QED 百人一首の呪 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061820449

感想・レビュー・書評

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  • 高田崇史さんの作品、2作目の(2作しか、アタックしてませんか)、中断。182ベージまで、頑張りました。

    ダメだ、こりゃ…僕には読めません。

    これって、百人一首をキチンと、ビシッとわかってないと、読めない本?飛ばして読むのは嫌なので…延々と続く百人一首講義(?)を全く理解してないなら、断念するしかないですよね。理解しなくてもパズラーとして読める、と言うなら、もう少し簡略にお願いしたいです。

    作品や、作家さんへの悪口ではないです。あくまでも、僕の知力、知識、根気ではダメ、というだけの話でした。

  •  日本史の謎解きと事件の謎解き、二つの相反する要素の新たな混合に挑戦した推理小説、QEDシリーズの第一弾。

     既に完結しているこのQEDシリーズはカクテルのような小説だ。日本史の謎解きの要素と事件の謎解きの要素、この二種をメインに更にいくつかの要素を加えてシェイクすることで作り上げている。
     日本史の謎解きの方の比重が大きいので、事件の展開から解決に至るまでの過程に些か不満を抱く人もいるだろう。また、まだ初期の作品ゆえにシェークが十分でないように思った人もいるだろう。(初めて読んだ当時の私もそうだった。)
     しかしシリーズが進むに連れてシェイクも良くなっていくので、東照宮、鎌倉、出雲など、寺社仏閣めぐりや観光旅行、日本史の謎解きが好きな人はぜひ続刊も読んでほしい。
     また、登場人物がよく呑みながら談義をするので酒やカクテルの銘柄の登場も多く、そういうのが好きな人にも薦めたいシリーズだ。

  • 第9回メフィスト賞受賞作。 やっぱりさ…メフィスト賞って懐広いと思うんですよ(笑) あ、ノベルズ解説は北村薫氏です。

    ホワイト薬局勤務の薬剤師・棚旗奈々は代理で出席した研修会で、大学の先輩で奇人と名高い桑原崇と再会した。懇親会を抜け出して入った店で、同じく大学の先輩でジャーナリストの小松崎良平が合流したが、旧交を温めあう間もなく小松崎から崇への相談話に、奈々は巻き込まれてしまった。
    相談事…それは小松崎の仕事のネタであり、叔父の岩築警部が扱っている殺人事件についてだった。
    会社社長・真榊大睦が年に一度、家族全員が集まる正月3日に撲殺されたのだ。百人一首を至るところに散りばめた豪邸の、その自室で『白露に風の吹きしく秋の野は』の札を1枚握り締めて―…
    長男静春・次男皓明・長女玉美・次女朱音、そして秘書の墨田厚志に矢野廣、手伝いの柿崎里子。
    札がダイイング・メッセージだとするならば、それは当日屋敷にいたこの中の誰を示すものなのか?
    不可解な証言で犯人の断定が難しいため、百人一首に詳しい崇からヒントを得ようとした小松崎だったのだが、崇の興味は思わぬ方向へ…
    そして「呪い殺した」と自ら語った玉美が首吊り死体となるのだが、自殺に見せかけた他殺体であったことから事件はますます混乱し、事件の解決の糸口は思わぬところから導かれていくのだ…
    QEDシリーズの第1作目です。

    いやぁ…難解だった…。いや面白かったんですけど!事件の推理部分についてよりも、百人一首(と百人秀歌)の謎の解明がすごすぎて…始めの段階はまだなんとか理解して「ああ!そうか!こことここで…だからココが…」と納得しつつ読めたんですが、途中から付いていけなくなりました…orz  スケールがでか過ぎです。 
    肝心のミステリ部分ですが、被害者の生前の思考・意図が面白い。『呪』は被害者にもかかっていたのかもしれないなぁ…。
    ただ…あのぅ…ミステリとして肝になるだろうアレは…正直いってどーだろうと思ってしまいますよ…。つい『京極かよ!』と呟いてしまったではないですか…(苦笑) まぁ確かに伏線はちゃんと貼ってあるんですけどね…

    登場キャラクターは文句なく気に入りましたv 奈々ちゃん嫌味がなくかわいくて好きですv 崇に素っ気なくされて拗ねてるところがイイね!
    崇も奇人さ加減がナチュラルですね(褒めてる)。人間としての生活(主に衣食住)に問題ない部分での、自分の興味に対してののめり込み方が微妙に共感が湧きます。薀蓄好きめv らぶ。

  • 百人一首なんて、とバカにしちゃ~いけない!!一つひとつ見ていくとだんだんと大きな繋がりが!!歴史をほとんど知らないけれど、最後に綺麗に繋がる不思議!すぐにはまりました!!

  • 百人一首の謎に迫っていて、面白かった。例のごとく、殺人事件は、必要ないが。

  • とてつもなく濃い面々(一応このシリーズの主人公)やその相方のゴリラ(?)がいますが作品としてはもう壮大すぎるほどで驚くばかりでした。

    あるとてつもなくいわくありげな金持ちの御仁が
    何者かによって殺されます。
    さらに、ほかの家族も殺されて…
    どうやらそこには「百人一首」が関わってくるようで…?

    その真相には、金持ちの御仁が犯した
    どこまでも悲しき罪と罰が出てきます。
    確かに傍若無人でしたが、結局は蚤の心臓だったようで。

    でも、最後にこの作品でも明かされない
    描写が出てくるのです。
    きっとね…そういうことだけど切ないよな。

  • 百人一首蒐集家が殺害された事件の謎を薬剤師が解き明かす話でした。
    事件の解決よりも百人一首に込められた定家の思考を解き明かす方がメインでしたが百人一首と百人秀歌で両界曼荼羅を作ると言う考えは目から鱗状態で面白かったです。着眼点と言うか発想がすごい。
    御霊信仰とか陰陽道と言った平安の文化風俗が好きなので楽しめました。

  • 過去に読んだことあった。
    歴史ものとしての面白さがあり、
    このシリーズは読みたい

  • 2018.01.16 start ⇒2018.01.19 fin
    きっかけ: 昔 読んだのだけどシリーズ後半を読んで読み直したくなって。

    百人一首の謎と百人一首コレクターだった企業の社長殺人事件

    中学生の時か高校生の時に私も百人一首の配列の謎に関する書籍に出会って、感動したのを覚えている。
    百人一首をすべて覚えられてないし、意味も分かってないから配列の詳しい内容まで理解してはなかったが、とにかく。
    和歌を選ぶだけでなく、その配列まで考えて選ぶなんて!!

    当時の人達の和歌への情熱にもすごくひかれた。ある言葉を使うことでその言葉を詠んだ過去の和歌たちが連想されるなんて、どれだけ和歌と密接な生活をしていれば出来るのだろう…。

    あれから百人一首、覚えよう!と思い立ったものの結局覚えられてなく…タタルさんの謎への証明も詳細まで理解できてないが、タタルさんの導きだした証明には奈々ちゃん同様感激した。
    今度こそ百人一首、覚えてみようか。
    そして、カルタを使って並べてみようか。

    このシリーズの面白さはもうひとつ、同時に発生する事件とタタルさんのほぼ趣味の領域(それに奈々ちゃん、熊さんが巻き込まれる)の歴史、伝説の謎解きがつかず離れずのところでリンクするところ。
    今回はシリーズ一作目だけあって、かなり分かりやすいリンクではないかな。

    感想終了。

  • 2000.01.01

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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