- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061820654
感想・レビュー・書評
-
推理作家で探偵・法月綸太郎が活躍するシリーズの短編集。
最近、昔読んでた作家を読み返してばかりいます。
短編集ばかりっていうのがなんだかなあ(苦笑)
本当は、この作品集の前に『法月綸太郎の冒険』があるのだけど、見つからなくて、先にこっちを。
短編集だし、どちらから読んでもいいはずだと思ってたけど、細かい設定(綸太郎さんの相棒?の澤田さんとか)がわからない分、やっぱり順番通りに読まないとダメなのかな、とか思ったり。
個人的には「背信の交点」が好き。
「現場から生中継」は携帯電話が登場しますが、書かれた年代が出てしまいますね〜。
でもトリック自体は年代関係ないのでドキドキしながら読みました。
収録作品:背信の交点 世界の神秘を解く男 身投げ女のブルース 現場から生中継 リターン・ザ・ギフト詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
※2007/1/10のblogより転載
法月先生の作品は「法月綸太郎の冒険」以来の2作品目。
長編作品を読みたいと思いながらも、貧乏人は古本・中古本専門なのでBOOK OFFの入荷状況次第(^^;
田舎なもので、いつでも欲しい作品が手に入るわけでもなく・・・・・・
とういことで、再び短編集を。
「背信の交点(シザース・クロッシング)」
法月(主人公:作者と同姓同名)は沢田穂波と取材の帰り道、特急列車の前列の客が謎の死を遂げる場面に出くわす。
同時間、愛人関係にある女性も亡くなっていた。その場所は、ホームを挟んだ逆方向の特急列車の中だった。
法月先生版トラベルミステリ。
松本清張先生の「点と線」を彷彿させる、列車を使ったトリックは、他のトラベル系とは一線を画しています。
「世界の神秘を解く男」
オカルト番組に携わることになった法月は、ロケ先で、出演者の心理学を専攻する教授が死亡する事故に遭遇する。
ポルターガイスト現象が起こる家で起きた、不可解な事故。
原因は、まさにそのポルターガイストによるものだと、現場では推測するが、、、
オカルトに対する蘊蓄が、けっこうな量書かれています。
が、それが直接犯行推理に関わるわけでも無く。ちょっとダレます。
「身投げ女のブルース」
葛城警部は、情報提供者に合いに行く途中、偶然にも自殺志願者を保護する。
自殺の理由は、殺人を犯したからだと。
先生曰く、「アンフェアすれすれ」の作品。
推理小説におけるアンフェアとは、、、
まあ、この手の作品の手法としては、常にアンフェアの線引きで、受け止め方が違ってきますね。
わたしは、、、気持ちよく騙されるので、アリなんでしょう(笑)
「現場から生中継」
世間を震撼させた凶悪事件の犯人が、逮捕された。
所割署前では、TVニュースの生中継が行われていた。
別の殺人事件の容疑者は、殺害時間に、自分はその生中継の場所にいたと主張。アリバイがあるとの姿勢を、崩さない。
アリバイ崩しが主題でありますが、アリバイに使われる凶悪事件が、神戸の事件をモデルにしているようで、そこが胸糞悪くて、なんからしくないな、、、と。
関係のない所で、感情的になってしまい、ストーリーに入ることが出来ない作品となりました。
「リターン・ザ・ギフト」
ホステスの部屋に押し入った殺人未遂事件。
容疑者の男は、交換殺人を持ちかけられたと供述する。
男が要求した殺害相手は、妻。実際にその妻は、殺されていた。
うーん。ちょっとしつこい(w
謎解きの流れが、複雑で、いちいち戻って確認するのが面倒くさくなるレベルでしたねぇ。
ロジカルなのですが、ダルダルになって来ちゃったと感じたので、もっとこうシュッと切り捨てて欲しかったですね。 -
身投げ女のブルースと電車の心中のお話が好きでした。電車の方は登場人物のお名前が他人事じゃなかったので特に。
短編なのでサクサク読めるし、短い中におぉ!と思う瞬間があるのはすごいとおもうんだけど、やはり長編でがっつり謎と対峙して、さまざまな伏線を回収した後に訪れる結末に恍惚としたい。というのが本音です。
はやく短編ゾーンぬけるぞー。 -
短編5話…6話? 収録。
マンガで読んだことあるのもありました。
解決したと思っても、そこに更なる真相がある、て感じでおもしろかったです。
ただ、穂波さんが、図書館でのプライバシーの件について語るの、確かにそうなんだけど、貸出可能期間が何日間なのかは、別に口籠もる必要ないじゃん、て普通に思う。
本編でもその点、突っ込まれてたけど。
あと、裏表紙のあらすじ的なの、何なの。
意味分かんないうえに、すげぇ苛つく。 -
日本推理作家協会賞候補(53回/2000年)
(収録作品)現場から生中継/身投げ女のブルース/世界の神秘を解く男/背信の交点/リターン・ザ・ギフト -
せっかくだからシリーズ第二作を
作者とのふれあい感を深める「イントロダクション」 からはじめる。でもこの章必要かなぁ?
最初の「背信の交点」は既読。でも、どんでん返し部分は忘却の彼方だった。偶然性をストーリーに盛り込むのは作者さんの得意技で、それが現実感を呼ぶ。今回はそれが良い方に転んだ例かな。
ダラダラはじまる 「世界の神秘を解く男」はオカルトチック。最初の印象通りに展開も遅くてゲンナリ。好きじゃない作品。
そうか、こう来たかと思う「身投げ女のブルース」 も最後のひとひねりを忘れない。
こうなると次はどんなトリックかと楽しみにした「現場から生中継」は、期待した通りどんでん返しの嵐だったものの、肝心のトリックがわかりにくかった。
そこでオーラス「リターン・ザ・ギフト」に期待したんだが、どうも展開が遅くてパス。
全体的にダラダラと長いお話過ぎる気がするなぁ。少し残念。 -
法月は短編に限る。よくここまで本格系の作品を揃えたものだ。ただ前作のほうがバラエティーがあった。不可能犯罪系もないし...。
-
短編集。二転三転する展開はなかなか面白かった。父親とのじゃれ合いがクイーン親子の本歌取で良いですね。クイーンが読みたくなりました。
-
やたら読み終わるのに時間がかかる中編集でした。
…いや、言い方が悪いですね。
読み応えのある本でした。
いや本当に。
個人的に好きな話は最後の交換殺人の話ですね。
分類化的推理は読み飛ばしてしまう癖があるのですが、今回はちゃんと読んでます。
あー、そうきたかー。という感じ。
順に読んでいったとき、半ばくらいで「なんかパターンの似ている話が多い気がするなぁ」と思ったりもしました。
なんとなくですけどね。
著者プロフィール
法月綸太郎の作品





