QED ベイカー街の問題 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 480
感想 : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821125

作品紹介・あらすじ

次々と惨殺されるシャーロキアン。「ホームズ譚」の解釈を巡る諍いが動機なのか?ダイイング・メッセージを読み解き犯人像に迫る、桑原崇の推理は?ホームズに隠された驚くべき秘密を発見した時、連続殺人犯が浮かび上がった!文献を駆使し、大胆な発想でミステリの新たな地平を拓く、「QED」第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • そんなに事件で危険は及ばなく
    シャーロック・ホームズ論がメインという
    比較的安心して読める(?)作品です。

    私はホームズに関してはとんだパチモンの
    アンソロジー(有名作家編纂)しか読んでいないので
    本編はわかりません。
    ですがそんな変化があったことは知りませんでした。
    異説としてそんな説があったことにも驚きでした。

    犯行の詳細部分が惹くものがありました。
    いわゆるあるものにとりつかれてしまった犯人。
    結局その肩代わりをさせてしまった人がいるのです。
    もはや、存在していても廃人だったのでしょうね。

    少々切ないけれども
    やった罪の重さは変わりがないんですよね。

  • シャーロキアンの仲間内で起こる連続殺人事件。
    大学の先輩の誘いに断り切れず会合に参加して巻き込まれる主人公二人ですが今回の犯人の犯行理由と言うか精神的な状態はちょっとどうなのかな、と思ってしまいました。そんなに都合のいい性格が犯行の真相だったのです、と提示されても納得がいきませんでした。

  • フィクションに全力でツッコミいれても...

  • シャーロック=ホームズの矛盾に挑む。最大のライバルは自分自身とはよくいうが…。いつもはおまけの殺人が今回は主役。やったね。


     シャーロック=ホームズの知識がある人なら面白いんだろうけれど、いや、シャーロキアンにとっては俗説だから嫌悪するかな、私はシャーロック=ホームズ知らないからつまらなかった。
     もしホームズを読んだらこれも思い出そう。

     ただ、カクテルは飲みたい。

    _____
    p22 ベイカーストリートイレギュラーズin東京
     大久保利通の次男:牧野伸顕が発足した。

    p37 42度
     虹は太陽光が水滴に当たって42度の角度で曲折している光線である。つまり、観測者は虹の発生源から42度の位置にいる人物限定である。
     だから虹の真下ではその橋は姿を消すのである。

    p47 関内
     横浜開港の際に居住区と商業区で関門ができたその外人居留地のこと。ここが本来のヨコハマである。
     
    _____

     きっとこのQEDシリーズは当たり外れがある。

     私にとってこの巻は…。他を読むぞ!

  • 再読。
    この前にホームズの真実を読了。
    初期の作品なので、まだ二人の関係がギクシャクしているのが微笑ましい。

  • 事件のそういう真相はアリですかと思うけど、ホームズ話が面白かった。

  • 図書館にて借りる。正典読み返さないと(笑)

  • もしシャーロキアンと呼ばれる人々が、本当にこの本に出てくるような人ばかりならば、個人的には絶対お近づきになりたくないです…。会合とか参加したら針のムシロ状態。まあそれだけホームズが人気があるということなのでしょうが。本の内容には全然関係ないですが、このシリーズはとにかくカクテルがおいしそうでそちらの方が気になりました。

  • ホームズ好きの自分としては、面白かったんだけど
    あまり楽しい気分は残らなかった。
    それなりに説得力はあるんだけど、ホームズについてのアレが
    支持したくない説だったので。
    シャーロキアン本で読む分には、面白く楽しめる説だけど
    こちらでは…なぜだろう???(^^;

  • QEDシリーズ3作目にあたります。「百人一首」「六歌仙」ときて、今度はホームズとは…日本から英に一気に飛んだもんですね(笑)

    クリスマスイブの午後、大学の2年先輩だった緑川友紀子と偶然にも街中で出会った奈々は、シャーロキアンのクラブ「ベイカーストリートスモーカーズ」の開くパーティに誘われる。同じ大学の卒業生で、現実の殺人事件に関わった桑原崇も誘って是非に、と。実はホームズ譚の『最後の事件』と『空き家事件』に大きな疑問があるという崇になんとか約束を取り付けることが出来た奈々だったが、1月6日当日、ホームズに関してはかなり頑固で個性の強そうなクラブ会員の面々に戸惑いながらパーティでの時間を過ごしても崇はなかなか顔を見せなかった。終盤になってようやく現われたが、その少し後から始まった会員メンバーによる「まだらの紐」ワンシーンの寸劇の最中で、死体役の坂巻が腹を刺されているのを発見される。
    死体の手に握られていた紙片、過去に自殺していた女性会員、そして…。
    現実の殺人事件が、ホームズの謎と交差するとき事件の謎が解けていく! QED第3弾です。

    3作中、一番読んでいて楽しかったです。しかも実際に起きた殺人事件についてよりも、ホームズの謎の解明の方が!た、たのしい…!
    ホームズは例によって子供の頃に数冊読んだだけなんですが、それでも子供心に「最後の事件」でのモリアーティとの対決、ホームズ死亡、そして「空き家事件」での復活に関してモヤモヤっとした違和感を抱かずにはいられなかったので、正直この作品でスッキリしました(笑) そうか!そうかもしんない!と。
    もちろんシャーロキアンならば、この程度で降参はしないんだろうなぁと思いますが。原典(正典)を読み解いてまた違う解釈を試みて…っていうのは、本当はかなり高尚な研究であり、また高度なゲームなんでしょうね。まぁ、興味の無い人にとっては理解できない人種かもしれないが(笑)

    それにしても、3作読んで思うんですが。高田氏の作品はどうもこう・・・動機の部分が甘いというか薄い気がいたします…。5w1hのWhyが抜けている感じ。
    「動機なんていうものは複合的であり、理由がひとつに絞れるほど人間心理は理論的に計れるものではない」という主張があるのかなぁ…。

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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