UNKNOWN (講談社ノベルス コI- 1)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 330
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821200

作品紹介・あらすじ

侵入不可能なはずの部屋の中に何故か盗聴器が仕掛けられた。密室の謎に挑むのは防諜のエキスパート・防衛部調査班の朝香二尉。犯人の残した微かな痕跡から、朝香は事件の全容を描き出す。完璧に張り巡らされた伏線!重厚なテーマ性!リアリティ溢れる描写力!!熱く、そして端正な本格ミステリが登場した。第14回メフィスト賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 2000年。第14回。
    自衛隊ミステリー。掛川城あたりにある自衛隊。そこで盗聴器が仕掛けられるという事件が。調査班の朝香二尉がやってくる。補佐&語りは野上三曹。
    税金泥棒とか、そんなに悪く思われてるのかなぁ、自衛隊。盗聴も二重スパイが・・とかのエスピオナージュになるではなく、出世するしか達成感がない、が発端。
    それでも辞めないでほしい、気にくわないところを矯正する気でいてほしい。朝香二尉の思い。

  • 事件自体は地味だけど面白かった

  • 読んでおいて損はない

  • 元自衛官の小説だけあって 内部の情景がよく判る。外部侵略、内部の上下関係 普段から気を付けている情報管理
    そういったものが 細かに書いてありまた 推理物としても面白かった

  • 自衛隊/ミステリー
    自衛隊ものということで読みにくいかと思ったが、非常に読みやすい。
    探偵役の朝香二尉、補佐役の野上三曹、どちらも親しみやすいキャラクターで感情移入しやすい。
    正直、自衛隊に対して良い感情は持っていなかったが、認識を改めることができた。

  • 自衛隊もので、その内幕の描写が面白かった。
    主人公の内面が生真面目一本じゃないのがいい。
    かっこいい探偵役は大森南朋さんでイメージしてました。またこの探偵と助手ペアもの読みたいです。魅力的でした。
    あるシステムの中でこそ成立する犯罪を、そのシステムごとわかりやすく読ませてくれて、いやみなく見識も広がるという小説で完成度高いと思います。

  • 今の時期、他国からの領空侵犯、領海侵犯の可能性の高い子のご時勢、読んでおくといいかも。自衛隊が描かれています。良いところも悪いところも。とても密な取材されたのか、ご出身なのか存じませんが、ミステリーと相まって読みやすく分かりやすいと思います!

  • 面白かった

  •  「諜報のエキスパート」である防衛部調査班、朝香二尉のちょっと風変わりなところとそれを補佐する野上三曹とのやり取りはいかにもミステリーという雰囲気でとても面白かったです。
     でも時折出てくる「軍人」「軍隊」「国防」という記述や隊員同士の会話などには「…う~ん…」でした。
     作者はいつも「史実」に基づいて戦記小説を書かれていて、気になる作家のおひとり。この機会にまだ読んでいなかった初期の作品も含め、読んでいこうと思いました。

  • 遠州のとある自衛隊基地の隊長室から盗聴器が発見された。そこは進入不可能のはずであった。何者が何の目的で盗聴器を仕掛けたのか。防衛部調査班から派遣された朝香と、基地の隊員である野上が真相に迫る物語。

    存在は理解しているけど、中身はまったく知らない自衛隊という組織をわかりやすく描いていてとても面白かったです。物語の中で胸焼けするくらいコーヒーを飲む場面が多い。『頭上を対空レーダーの電波が常に飛び交っていることを実感した人がひとり増えたのだ』という言葉は読者である私たちに対して向けられた言葉なんだろうなと思いました。

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著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。2000年4月『UNKNOWN』でメフィスト賞でデビュー。2010年、第3回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。17年『いくさの底』で第71回「毎日出版文化賞」、翌年同作で第71回「日本推理作家協会賞(長編部門)」を受賞。著書に『ルール』『七月七日』『中尉』『生き残り』などがある。

「2020年 『いくさの底』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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