塗仏の宴 宴の始末 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2714
レビュー : 192
  • Amazon.co.jp ・本 (636ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061820333

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んで再読したが、内容あんまり覚えてなかったなぁ。

  • 徐福伝説に始まる旧陸軍の関与した陰謀を軸に、記憶を改竄された佐伯一家の本末転倒な話。

     探偵・榎木津の活躍が素晴らしかった。登場人物全員が茫然自失といった状態の中で彼一人が確固たる己を貫いているところに惹かれた。
     合計で何人の人間に催眠術をかけていたんだよっ!というぐらい催眠術だらけの話だった。ただ、意識下に訴える催眠術は二流で、意識上下に訴える言葉の方が一流らしい。やはり、言葉は難しいということを再確認。
     京極堂シリーズを読んで毎回思うことは、幸せって一体何だろう、と。全てを知ることが良いのか、限られた世界で生きるのが良いのか。そんなこと考えること自体が無意味なことなのか。はてさて。

    自分はこう云う人間だ、これが自分の人生だと、そう云い切ることが私には出来ない。誰にも迷惑をかけず、誰にも寄りかからずに生きることなど出来ないと思います。自分は自分はと云うその自分と云うモノは、親に育まれ社会に守られて生きて来た結果な訳でしょうから、自分と云うモノを作っている要素の大半は他人から与えられたモノなのではないのでしょうか。ならば自分なんて、世間を映す鏡のようなものだと―

  • 追加の品なんぞもちょこちょこ出つつ、すべて平らげて片づけて「宴の始末」。
    何度も読んだせいかタイミングが合わなかったのかいまいち乗れず。
    たとえばこの本の中の家族観なんかはいつ読んだって同調できないのだけれど、それはそれとして楽しんできた。
    今回そうできなかったのはキャラ萌えだけで推進力を確保できなかったからか。
    いや、榎さんが出ると明るくなるなあとか下僕ーズが頑張ってるとかそういうのは今回も楽しんだんだけど。

    で、気がついた。京極堂シリーズは口車に乗らなきゃ楽しめない。
    手品を見るときに気持ち良くだまされたほうが楽しいように、このシリーズも素直にだまされたり揺さぶられたりするのを楽しむのが良い。


    2013.4.13 再読。☆2~3

  • 【若干のネタバレ有り】
     各登場人物が大ピンチに陥るなり陥りかける展開の続いた前作。どうなるのとはらはらしながら読んだ。「支度」と「始末」に分けた構成、文途中での頁跨ぎを絶対にしない意匠といい、見た目にも美しさを感じるシリーズです。
     結末には触れませんがすっきりした読後感を得られます。翻弄されていたかに見えたあのひとが実は、などんでん返しが爽快でした。しかしあのひとの再登場はあるんだろうか、あれっきりってこたぁ無いだろうに。それと、「彼女」がもてまくりの長編としても読みました。なにげに美人なんだろうな。「きみの役目だ」のやり取り含め、その辺りの恋愛模様も面白かった。
     結局分からなかったのは自転車が泥だらけだった理由。ということは私は事件を理解していないのだろう。
     所で図書館で借りたのだが特にこの「塗仏の宴」の所蔵数がすごかった。他が一冊なのにこちらは二桁。人気なんですね。

  • 人の記憶のなんと頼りなく、儚いものかと恐くなります。キーワードは”喪失感”と”本末転倒”ですかね。とにかく、狂乱の宴が終わったことに疲れが隠し切れません…。

  • 前回なぜ挫折したのか…
    時間はかかったけど、しっかり楽しんで読めました。
    次から次へと悪そうな連中が登場し、最後はまさに宴の始末。

    また今までの京極堂シリーズを読み返したくなる作品でした。

  • 宴の支度と始末、一気に読んでしまった・・・
    いつもいつも京極さんを読むとフラフラです・・・だってやめられない・・・
    これでもかとはられる伏線に翻弄されて幸せです
    最近気がついたんですがこのシリーズ読むときは
    自分はドMにされてるな~と。
    普段は全然そんな性癖ないんですがこのシリーズは特別、いや特殊です

    堂島さんという新キャラは思いっきり引っかきまわして
    憑き物落とされることなく去っていきましたけど
    (これまた色々含ませつつ)
    今後、京極堂の宿命のライバルみたいなポジションになるので
    しょうか。とても楽しみです

    佐伯家は巻き込まれ不運というか、今後この家族は一緒に
    暮らしていけるのか甚だ不安です。
    茜さん、まさかいなくなってしまうなんて・・・そして犯人が一作目のキャラ
    だなんて。ちゃんと順番通りに読んでいて良かった・・・

    そしてなんだかんだで関口さんの妻、雪枝さんが一番苦労人なんじゃ
    なかろうか。離婚して別の良い人を探した方が良いんじゃないかと
    同じ女として無駄に雪枝さんの心配もしてしまいます
    関口さんはきっと1人にされてもしぶとく生きていけると思うんだけどな~

  • 妖怪がうじゃうじゃ出てきます。シリーズ中でも一番エンターテイメントしている作品だと思います。鉄鼠の檻の次にお気に入りです。

  • 今回は人が死ぬことがほとんどなかったので、ちょっといつもと違った感覚でした。いや、違ってたんですけど。
    京極堂の心の悲しみが出てきていたのがよかったし、えのさんの京極堂に対する友情がぐっときました。

    個人的には支度で死んでしまった人には死んでほしくなかったなぁ、なんて。

    でも話は面白かったから五つ星

  • 面白くなってきやがったゼっ!

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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