英国庭園の謎 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061819658

感想・レビュー・書評

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  • 「灯台下暗しーーーにもほどがある」


    ずっと探していたこの本、図書館でやっと見つけた!
    これで既刊の「作家アリス」シリーズはコンプリートした。

    『雨天決行』
    久しぶりの火村とアリス! と、テンションが上がった。
    真相は、途中で引っ掛かりを感じていたことがヒントになっていた。英語が得意な人なら分かったのかな。

    『竜胆紅一の疑惑』
    結末は、ちょっと切ない。

    『三つの日付』
    アリスの手帳の中身がかわいい。

    『完璧な遺書』
    倒叙ミステリー。
    火村の謎解きが鮮やか!
    直接は出てこないのに、アリスがすごい存在感を発揮している。

    『ジャバウォッキー』
    あとがきに『糸ノコとジグザグ』を意識した、と書いてあって、なるほど!と思った。
    難しくて自分では解読できないけど、読んでいて気持ちいい。
    (原文では『糸ノコとジグシグ』となっていたけど、誤植かな?)

    『英国庭園の謎』
    「靴で頭を殴ってやろうかと思ったが、忙しい時なので勘弁してやった。」
    たまにある、こういう文章が大好き。

    あとがきとか解説とか、普段はあまり熱心に読む方ではないけれど、有栖川有栖だけは必ず読む。あとがきが物語を補完してくれてると思うから。

    久しぶりに読んだけど、やっぱり作家アリスシリーズ好きだなぁ、としみじみ。
    アリスの語り口が軽快で、なんとも心地いい。
    『46番目の密室』から読み返そうかと思う。


    2021.7.18 読了

  • 一癖も二癖もある短編集。
    全作なかなか読み応えがあって面白かった。
    特にジャバウォッキーかな。ロジカル・デスゲーム同様、臨場感溢れるやり取りと全力疾走アリスが面白かった。あとがきに『作中のアリスの愛車がどうなったかについては、私自身が考えたくもない』は笑った。まぁ、逃走犯確保に尽力したのだから、あとは警察がどうにかしてくれたでしょう。

    表題作は英国庭園+宝探し+暗号と心躍るものだったのに、結末がちょっと胸糞悪いよ有栖川先生!読み始めはあんなに輝いて見えた英国庭園が、読み終わる頃には非常に醜悪なものに思えるのだから凄い。
    『これは、むごたらしいゲーム盤だった。ねじくれた心が作った、ごたいそうなだけで何の寓意もない虚ろな遊び場』
    少し胡散臭い詩人は見抜いていたんだろうな。苦手なタイプだなと終始思っていたけど、実は普通の人なのかも。

  • 有栖川有栖の国名シリーズ第4弾。表題作の暗号はむずかしくて解けなかったけど、短編6編楽しめたので満足。その中では「竜胆紅一の疑惑」と「ジャバウォッキー」が好きだった。

  • 初めて有栖川さんの作品を読みました。
    はじめすごいびっくりしたの。
    え?これ実話?みたいな。
    でも最後まで読んであーこう言う形式で書かれたやつなのねと思いました。
    作品自体はうーん。
    そんなにひかれなかったかな?
    でも面白かったです。読みやすくて。

  • 言葉のあやや、
    記憶のエラー、そして
    サイコパスとの対決…

    サイコパスのでてくる
    「ジャバウォッキー」は
    結構おっかないんですよね。
    相手が言葉遊びを巧みに操って
    二人を惑わせようとするから。

    表題作に関しては
    犯人に同情を覚えましたね。
    被害者?死んで当然だよ。
    人をもてあそぶことを平気でやったんだから。
    地獄行きという切符をもらってよかったじゃない。
    それぐらい、胸糞の悪い作品です。

    あ、暗号は凝っていて
    これは形式を変えないと
    解けないものになっています。

  • 国名シリーズ4。短編集。

  • 火村准教授&アリスシリーズ。

    ジャバウォッキーが、結構面白かった。ハラハラするスピード感。

    英国庭園の謎は、暗号作成に苦労しただろうなー。。というのが印象。

    でも、なんか少し物足りなさを感じる読了感。

  • 再読。
    しかしこの二人、仲いいな……

    ぜひとも「ジャバウォッキー」を映像化して欲しい。スピード感があってハラハラして、アリスが大活躍して、映像映えする話だなあと。
    表題作の暗号、ドラマで使ってましたね。てことは、これは映像化されないということか。楽しみにしてたんだけどな。

  • 「完璧な遺書」を読んで気になったのは、なぜ犯人はノーパソを初期化しなかったのか。
    復元されてしまったらそれでおしまいだろうけど、文章作成ソフトの学習機能はどうにかなったんじゃないかしら……。

  • 2014年8月1日(金)、読了。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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