塗仏の宴 宴の支度 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2964
感想 : 195
  • Amazon.co.jp ・本 (616ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061820029

作品紹介・あらすじ

昭和二十八年春。小説家、関口巽の許に奇怪な取材依頼が齎された。伊豆山中の集落が住人ごとに忽然と消え失せたのだからという。調査に赴いた関口に郷土史家を名乗る和装の男が嘯く。-「世の中には不思議でないものなどないのです」。男が現出させたこの世ならざる怪異。関口は異空間へと誘われるのか?六つの妖怪の物語で、「宴」の「支度」は整い、その結末は「始末」にて明らかとなる。

感想・レビュー・書評

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  • 凄い。としか言いようがないです。

  • まさに、<オールスター春の祭典!>って感じ。

    前作「絡新婦の理」で、なぜか一度完結したかのような印象を受けた私。
    すっきりしたというか・・・。

    だから今回、今までの事件の関係者たちが次々に現れ事件に巻き込まれていく様は、期待以上のワクワク感でいっぱい。

    ゲストたちの華やかさは言うまでもないが、メインメンバーたちも
    事件に大きくかかわっていく・・・

    あぁ。関ちゃんはいったいどうなっちゃうのか?
    エノさん、カッコイイ!
    キバシュウまたも暴走か!?
    京極堂はいつ立ち上がるのか?

    そんなわけで、いつもに増して、とにかく出演者が多すぎる。
    忘れてしまわないうちに早く、「宴の始末」を読まなければ・・・

  • 今までのも確かに長かったけど、こんなに読みにくかったかな。
    うんちくが始まるともう、私は置いてけぼり。
    何の話だったか、わからなくなってしまう。
    おびただしい数の文献がリアルに感じる場合もあるかもしれないけど、研究論文のようでよくわかりません。
    おかげで、読み始めて2ページくらいでぐっすり眠れます(爆)。

    でも、登場人物はみんな個性的で好きなんだけどなぁ。妖怪ものなんてほかにあまりないし。

    私個人の解決策としては、うんちくが始まったら適度に読み飛ばす。
    ゴメンナサイゴメンナサイ

    この作者の本は続けては読めないなぁ。へとへとになる。

  • ミステリに催眠術はずるだろう、と。多少思い違いをさせるとか、一部記憶の混同を起こさせるとかだったらまだ納得できるけれど、まるまる消去したり行動を完全に制御したりというのはオカルトの領域で、むしろそこにこそ京極堂はきりこむべきなんじゃないか?だいたい記憶が信じられないのであれば、何一つ事実なんてない。事実がなければ論理の組み立てもできない、そんな砂上の楼閣の上にはミステリは成立しないだろう、とそんなことを思いながら読んだ。

  • 20年ぶりの再読。楽しめます!

  • 【2022年37冊目】
    2012/11/01に読了しており、およそ10年振りに読んだことになります。これまでのシリーズに出てきた登場人物がちょこちょこ出てくるのが楽しく、全てを巻き込んで行われる宴の支度にドキドキが高まって行ったところで「支度完了」となりました。相変わらず京極堂の話は難しくて、関口さんや木場さんの相槌もあるものの「?」となりながら読んでいました。後半も楽しみに再読します。

  • 犯罪は大きなものほどなかったことにされる。
    レギュラー達が事件に巻き込まれていく。
    憑物落としも一人あったが、事件が解決するわけではなくヒントになる程度。

    幾ら戦争だからといって普通な出来ないことも、国体を信じてやってしまった、隠蔽、信念、洗脳――戦争で学んだはずなのに今も形を変えて。
    「遠回しだし物腰も柔らかだけど、脅迫である」ことも、言葉をソフトで「語義が複層的で如何とでも取れる」ようにし「語感だけで罷り通る」ものにしてごまかすことも多い。

    ■洗脳の手法、気とニュートン&プラシーボ効果、武道と洗脳「初めの一撃」

  • 妖怪に詳しくなったようなそうでもないような?後半である始末もまとめて読んだので、この巻だけの感想が思い出せない。小さな事件の解決?があった事や色々なお話がとっ散らかる巻でしょう。

  • ぬっぺっぽう、うわん、ひょうすべ、わいら、しょうけら、おとろし、塗仏の妖怪たちがモチーフに使われ、各モチーフごとに話が進んでいく。それぞれの話で主人公達は事件に巻き込まれていくのだが、それぞれの話に詐欺を行う怪しい団体が絡んでくる。別々に話が進んでいるはずなのに、どの話にも同じ場所が出てくる。そしてそれぞれの怪しい団体はその場所を取り合うように策をめぐらす。その場所に一体何があるのか?何が隠されているのか?と壮大なスケールで一点に集約していくのがただただ面白かった。1作目以降のキャラも容赦なく出てくるし、とてつもないスケールになってしまい最早相関関係がわけわからんくなってしまったのでまたいつか再読しようと思う。てかこんな構成の物を書けるなんて実は作者が妖怪なんではなかろうか?と勘ぐってしまうわ笑 面白いわ。

  • 2012年に続き、2020年の今、再度読み直してる。
    3回目みたい…
    初回は読み切れなくて諦めたらしい…

    絡新婦の理に登場した織作茜
    狂骨の夢に登場した朱美

    今回、京極堂シリーズを一気読みしてるので話が繋がって面白いね。

    宴の始末も楽しみ

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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