初めて犯人が登場したりしたら、
    見ている人間は怒り出すだろう。すべての登場人物はその
    物語を構成する要素なのである。つまりすべての登場人物
    は物語という蜘蛛の巣に絡めとられているというわけだ。
    普段我々はそれを全く意識しないで物語を追っている。
    この作品は物語の中にその物語の構造を盛り込んである。
    そう思ったのだ。ミステリとしてこの話が評判が高いのは
    確かに頷けるのだが、私の好きな京極堂ではなかったな。
    今回もカバラだったり土占いだったり様々なオカルト要素
    が言及されたが、そのうんちくがどうも物足りなかった
    のだ。普通の人は避けて通るところなのかも知れぬが、
    私はそれを楽しみにしているのである。厚さにもかかわ
    らず読み切らせてしまう作者の力量は確かにたいしたもの
    なのだが。次の2冊になっている塗仏はいかがなもので
    ありましょうや。

  • 初めて読んだ京極。

  • [private]
    <u><b>懐かしき、まだ、益田が常人の頃</b></u>

    <span style="color:#cc9966;">百鬼夜行(京極堂)シリーズ第5弾!目潰し魔・絞殺魔・少女達の売春……。それらの事件の背後には、登場人物たちの脚を絡め取り、事件を操る蜘蛛がいる。その蜘蛛とは一体?!</span>

    百鬼夜行シリーズ再読中(順番に読んでませんが)。主に益田のキャラ崩壊の進行度に注目しながら。今回、益田君はとうとう禁断の扉を開けてしまいます。ダメだって、アレに関わったら。by京極堂。久しぶりに読んでみると、全然内容を覚えていなかったので、初読なみにドキドキしました。百鬼夜行(京極堂)シリーズは、個人的にはこの「絡新婦の理」と「鉄鼠の檻」と「魍魎の匣」と短編が逸品だと思っています。

    シリーズは、後でちゃんとまとめないと、頭の中に入ってこない。まぁ、だからと言って読み返すには根性がいるしなぁ
    以下、超ネタバレまとめ・考察メモ[more]


    <b><span style="color:#cc3300;">------------------------------------------------
    ↓以下、ネタバレ注意↓
    ------------------------------------------------</span></b>



    <span style="color:#009900;">●<b>織作真佐子の祖母</b> </span>
    なんて読むか忘れる。<b>五百子 刀自</b>(読み:いおり とじ)。「<b>五百子</b>」が名前で、「<b>刀自</b>」は敬称。<b>刀自</b>は、もともと「戸主(とぬし)」の意で、「<b>刀自</b>」は当て字。 年輩の女性を敬愛の気持ちを込めて呼ぶ称。名前の下に付けて敬称としても用いる。


    <span style="color:#009900;"><b>●織作家の男</b></span>
    女系家族の婿だけを見てみる。

    ・<b><span style="color:#0066cc;">織作伊兵衛</span></b>……<b>柴田耀弘</b>の盟友。ベルナール学院設立。<b>貞子</b>に<b>真佐子</b>、女工に雄之介を産ませ、その実の子二人を結婚させ、織作の血筋を絶やし、自分の血筋で独占する。【貞子と結婚】

    ・<b><span style="color:#0066cc;">織作雄之介</span></b>……<b>柴田耀弘</b>の側近。石田芳江を娼婦として扱い、自殺に追い込む。また、出門耕作の妻を強姦して織作是亮。【真佐子と結婚】

    ・<span style="color:#0066cc;"><b>織作是亮</b></span>……【茜と結婚】

    ちなみに、伊兵衛の旧姓は、羽田桝太郎()
    。そうだ、そうだ、だからセツちゃんは、あそこで働いていたのね。薔薇十字探偵社で雇うしかないな。(かずとらの首が…)

