殺竜事件 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 938
感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821354

作品紹介・あらすじ

不死身の竜は、誰に、なぜ、いかにして刺殺された!?『ブギーポップ』の上遠野浩平が挑む、ミステリーとファンタジーの二重奏。

感想・レビュー・書評

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  • 確かにこれはファンタジー×ミステリ。
    探偵役ご一行が容疑者を訪れる過程そのものが大冒険になるのは面白いなぁ。
    3人とも、初見の印象は「こういうキャラのテンプレみたいなやつ」って感じなのに読み進めるうちに違う一面が覗いてきて、深みがあって好感度高い。

    黒幕やトリックは読みながら薄々気付いてはいたけど、実行犯は「いやまさかそんな……」って感じだった。ろくでもねーなこの世界観。

  • 事件シリーズ1作目。最強かつ不死身の存在であるはずの竜が、結界という密室の中で刺殺された。戦地調停士のEDは世界中に散らばる容疑者たちと会う旅に出て、その事件の謎に迫っていく。

    ファンタジーの世界観とミステリー要素を融合させた意欲作。旅の描写によってファンタジーの世界観が自然と生かされている。物語の多くが旅の場面で戦闘シーンも多く、ファンタジー要素の方が強めな印象。その中にも、ブギーポップシリーズとの繋がりを示唆する界面干渉学の存在があるのが面白い。単にファンサービスというだけではなく、物語にもしっかり関係してくる要素になっているのがいいよね。

    打って変わって、終盤の解決編ではミステリーの面白さで締めくくる。人類には殺せない圧倒的な存在である竜がいかにして殺されたのか。その謎解きは好奇心をくすぐられるものがあるよね。謎解きに加えて、戦地調停士という立場であったり、このファンタジーである世界観を絡めることで、真相を単に解明するだけで終わらないところも見所。

    竜の死の謎は物語のテーマにも深く関わってくる。
    「死んだ竜の方が、生きている竜よりも人間にとって大きな脅威だ」
    読み終わった後、この言葉の意味とその重みが心にほろ苦く残る。

  • 不死身の竜が何者かに刺殺された!その謎の究明に挑む戦地調停士EDと仲間たちの物語。

    事件シリーズ1作目。

    ファンタジー+ミステリ。一見するとミスマッチな組み合わせですが、このバランスが何ともいい味を出しています。

    読後の後味はあまりよくありません。ただ、この作品の独特な世界観とは合っていて良かったです。

    ダークな世界観、一筋縄ではいかない登場人物、そしてミステリ。

    もし少しでも興味を持たれたなら、是非読んでみてもらいたい1冊。おすすめです。

  • 特殊設定ミステリと思って期待して読んでたら、割と普通にラノベでした。

  • 事件シリーズ一作目。
    誰が竜を殺害したのか?をテーマに、竜にあった人を巡って各地を回るお話。その各所でついでに色々な物事を引き起こしたり解決したりする様が結構面白い。
    昔エロマンガ先生のイベントで、三木一馬がオススメしていたのをよく覚えている。事件シリーズ全般として、他の上遠野浩平作品より読みやすいように思う。

  • ファンタジー×ミステリ
    魔法が存在する世界で神の如き存在の竜が殺された。
    誰がどうやって殺したのか?というのがメインストーリーで心躍るスタートなのだが。
    結局ファンタジーとミステリのどっちつかずの結末で、ミステリを求めている人には肩透かしな終わり方かと思う。
    金子一馬のイラストが堪能できるのが◎
    ではあるがそれほど活かされてはいない。

  • ドラゴン殺しの犯人当てとか、ファンタジーならではとか最高。
    ミステリーの文法に則っているかは人それぞれだと思いますが、個人的にはアリなミステリーです。
    ラノベらしく、キャラが個性的でそこも魅力です。

  • その村には人間を遙かに上回る存在、竜がすんでいた。
    誰もその村を侵害する事は出来ない。

    戦争の調停の為、大国の影響を受けない竜の住む村へやってきた主人公達。
    しかし、肝心の竜が殺されていた。
    容疑者扱いを受ける主人公達は、容疑を晴らすために他の容疑者達に会いに行く旅に出た。

    ファンタジーとミステリーが合わさった、ありそうでなかったお話です。
    読みやすかったし、最後のどんでん返しも面白かったです。

  • 不死身の竜は、誰に、なぜ、いかにして刺殺された!?

    の帯にあるとおり、竜が殺された謎を旅をしながら解決する話。

    竜という圧倒的な存在が、切実に伝わってきて非常にいい。



    ネタバレ

    後ろに刺さっていた杭は、口の中へ正面から発射されたもので、
    口の中に儀式的に入れていた赤ん坊を守るために、竜は杭を受け入れた。
    犯人は村人。EDは犯人は最初っからわかってたが、殺し方がわからなかった。

  • なんというか事件の解決というのがあるせいか、上遠野先生の中でも読みやすい印象。
    霧の中の~とか相変わらずだな!と思いつつも、EDたちのやり取りが面白かったです。

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著者プロフィール

第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。『ブギーポップは笑わない』ほかシリーズ著作多数。

「2019年 『ブギーポップ・オールマイティ ディジーがリジーを想うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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