- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061821613
作品紹介・あらすじ
『ミステリィの館』へようこそ。もともと当ホテルは密室で死んだ作家・来木来人の館。これから行われるイベントでは、彼が遺したという「お金では買えない究極のトリック」を探っていただきます。まずは趣向をこらした連続殺人劇をどうぞ。そして興奮の推理合戦、メフィスト賞ならではの醍醐味をご堪能下さい。メフィスト賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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密室で自殺を遂げたミステリ作家の遺した「究極のトリック」とは。“書き分けできないユリ&ミリア”の評判どおり、傍若無人な女子高生ふたりはいまいち読んでいて区別がつきませんでした。まあ、揃って石崎さんをいじめ倒していることもあり、ふたりでひとりのキャラクターみたいなところもあるのですけれど。中身の方は意外や意外、人の死なないミステリで、究極のトリック探しと推理ゲームの謎解きの並行作業。真相はかなりの脱力系でしたが、そこへいくまでの途中の推理であっちこっち振り回してくるのでそれなりに悪くなかったです。クライマックス一歩手前にてミリアが披露する推理が、こじつけなのに異常な出来の良さで笑えます。
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この方の本は初めて読みました。
悪くはないのだけども、読むのが遅すぎましたね。
笑いの加齢臭が気になります。
当時ならもっとおもしろかったかもしれないです。
読むなら最新作を読んだ方が良かったかもしれません。 -
過去の既読本
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ミステリ。コメディ。バカミス。
著者のデビュー作。ミリア&ユリのシリーズ1作目にもなるのか。
面白おかしく描かれたミステリ。ユーモアというよりも、コメディの方が近いかな。
ミステリを馬鹿にするような会話が満載で、気楽に読むと面白い。熱い講談社ノベルス推し。
完成度はともかく、嫌いな作風ではない。☆3.4くらい。 -
20160806 再読
"「さらに、俺が予想している今後の被害者の名前をここに並べると……」石崎が一度言葉を切った。
「実際の殺人事件で、こんなふうに次の被害者を予想して偉そうに説明してるやつなんか、最低のやつだからな」石崎が顔を上げてミリアとユリを見つめた。
ミリアとユリは黙って頷く。
「それでだ、名前を書いてみるぞおー」石崎は急に明るい声で話し始めた。"[p.99] -
これはまた変な小説。というのも、ミステリだかコメディーだかつかめないのだ。
先に謎の死を遂げた人気ミステリ作家、来木来人の遺族が、故人が生前に残した手紙の謎を解明するために、「ミステリの館」なるイベントを開催する。そこに呼び出された「石崎幸二」と女子高生ミリアとユリは…。
のっけから、「ミステリには興味ないんだけどさあ」という女子高生2人の会話を中心に始まるし、著者と同じ名前の主人公が現れるしで、こういう作品はバカかイチビリと相場が決まっている。
イチビリながら、シリアスに話をすすめる、海堂尊スタイルで、本当に死人が出るのかとどんどんページはめくられるものの、「あれ?」という展開になる。
独特の言語感覚のせいで時々冷めてしまうものの、大きなイベントがない割にどんどん読み進めてしまうのは、かなりの実力派なのかもしれない。
ただ、オチはなあ。謎の数字が羅列し始めたあたりでわかったけどね。
で、この空気を読まずに引っ掻き回している間に事件を解決する「ミリア&ユリ」はシリーズになっているようで、そんなに魅力的なキャラクタなのかしらん…? -
初読:2005/04/15
再読:2014/03/30
ユーモアミステリと言えば、誰よりも石崎幸二なのです。
なんとなく読み返したいと思っていて、ようやく読み返し。そうそう、一期(出版時期で勝手に分けてる)の頃は割とこういうまったり路線だったんだな。二期に入ってからすごい殺伐としてるから…。
ミリアとユリが最初石崎とどう絡むんだったっけ?と思ってたら最初からフルスロットルだった。ひでえなあいつら。斉藤さんも途中から出てきたイメージだったけど最初からいたんだね。
トリック自体はこんなだったかーと脱力。もう一ひねりくらいあるのかと思ったらなかったよ…。途中の推理合戦のこじつけは面白かったけど。
それにしてもデビュー作だから仕方ないけど文章ヘタだな!「★☆★」とか出てきてびっくりだよ。
このまま読み返そう。 -
あらすじからして、いかにも本格ミステリーらしい設定でしたが、物語が進むにつれて徐々に脱線していきました。自分の好みではないので残念に思いましたが、ミステリーをコケにするような女子高生らの会話は最後まで楽しめました。
メインの「お金では買えない究極のトリック」は謎解きというより暗号解読という感じです。「よくここまで考えたな」と感心しましたが、脱力系の真相なので裏切られた気分でした。 -
手軽に読めるコミカルなミステリーでした。
女子高生2人の役回りに違和感があったものの、軽快なテンポで読みやすい文章でした。
著者プロフィール
石崎幸二の作品