    <b><span style="color:#009900;">●作品の構成がループ状になっている</span></b>



    <span style="color:#009900;"><b>●この事件での死者</b></span>
    807頁。関口視点。<blockquote><i>病死を含めれば十五人も亡くなっている。
    友人の眼の前でも四人が亡くなっていたのだ。</i></blockquote><i>友人</i>は京極堂のことだろうから、その目の前で亡くなった<i>4人</i>は、碧・葵・耕作・雅子だなぁ。その前の15人亡くなっているというのは、どういうことだ?16人のはずなんだけれども。
    関口はこの時はまだ、五百子が蜘蛛だと思っているわけで、だから「蜘蛛(ここでは五百子)の毒牙にかかった被害者という意味で」。それとも、「目潰し魔・絞殺魔の事件が始まって以降の事件の中で」。「病死を含めれば」小夜子の父の自殺を聞いて、「彼もまた一連の事件の被害者である」事件の被害で病死したものと考えられるものなんていないだろう。
    と考えて、のちのちというか、冒頭部への伏線つまり、紫・・・それぞれが本当は病死ではなく、蜘蛛(茜)の毒殺によるものであるという「事件の被害者である」という伏線かとも思ったけれども、それなら、
    もちろん毒殺したかもという疑惑はここではまだ、生じていないので、
    伏線。作者と関口の持っている者は違うし

    ---この事件での死者まとめ----<blockquote><b>織作紫</b><span style="color:#336699;">(長女)</span> 〔病死?茜の毒殺?〕
    <b>矢野妙子</b><span style="color:#336699;">(目潰し魔・平野の近所にすむ娘)</span> 〔平野が殺害〕
    <b>川野弓栄</b><span style="color:#336699;">(水商売・生徒に売春・ドS)</span> 〔平野が殺害〕
    <b>山本純子</b><span style="color:#336699;">(ベルナール教諭・寮の舎監・柴田の婚約者)</span> 〔平野が殺害〕
    <b>前島(金井)八千代</b><span style="color:#336699;">(呉服屋妻)</span>  〔平野が殺害〕
    <b>本田幸三</b><span style="color:#336699;">(ベルナール教諭・生徒を陵辱)</span>  〔絞殺魔・杉浦隆夫が殺害〕
    <b>麻田夕子</b><span style="color:#336699;">(ベルナール生徒・売春を行う)</span>  〔自殺〕
    <b>織作雄之介</b><span style="color:#336699;">(真佐子の夫)</span>  〔心筋梗塞?茜の毒殺?〕
    <b>高橋志摩子</b><span style="color:#336699;">(川島喜市に付け回されていた娼婦)</span>  〔平野が殺害〕
    <b>織作是亮</b><span style="color:#336699;">(織作茜の夫・ダメ男)</span>  〔杉浦隆夫が殺害〕
    <b>渡辺小夜子</b><span style="color:#336699;">(ベルナール生徒・呉美由紀の友)</span>  〔杉浦隆夫が殺害〕
    <b>織作碧</b><span style="color:#336699;">(四女・ベルナール生徒)</span>  〔平野が殺害〕
    <b>織作葵</b><span style="color:#336699;">(三女・女権拡張論者)</span>  〔出門耕作が殺害〕
    <b>出門耕作</b><span style="color:#336699;">(織作の使用人・葵の本当の父)</span>  〔織作真佐子が殺害〕
    <b>織作真佐子</b><span style="color:#336699;">(織作姉妹の母)</span>  〔自害〕
    <b>織作五百子</b><span style="color:#336699;">(真佐子の祖母)</span> 〔心不全?茜の毒殺?〕</blockquote>

    <b><span style="color:#009900;">●結局、茜の目的はなんだったのか―――誰が彼女の意図で死んだのか。</span></b>



    「居場所が欲しかった」「どうせ獲るなら一番善い場所をーーですか」=いいところ=国の中枢 柴田家との婚約=一族の当主

    少なくとも血が繋がる人間、または織作家や柴田家の後継者になろう人物の排除は必要
    紫・雄之介・是亮・碧・葵・真佐子・五百子(織作家)
    麻田夕子・渡辺小夜子(「麻田代議士も渡辺氏もーーあなたもお父様ではなかった」(p828京極堂→茜)という会話から、茜と実の父が同じ可能性があった。?)
    柴田ゆうじは生きているけど、まぁこれからという示唆京極堂 ぼうとう
    山本澄子は柴田祐二の婚約者であぼーん
    で、昔の汚い過去を消し去るために
    川野弓栄と前島(金井)八千代と高橋志摩子(元特殊慰安施設の世話役兼指導係→かわの。志摩子以外の二人は「国のためにRAに志願した娘」と「元・学生」3人とも同い年。RAA過去の売春行為の隠蔽。)
    本田(「」と発言。強姦されたのか?)

