ろくでなし (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 34
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821026

感想・レビュー・書評

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  • 暗黒金融クライムノベル。

    昔、不良債務者の切り取りを家業にし、黒鷲と呼ばれた黒木。

    彼の目の前で暴漢に婚約者・未優を凌辱され、彼女は自殺し、黒木は荒んだ生活に没していた。

    昔の取引相手から切り取りを依頼され、その債務者の男として見せられた写真には、未優を凌辱した犯人だった。

    復讐の鬼と化した黒木は、2年ぶりに黒鷲の本性を現す。

    未優が凌辱された真相に迫るにつれ、待ち受ける敵はヤクザ、金融屋、娼婦、覚醒剤、外国人密売人とろくでなしばかり。

    二転三転する真相、欲望に恐怖に溺れる人間達の中から黒木は真相を見出せるか?


    日常の裏に潜む恐怖に絡めとられていく人間と、それを蝕む人間におぞましい恐怖を覚えます。

    誰も救われない。

  • 黒すぎる黒新堂冬樹でした(^^;
    暗黒金融という一つの世界観を創り出した著者は凄い?
    終始、スピード(覚醒剤)がそこにある。人はそれぞれの欲求を満たすために行動する。ただ理性によって判断ボックスがあるのだが。
    生々しく目を背けたくなるシーンが多く、よくあそこで細かい描写ができるのか驚嘆(゜ロ゜)
    ほんとうのろくでなしは誰か・・・

  • 2001/3/15 読了

  • 私の中で「ろくでなし」といえば森田まさのりではなくこちら。クリスマスイブの夜に目の前で恋人をレイプ(しかも覚醒剤を打たれて)された男が、ある日レイプ犯の所在を知り、一旦は足を洗った裏世界に舞い戻って復讐を誓う。こんな話を書いていた氏が純愛路線を開拓ってどうなんでしょうか。

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著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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