- Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061821002
作品紹介・あらすじ
救いようのない八方塞がりの状況も、国際的な無理難題も、判断不能な怪現象も、全てを完全粉砕男。ご存知、探偵榎木津礼次郎!「下僕」の関口、益田、今川、伊佐間を引き連れて、さらには京極堂・中禅寺秋彦さえ引きずり出して、快刀乱麻の大暴れ!不可能状況を打開する力技が炸裂する3本の中編。
感想・レビュー・書評
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榎木津礼次郎ここにあり!
というお話。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あくまで外伝。普段のシリーズの空気が好きな人は、それを入念に心に置いてお読みください。
ものすっごい笑いました…!いつもの雰囲気は何処へ、ギャグもいちいち面白く何度も笑ってしまいました。
見処(笑い処)をいくつか。
【鳴釜】
「僕」が依頼した、一話目。
異様に腰が軽い京極堂の、「あ――悪趣味なことを考えてしまった」から始まり榎木津のカマ大暴走を経て幸せな結末という異色。
見処としましては榎さんの赤ちゃん大好きっぷりと榎さんの美貌(笑)に見とれた受付嬢との会話力です。すっごい笑います。
あと鳥ちゃん久しぶりー!となりました。うへぇ。
【瓶長】
木場さんと京極堂の、顔の怖さが大活躍の二話目。
桜田組の木場修太郎って何ですか…もう、面白すぎる。供述が取れた後の木場さんの身の変わりは格好いいです。流石、桜田組(笑)。京極堂辺りはもう劇団入れば良いんじゃないかと思いますね。
回を追うごとに話が面白くなるのですが、瓶長は顔がニヤニヤするのを押さえられなくなりました。
【山颪】
我らが下僕王、関口の登場する三話目。事件としてはすごく辛いものですが、一番笑った話でもあります。
わたしが一番好きなのが、伊佐間くんと関くんの会話。二人とも短文で、続かないのに通じあってる感じがなんとも可愛い。突っ込みがいないのでボケ倒しなんですね。益田が入った瞬間に賑やかになるのも好きです。
あと前二話では榎さんに持っていかれ気味だった京極堂が押してます。いちいち関口の悪口をいう辺りは相変わらずですが、足の痺れた関口の膝を、分かってて触るとか意地が悪い(笑)
面白かったです。
外伝だからこそのこの雰囲気ですが、良いですね!楽しかったです。 -
神様ぶっとびすぎだろおおお!!面白すぎてどうしてくれる!高笑いする破壊神榎木津礼二郎。いやー本当笑ったわ。カマオロカが気持ち悪くて大好きだよ!なにあいつ!なんか読んでると殴りたくなってくるんだもの!榎さんあんた30半ばなんだろ!?なにこの可愛さ!すっかり榎木津信者になってまうwww
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気楽に読めます。オールスター運動会のような…
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京極堂シリーズに登場する榎木津礼二郎が主人公の痛快?
活劇?
喜劇です。
とにかく可笑しい
京極堂も可笑しい
木場脩も可笑しい
どこな浅田次郎のプリズンホテルを読んでいるような錯覚に陥る。
主人公の名前は最後までわからなかったなー -
1999年発行、講談社のKODANSHA NOVELS。3編。榎木津探偵が大暴れする話。最初の2編は探偵が仕切っているからより大暴れな話となっているような気がする。最後の1編は京極堂が出張っているので多少はまともな話になっているかな。2編目はまったく奇想天外な話になっている。そして以外と大暴れしていなかな。でも、まぁ、すごくおもしろい。
収録作:『鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱』、『瓶長 薔薇十字探偵の鬱憤』、『山颪 薔薇十字探偵の憤慨』、
初出:「鳴釜」小説現代12月増刊号メフィスト掲載、「瓶長」小説現代5月増刊号メフィスト掲載、「山颪」小説現代9月増刊号メフィスト掲載、 -
京極堂シリーズの探偵、榎木津礼二郎が主役の中編が三話も!
救いようの無い八方塞がりな状況の「鳴釜」、
国際的な無理難題の「瓶長」、
判断不能な怪現象の「山嵐」。
ちゃんと京極堂も関口もでてきて、ピリッと短くて即解決!
いつも長ーいのを読んでるから、
なんだか得したような気分になってしかも三本。
個人的には一本目の「鳴釜」が一番好きかな。
とにかく探偵榎木津が大暴れしてほんとに痛快。
あと、語り手の名前が明かされずに次々偽名で呼ばれていくのが面白い。
最後の最後まで気になって仕方なかったー。 -
榎木津神が主役?のお話。さくさくと心地よく読めます。名前不詳の語り部を、自分と重ね合わせて読むと感情移入ができました。最後に名前が明かされるので、今回だけの感じかな。
刊行順に読み直しているのですが、間違えてしまいました。先に陰摩羅鬼だった。 -
再読。
このシリーズになると各々のキャラクターが濃くなるのは気のせい?ファンに向けてのサービスだと好意的に受け取っときます。
意外なあの人の情報が蟻の一穴に的な展開は本当に読んでいて楽しい。
本書を読むたびにこの物語を語ってるのはなんという名前なんだっけ?としばらく読み進めて思い、パラパラと読んだページを拾い読みすることを繰り返してるような気がする。
またその仕掛けを忘れた頃に読み返したくなる本です。 -
高校生の時に読みましたが、百器徒然袋は電車の中で爆笑をこらえてカタカタ震えながら読んだ記憶があります。本編でこの短編の時系列に追いつく前に読んでいましたが、十分楽しめます。その後本編を読んでからもう一度読むと、さらに楽しめます。
著者プロフィール
京極夏彦の作品