    残るは矢野妙子(ぎょうごくどうが具然)
    出門耕作

    「人ならば誰でもそう思う。当たり前ですわ。」
    女は強がる。
    強がるということは

    ないんだが、誰までが彼女の意図通りに死んだの?


    望む縁談にはそもそも紫は邪魔
    当人を巻き込むために学園で事件を起こしたい
    織作の呪縛から解き放たれたい

    でも実際にやったら想像以上に堪えた
    ってことでしょ
    死ねって友達にいう子供は多いけど本当に死なれたら悲しむみたいな?


    <span style="color:#009900;"><b>●冒頭部(結論部のループになっている)</b></span>・京極堂が茜が毒殺したもの
    3月に話をしているので1年前(紫)、2ヶ月前(ゆうのすけ)、1週間前(五百子)のこと。
    ・最初のあの人は久遠寺涼子

    <b><span style="color:#009900;">●柚木加奈子の首締め?</span></b>
    柚木陽子
    出来た子どもの加奈子を戯れに首しめるわ

    ●葵はとの子
    裕之助が産ませたのはなぜ?

    <span style="color:#009900;"><b>●茜の父は誰?</b></span>
    呉の爺さんという噂があるけれども、何故なんだ?
    というか、何人ともやっていたのに、なんで父親がわかるんだろう???
    ちなみに夏彦さんは
    <blockquote>Q5 織作茜の父親が誰なのか、はっきり分かるように教えて下さい。
    文庫版では分かるようになるのでしょうか?(mikeneco)

    A5 何故お知りになりたいのでしょう?
    作品は出版された形で完成しているのです。
    作者の中に答えがあっても、書かれていないなら「ない」のです。
    テキストに書かれていない部分を作者に聞くのは、僕は反則だと思います。
    http://www.osawa-office.co.jp/old/qa/qaindex.html</blockquote>
    わかっちゃ居るけれど、気になるよ

    <b><span style="color:#009900;">●印鑑</span></b>
    印鑑はそれとは別で、10章で出てきたセツの発見した雄之介の覚え書きが、最近偽造されたものと示す物。
    (空捺しでもまだ捺せることから、落款が最近偽造されたものと解る)
    >>257
    手紙を偽造?
    筆跡は雄之介のものだったんじゃないの?
    >>261
    257じゃないけど葵が確かに父の筆跡に似ていますがって言ってて
    その後に落款があるから間違いないって書いてある
    257氏の言う通り蜘蛛が手紙を偽装したんだね

    ●眼鏡、着物をどうやって学園に運んだのか。
    全然因果関係のない人?一応蜘蛛の糸にはひっかかっている
    茜が碧の着替えを届けていたから、茜?

    ●誰が何をしたか

    ●織作家の男まとめ

    ●京極堂「あなたは石長比売からこのはなさくやひめへと、その姿を転じたわけですね。」

    本当のクモを知っているのは関口だけ?
    きばしゅう可哀想
    益田の言った通り
    ある一つの思想というか
    なんだか茜さんも

    ●それぞれの殺害の理由
    平野すべて化粧

    ●書斎の合鍵で茜は何をしたの?
    ・書斎を開けただけ。茜がどの部屋でも自由に出入りできることが分かる。
    茜がどの部屋にも出入り出来たということからは何がわかるのですか?
    これちか殺しと関係あるの?
    ・ノベルス版818ページで茜は中禅寺の狂言にひっかかって「全館共通の合鍵」を出している。
    だから杉浦を屋敷の中に入れることもできた。

    ●榎木津の視はどうやって躱したの?
    ・榎木津が見たものにでっち上げの状況を当てはめてみんなに嘘の説明をした。
    ・茜は喜市を知らないと言っていたが、ノベルス版766ページで榎木津に記憶を見られたので
    急遽でっちあげを言ってつじつまを合わせた。
    そもそも茜の動き方自体が全てにおいて
    榎木津の力では何も読み取れない形になってる
    (少なくとも絡新婦の中で定義された榎木津の能力では)
    と思われ。

    全部焚きつけるだけだから榎木津が見ても会話してるようにしか思えないというか

    榎木津の眼をかわすための言い訳
    1雄之助の書斎の整理
    2世話
    3碧の生活用品を学校に届ける

    それぞれが結局したこと
    茜の犯行
    1雄之助の私文書偽造
    2毒殺、五百子のマインドコントロール
    3死体の遺留品を学校に届ける


    ●本田幸三の偶然じゃなかった話しとは?
    ・本田の家庭を不和にすることで(茜が嘘を吹き込んだ)欲求不満にさせ、
     元々あった女生徒に手をつける性癖を再開させた。







    女郎蜘蛛で茜は何で父親と喜市の母親のことを知ってたの?


