真っ暗な夜明け (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.17
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本棚登録 : 159
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821293

感想・レビュー・書評

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  • 駅構内でバンド仲間が殺害される。並みの作品では、考慮すらしない別解を残らず潰していく。それが、ある種のパフォーマンスの役割も果たしている。彼は確かに名探偵に相応しい存在だ。意外性がほぼ無い展開ではあるが、最後まで退屈することはなかった。

  • 自称小説家の氷川が、学生時代のバンド仲間と再会する。久々に会って皆が変わらない事を実感したが、その帰りの駅で事件は起こる。終電を待っている間、改札からホームまでの狭い空間で殺人が。

  •  灰汁の強いミステリが受賞することの多いメフィスト賞の中で、正統な本格ミステリであるが故、返って知名度が低くなってしまっているような気がする本書であります。
    特徴はなんといっても、過剰なまでの論理性でしょう。作者が、本書で成し遂げようとしたのは、ミステリを語るとき、しばし議論に上がる『推理の絶対性』というものだと思います。
    しかしこの場合、あらゆる可能性を上げ、それを丹念に考察して、片っ端から排除していく。といった工程が不可欠になります。そしてこの部分が物語の殆どを占めているため、盛り上がりに欠けるといった意見があるのも仕方がないでしょう。
    それでも、フーダニット以外に、『なぜ凶器におあつらえ向きの像があるのに、その下の台座を凶器に用いたのか』という魅力的なホワイダニットが用意されており、充分読ませてくれました。その答えも、幾度となく議論されたからこそ、活きてくるもので「あっ、そうか!」と思わず手を打ちました。
    そのほかにも、被害者の隣人が聞いたという、ドアの開閉音とインターホンの謎、などについての推理も大変楽しく読めました。
    派手なトリックこそないものの、端正なロジックで本格ミステリの面白さを十二分に味わえる良作です。

  • 図書館にて。
    裏表紙にメフィスト賞受賞とあったので、どれどれと読んでみたが、序盤で退屈してしまった。
    最初の殺人が起こるまで、すでに会話が理屈っぽくてのろのろした感じ。
    謎が始まる頃にはなんかどうでもよくなっていた。
    その後も飛ばし読みしてみたが、種明かしがずっと二人の会話で進みつ戻りつして展開していくせいか、どうもすっきりしない。
    すっきりしないのにかっこだけはつけたいみたいな感じがして、もしかしたらトリックは素晴らしかったのかもしれないが、全く入ってこなかった。
    きっと私には合わなかったということだろう。

  • ロジックを主体とした本格ミステリーです。ロジックの積み重ねで犯人を絞っていきます。「何故犯人はブロンズ像そのものではなく、台座を凶器に使ったのか?」のロジックは読み応えありました。 ロジカルな読者挑戦物好きの方なら必読です。
    ただ、かなり地味だったので、どこかにアクロバットな仕掛けがあればいいなと思いました。

  • 「本質直観型の名探偵ならとっくに犯人を名ざししてるころだろうね。でもぼくは、あらゆる可能性をー完全にありえない可能性を除くすべての可能性を、パラノイアックに追求するから。しまいには、それが自己目的化してしまうこともなきにしもあらずだけどー。」推理が素晴らしい!「読者への挑戦」付きで最高!

  • 堅苦しくない文体に、しっかりとした理詰めの推理。好みの作品でした。すんなりと頭の中に映像が浮かびます。

    メフィスト賞の受賞作という事で著者の作品は初めて手に取りましたが、他の作品も出されているようなので、読み漁ってみたいと思います。

  • 推理小説家志望の氷川透は久々にバンド仲間と再会した。だが、散会後に外で別れたはずのリーダーが地下鉄の駅構内で撲殺された。現場は人の出入りなしの閉鎖空間、容疑者はメンバー全員!そして仲間の自殺…!? 第15回メフィスト賞受賞作。

  • 地味な印象だが、ロジックで押し切る作風はすばらしい。登場人物の設定が今の自分を顧みさせるところがあって、感情移入してしまった。

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