人形式モナリザ (講談社ノベルス)

  • 講談社 (1999年9月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061820920

感想・レビュー・書評

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  • 保呂草さん、あんただったんかい!

  • Vシリーズ2作目!
    今回も魅力的な謎、そして登場人物の掛け合いの面白さは相変わらず!

    一気に読むのがもったいないシリーズなんだが、1999年に購入したままなのでさすがに読まないと〜 さて急いで3作目にいこ〜

    ぜひ〜

  • 練無君のバイト先にみんなでお邪魔して事件に巻き込まれます。
    みんな、仲がいいなぁ。
    読み終わってから、題名の意味が分かったような分からないような?

  • 初読
    2013.06.06

    再読。感想を書いていなかったので当時自分がどのような解釈をしたか分からないけど、ゾワゾワする一作。会話のテンポの良さと森先生の詩的表現は好きだけど、キャラが一癖も二癖もありすぎる。みんな、自分のことさえ騙し騙し生きているのだなという印象。車のボンネットには恐れ入りました。ラスト一行には賛否あるようだけど、彼女もまたあやつり人形に過ぎないのだと分かって、怖さと憐れさが引き立ったと思います。
    2020.6.29

  • 夏休みにペンションでバイトをする練無。そこに遊びに行く紫子、紅子、保呂草。
    人形館で行われる乙女文楽の舞台で突如倒れる。舞台裏上でも岩崎雅代が亡くなっていて…。

    『ラストの一行で、読者を襲う衝撃の真実!』ってあるけど、どうしてそうかるのか読みとれなかったよ…。

  •  再読。
     なんて素晴らしいと思ったのは、申し訳ないがミステリのことではない。仕切り直しのVシリーズはなんてことのないように始まっている。
     場所は長野の人形館、避暑地に訪れた阿漕荘の面々は、殺人事件に巻き込まれる。乙女文楽の公演中、公衆の面前で起きた2つの事件。盗まれた絵。2年前に殺害された夫……などなど事件は不思議ばかりで開かれて行く。ミステリとしての驚きは特にないが、最後のオチで笑ってしまった。有り得ないとかではなく、存在そのものがおもしろい。
     最も美しいと感じたのは瀬在丸紅子の存在だ。彼女の思考は果てしなく、唐突で、そしてとても美しい。そのテンポに残念ながら私は付いて行くことができない。
     未だ掴めない林の頭脳もここで浮き上がる。
    「神様の声が聞こえるな」「いい加減にしろ」
    「神様のこと?」「たった今、見捨てられたわ」
     この掛け合いのおもしろさは、たぶん登場人物の誰にもわからないだろう。それこそ神様のみぞ知る、のだろうか。
    「誰が私を騙したの?」
    「紅子さんを騙そうとしているのは、紅子さんですよ」
     人形という存在を考える。人形と人。たまたまだったがちょうど『私たちは生きているのか?』のあとに読んだため、最初よりも考えさせられることが多かった。人形と人、人間とウォーカロン、生きているか死んでいるか。失われることは悪いことではない。ではこの時代の生と死は? 改めて考えたくなる一冊だった。

  • 森さんの話は人物関係なんて本筋に関係ないだろうと思って適当に読んでいたせいで、ラスト1行の衝撃(裏表紙に書いてある)が味わえませんでした。それは誰だー! 保呂草さんと紅子さんのキスシーンが好き。

  • 人形と人間の定義の問答が事件にも深く関連していて,そういうところが鮮やかだと思った.紅子さんと林警部のあれこれはこれからもずっと続くのだろうが.このあり方も興味深い.

  • 2016年6月29日読了。
    長野のペンション、人形博物館。紅子さんが少しだけ好きになったかも。

  • 瀬在丸紅子の移り気な性質があまり印象が良くない。
    尻軽かよ

  •  Vシリーズ2作目。
     花粉症で終始ぼんやりとした脳内では、理解しきれていない面は多々あると思う。哲学的で精神的な内容はもう、まるっと流し読みしてしまったのでー。
     そうなると残るは事件のトリックだったり、キャラクターの人間性だったり、会話だったりがなんとか拾えるんだけど、S&Mシリーズよりもさらに濃い面々だけに、読んでいて多少疲れる。
    紅子と林と祖父江の関係、紫子の変なノリ(と強引なキャラ)たくさんいろんな人が出てきた割に、物語に大きく関わってなかったりして、あれ?これで終わり?何この顛末、という感じだった。
    保呂草の正体を先に知っていたから、つまらなく思えたというのもあったかも。
     シリーズを読み進めていくうちに、これらの違和感やノリにも慣れていくのかな。

  • 2015.08電子書籍で再読。
    動機を完全に投げてるのがすごい。そこを深く追求する趣旨でないのはわかっているが、夫、何者だよと思ってしまった。

  • トリックがやや簡単にすぎるかもしれない。

  • 【ネタバレあり】



    ・「操るものか、操られるものか」という主題が全体を通して感じられたので、人形役の嫁が実は死体を操っていたというトリックはこれに馴染んで素敵だった。
    ・最後の一行いるか?あらすじでハードルを上げるほどの内容ではないと思うが…
    ・宗教がかった描写に対して、真相がしょうもなく感じた。「夫の事件は妄想でした~~!」って…落差に白けた。こういう「信じ込んでしまったからには彼女にとっては真実なんだ云々」は、それにまつわる展開が相当秀逸じゃないと受け入れられないなぁ。ご都合主義を垣間見ざるを得ない
    ・森っぽい語り口は結構好きかもな、と三作目にして自覚しました

  • これは森さんらしいと思う。精神世界とミステリーの組み合わせ。ほろくさルパンとモナリザはご愛嬌だ。寒けがしたのは、翔子の命令してという言葉。

  • 人によって見えてるものって違うね。
    登場人物のキャラクターがまだいまひとつ掴めない。
    保呂草さん謎やなあ。

  • 相変わらず謎が多いお話でした。何者やねん!出てくる人全員キャラが濃すぎます。林さんがある意味一番まともな気がしたりして…(ノд`)

  • Vシリーズ、2作目。

    ラストの一行が、、、、。裏表紙の文句に期待しすぎたのもあるかもしれないが、あまりピンと来ず。この解釈でOK?と思いつつも、どうも自信なさ気で終わってしまった。後でレビューを読み返してたら、一応自分の解釈で合っていたみたいなんだけど、、、、はっきりと本文には書かれていないだけにモヤモヤ感は残る。まぁ、これが森作品の特徴と言ってもいいのかもしれないが。
    それより保呂草さんの正体に驚いた。前作も衝撃的だったが、まさか2作連続でこの展開が待っているとは驚きだ。一体、彼は何者??

    トリック自体はナルホド~と思った。動機はともかく、人形という題材を上手く使ったトリックだったと思う。

    紅子さんと林さんの関係とか、人間関係でまだ明らかにされていないところがあるので、どうしても続きが気になる。ただ、森ミステリーに残るもやもや感にはちょっと飽き気味。

  • ごらん
    この中途半端な形を
    固まらず
    かといって流れず
    片割れに合わず
    一時も定まらず
    ずっと
    こうして生きている

  • 再読。この話、結構好きですね。また、改めて読めて良かった。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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