    299 :名無しのオプ:2009/06/18(木) 20:42:57 ID:eRDj2uwb
    >>297
    自分が関わってたから

    398 :名無しのオプ:2009/08/31(月) 15:54:03 ID:e1gfhoqY
    是亮のことはかわいがってたみたいだしなぁ
    しかし他人の女房手籠にしちゃうとか

    気付いてたかも知れないが耕作さん気の毒だな


    399 :名無しのオプ:2009/08/31(月) 21:06:35 ID:5ScIgsmj
    気付いていたろうけど自分も同じことしたいたわけで
    というか気付いていたからこそ自分が同じことに踏み切れたのかも
    それはわかるけど、茜が計画して婆さんに吹き込んだのかなぁって。婆さん自身が計画したと思い込ませて。

    娼婦を殺させたのは、茜が昔娼婦やってて、その時に知り合った彼女達を口封じ、だよね?

    喜市は結局何処へ?京極堂が保護したとか言ってたけど

    そして、結局一家皆殺しにして何をどうしたかったのかピンとこない


    419 :名無しのオプ:2009/09/28(月) 20:30:19 ID:NkniwC6N


    >>416への答えなら
    「茜が偽の記憶を繰り返し五百子刀自に吹き込み、自身の記憶と思い込ませた」
    終盤で関口が言う様に世間一般向けの犯人は五百子刀自、でいいんだよね?


    422 :名無しのオプ:2009/09/28(月) 21:38:24 ID:MfNUhsV0
    >>418
    連投失礼
    計画自体は吹き込んでないんじゃないか?
    婆さんには積年の恨みが晴れたわいと皆の前で発言させればいいだけだし。

    というより京極堂の指摘で
    あくまで安全圏にいるつもりが
    安全圏にいるために必要な不自由が
    本意なものから外れてしまうんだ、ってことに
    気が付いたからじゃないか?


    絡新婦で疑問があるんだけど、
    1、平野はどうして八千代を殺害したの?
    葵はこの計画に絡んでないし、茜は平野とは会ってないよね?
    2、八千代の着物は喜市が持ってきたとして、
    茜はどうやって眼鏡と鞭を手に入れたの?
    3、告解室の鍵はふたつあったってこと?



    父親に恨みがあったのでしょうか。
    蜘蛛の動機は「自分の居場所を作るため」なので
    実の父の娘を殺せば自分が代わりになれる?とか考えたのかとも
    ちょっと思いました。



    それと、同じく茜の感じたところの「悲しい、辛い」に、
    罪悪感やらは含まれていたのかどうか…… 
    (含まれていた、と、思いたいが……)



    484 :名無しのオプ:2009/12/15(火) 13:00:48 ID:6738Iljc

    罪悪感はあったろうが、それだけに開き直ってるのは痛い
    家族より理のが大事だと思ったんだろ?悲しいと思おうが大して酌量の余地なし
    闇の末裔とか自分は人を操れるとかナルってるよ
    京極堂も同類にしたかったようだけど流石に彼は否定して種


    485 :名無しのオプ:2009/12/15(火) 14:07:44 ID:WKRlYRFf
    自分で言ってた通り居場所がほしかっただけで、ヘタに頭が切れたからいけなかったんだと思う
    京極堂はたびたび家族を解体してるけど、茜も同様に呪縛を解かんとして家族を解体した
    但しそれは他ならぬ自分の家族であり、茜自身無自覚な観察者であったために
    京極堂なら毎回自覚している悲しみを思いがけず受けて、しかも事件の裾野はあらぬ方向にも転がり
    結果望んでいたはずの場所に立てても只それだけで何も残らなかった
    男系に貶められた女系の裔としても、黒幕女郎蜘蛛としても、開き直りが一番相応しい態度だと思う
    肚の内はどうあれ今後の生き方としてメソメソしたり後悔したりする資格も意味もない
    …っていう心意気が「理」かと

    ありがとう
    なるほど、「男に負けずに成り上がってみせる、織作家の名にかけて!」 
    ってところなんかな? 

