黒い仏 (講談社ノベルス シL- 3)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 501
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821675

感想・レビュー・書評

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  • あれ?ミステリだと思って読み始めてたけど、なんか予想外の方向に走っていった感。
    なんだか平和なのかどうなのか。。石動の目からはミステリ話なのか。
    斜め上で戸惑った。
    ただ、石動と中村の二つの視点で話が進み、それぞれが接したときは・・・一瞬何を追ってるのかわからなくなりそうだった。
    233冊目読了。

  • 探偵の元に来た宝探しの依頼、そして指紋のない殺人事件、が交互に描かれそれが交錯していく話、だと思ってた。いや途中までは確かにそうなんやけど、中盤でおや?と思い終盤は最早笑うしかない。賛否両論ありそうやけど、私は嫌いじゃない。ある意味盛大に裏切られるから逆に爽快。

  • ???あれあれ???現代ミステリよんでいたんじゃなかったっけ???
    不思議な感覚に陥るミステリ。一筋縄でいかなかったてす。

  • めちゃくちゃだけど、辻褄合わせが好きだから爆笑しながら読んだ。大好き。

  • おもしろかった
    ミステリという前提があれば間違いなく名探偵である石動の推理が、邪神が実在するという異質な舞台の上ではまったく違った物語として表されることに、物語の構造を捉えて逆手に取る技巧のすごさを感じたし、それによって白けない面白さがあった

    物語のレイヤーが異なる登場人物たちは、それぞれの主観として異なる現実を生きていて、各人のパートではその人物の主観で語られていることを徹底していることで、大胆な物語のルールの変化も受け入れられる下地が作られていたのだと思う

  • 前作を読んでからの流れ。アントニーのキャラクターがとても良い。しかし、これは、分類的にアンチミステリーかバカミス??お話は楽しく読めましたので、不快感はなかったです。既に前作からSF設定でしたが、さらに飛び越えてきた感がありましたね。殊能さんがお亡くなりになってるので、このシリーズが読めないことは大変残念です。

  • ※2006/5/10のblobより転載

     自称<名探偵>石動戯作のもとに、ベンチャー企業の社長から「円載の秘宝を探し出して欲しい」との依頼が舞い込んだ。
     石動は、助手のアントニオと連れ立って、秘宝が眠るとされている福岡県の寺に向かう。
     一方同じ頃、福岡市内で殺人事件が発生。被害者の部屋には、指紋が一つも残っていなかった。
     福岡のさびれた街を舞台に、宝探しと殺人事件が、一つの結末に向かって動き出す。


     率直に言って、途中から一気に萎えました。もう萎えた萎えた萎えたーー。
     やりたい事もわかるんですけど、今回のような手法は、はっきり言って失望以外の何者でもありません。
     最後まで読んで理解はしたけど、あの展開は受け付けない。納得は出来ません。
     確かに、トリックというか、本作の一番の見せ場は面白い発想ですし、ある意味逆転劇なんだけれどれも、もっと正統派っつーかロジカルに行って欲しかったんです。殊能先生だけに。
     これではなんでもアリになりそうだし、ミステリよりもファンタジー???
     あんまり書くとネタバレになるので(--;

  • なにこれ。


    …アンチミステリと言ってしまえば聞こえはいいけど、SFだよなコレ。
    ていうか、シリーズモノなのに突如こんな展開にしてしまう大胆さは評価しようじゃないか。
    家人にあらすじを説明しようとしたけど途中で笑ってしまって無理だった。

    次どうするんだろ…。


    遥か昔に渡唐僧が持ち帰った幻の秘宝の隠し場所を調査してほしいとの依頼を受けた石動は、助手のアントニオとともに福岡のとある町に滞在して安蘭寺なる寺の古文書を調べるが、ほぼ読めない。その頃、福岡市内で偽名の男が殺害される。数日後、安蘭寺に謎の若僧がやってくる。すると夜半に石動たちや若僧の宿泊する旅館に安蘭寺の僧が忍び入り、人でない姿に変化(へんげ)するが、気づいたアントニオも変化して(この辺から笑い出してしまって再話不能…)

  • オチだけネタバレされていた訳でして、ずーっと積んでおりました。
    そこだけ切り取って私のバカミスフォルダの引き出しに入れていたのですが、いやいや至るまでしっかり伏線のエッジが効いた!快作ではないですか!
    探偵の宝探しと警察の事件捜査のパートが交互に書かれ、交わる前から雲行きが怪しくなっていくのですが、2章最後の急展開の時点で、もうどうなっても私好みだと。殊能先生がやりたかったことって麻耶雄嵩作品ではじめて気付かされたことなんですよ。10年前だったらオールタイム1位だった。
    かも知れないほどに。本格における後期クイーンとか助手の立ち位置とか「麻耶みじゃん!!」と。

    ロジックが決まったところからの、処理の仕方ね。待ち受けていたのは、もう笑い死にするしかない怒涛の裏物語。タイトルの意味と合致したときのトキメキったらないですよ。
    三作読んできて
    黒い仏>ハサミ男=美濃牛かな?
    あとの作品がさらに評価高いって楽しみしかないんだが?

  • 本格推理を期待すると肩透かしを食らう。しかし、こういうのも面白いなぁ。

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著者プロフィール

1964年、福井県生まれ。名古屋大学理学部中退。1999年、『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『キマイラの新しい城』(いずれも講談社文庫)がある。 2013年2月、逝去。

「2022年 『殊能将之 未発表短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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