    罪悪感については……まあ、あったとすれば 
    塗仏での描写で、わずかな期間でも地獄を味わったことになるから 
    罰としては良し、になるかなあと……個人的には 

    >>485

    「事件の詳細な結果も、それに対して自分がどう思うかも、予測できていなかった」
    ってことかな?あるいは人が死ぬという事すら「実感」していなかった? 
     
    そして、その事について楽にはなれないし、なるつもりもない、と
    そんな感じかな? 

    そういや塗仏でも、内省的な描写が多かったかもなあ…… 
    自分自身のことを、ちっとも分かってなかったのかね


    蜘蛛はさぁ、(全ての、は論外として)織作家の因習や束縛から逃れるだけなら、
    五百子刀自だけ殺せばよかったんじゃねーの?
    他の家族の主張や状態は、ことごとく蜘蛛にとって有利だったんだから




    526 :名無しのオプ:2010/01/06(水) 14:36:54 ID:Pqkjke6D
    嫁に行かずに家の主だったイワナガの末裔って言ってたんだから
    茜は織作サイドじゃないのか
    茜だけは織作の男系に犯されてない純血を継いでるだろ、多分


    527 :名無しのオプ:というか五百子刀自が養子に出した娘の子孫云々、ってのも
    柴田財閥をのっとる布石として茜が吹き込んだ嘘だったのか?


    528 :名無しのオプ:>>526
    ってことは茜の父親は…


    529 :名無しのオプ:>>526>>528
    夫が無理やり跡継ぎにした妾腹の娘を、五百子の報復として「織作の女」に育て上げた時点から

    織作家は事実上血統ではなくイデオロギーで継続する家系になっていたのではないだろうか


    絡新婦が榎木津の目をかわした所って、メール欄の所だよね?他は思い出せなかったんだが。


    560 :名無しのオプ:夫の書類整理の手伝いと曾祖母の身の回りの世話 [/private]

  • 目潰し魔、絞殺魔、2つの事件にかかわる登場人物たち。

    調べていくにつれ次々と事件の背景が明らかになるが、

    別の側面からは全く異なる人物と背景が見えてくる。

    さらに、2つの事件に関連性が見え犯人を追い詰めることができるが

    その犯人を裏で操る人物の影がちらつく。

    事件の糸を手繰るたびに真相に近づいているようにみえ、

    実は真犯人の思惑通りに動いてしまう中禅寺。

    糸の中心には蜘蛛の存在。ただしそこに捜査の手を伸ばすことができない。


    ------------------


    映画「メメント」のような結末から始まる冒頭に興味を惹かれ、

    読み終わったときにはまた冒頭を読み返して、そしてそのまま再読してしまいたくなる内容。

    とにかく内容が重厚で、途中のやりとりを飛ばしてしまいたくなることもあったが、

    最後の憑き物落としの語りでは怒涛の展開からすべての伏線を回収してくれる。

    男らしさ、女らしさ、

    今の時代でも抱えている性差の問題に対し、史実を参照しながら著者の想いが

  • 百鬼夜行シリーズ第5巻。

    読んでから間が空いてしまった為、少し内容が薄れてしまっているが、エンターテイメントとしての完成度はシリーズ随一か。
    本作では女性軽視の歴史に対してスポットライトが当てられており、基督教は男性の為の宗教であることが印象的だった。
    標題にあげられた絡新婦のまた制御不可能な故の緻密な完全無欠さに舌を巻いた。

  • いろいろなことが絡み合って、結論に向かっていく・・その感覚と謎解きは読んでいて、ドキドキします。
    ただ、蜘蛛が何のために多くの人を巻き沿いにして、このような事件を起こしたのか、最後までその動機が理解できませんでした。
    全体を通して、民俗的な内容が多く盛り込まれていて、楽しい。

  • 京極夏彦すげーの書いたなー
    こりゃ『姑獲鳥の夏』から読み返さなくっちゃだな
    5冊の中では一番好き
    寝不足注意
    毎晩寝落ちするまで読んじゃうから
    変な夢みる

  • 170109読了。
    数年ぶりの再読。
    京極堂では、これが一番綺麗にハマっている。

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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