眠りの牢獄 (講談社ノベルス ウF- 6)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 229
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (163ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821903

感想・レビュー・書評

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  • 凝っているなあ。

    読む人が「グロい」要素のある小説を(架空の話だから)いいと思えるかどうかは、「感動」と「不快感」のバランスなんだろうな。

    「感動」というか、僕の場合は、こんな筋書き、捻り出してきたなぁ、という「感心」だったけど。

    まーちゃんさん、この作品の本棚&レビュー、ありがとうございました。

    ホラーやグロいのは苦手なのですが、構成面で楽しめたので、読んで良かったです。

    【あらすじ(始めの部分のみ)】
    亜矢子の家の地下室に向かう暗い階段の途中で、僕(浦賀)と亜矢子は何者かに突き落とされた。5年経っても亜矢子の意識は戻らなかった。ある時、彼女の兄に呼び出され、事故当時一緒にいた吉野、北澤とともに地下室に監禁されてしまった。

  • 割と早い段階で性別に気付いてしまった…

    同時進行のメールでのやり取りの方が好みのストーリーだったので、そちらを膨らませた話が読みたくなってしまった。

    作者と主人公が同じ苗字なのもミスリードの為だったのかもね。

  • 浦賀さんらしい作品。
    とても静かに淡々と進んでいくような。
    さくっと読めるお話でした。

  • 彼女と迎えた初めての朝。幸せの絶頂にいた二人は文字通りどん底に突き落とされた。
    意識を取り戻した主人公は、彼女が昏睡状態に陥っていると知った。それから五年が経ち
    事件の日その家にいた三人が彼女の兄に呼び出された。誰のせいなのか答を出せと言うが…。

    地下シェルターに閉じ込められた三人。あれは事故ではなかったのか?彼女の兄の目論見は?
    その裏でもう一つの事件が動き出す。ラストに向けての展開など、意外性のあるミステリー。
    かなりディープなグロい面もありましたが、しつこさがないので案外さくっと読めました。

  • 古風な手でやられたので、気づかない自分により悔しい

    短いので短時間でどんでん返しをたくさん味わえてお得感

  • 交互に展開される二つの場面。どこかで繋がるのだろうと思いながら読んでたのに、最後はそこで繋がったかぁという感じでした。気付かなかったのは年齢設定がはっきりしてなかったせいかな。それと、背景説明がない所があったのが読みづらかったです。「あ、歌ってたの」「あ、ファミレスにいたの」後から付け足すように書かれてる所で初めて気付かされます。言語トリック的な要素も。面白くはありますが、面白味がない。言葉で曖昧に騙されるのは好きじゃないです。

  • 最後のオチに気付くためのヒントはたくさんあって、実際自分も「?」が浮かんでいたのに読み進めるのに夢中になって最終的に「やられたー」ってなってしまった。もうちょっとあそこで立ち止まってちゃんと考えていればミスリードにも嵌らず、謎を解くことができていた気がする…。物語りが最終的に一つに綺麗にまとまって、なんて構成力のある作家さんだろうと思った。

  • つい最近、
    岡嶋二人さんの小説を読んでいたので、
    犯人が名乗り出るまでシェルターに閉じ込められる、という
    全く同じシチュエーションに既視感が。
    さらに最後の最後のどんでん返しに関していえば、
    某作家さんと同じ(しかも殺害後も同じ)だったので
    あれ?同じ人だっけ?と・・・。
    (調べたらどんでん返しはこちらの方が先でした)
    いや、騙されたんだけど。

    読みやすい文章だし、色々繋がって面白いのだけれど、
    ちょっと性的な描写とカニバリズムが好みではなかったかな。。。
    こういう作風だと知ってたら読まなかったかも。

  • 短めですが、読んで良かったー!
    サラッとしているようでしっかりトリックで騙してくれる。「双頭の悪魔」をちょっと思い出したり、「僕」もよくあるかなと思いますが、しっかり伏線もあって気持よくミスリードされた感じでした。浦賀先生、さすがです。

  • 浦賀、北澤、吉野は高校の同級.浦賀は亜矢子といい仲になっているが、他の二人に気づかれないようにしていたが、亜矢子の家の地下室に降りる所で転落.亜矢子は寝たきりになる.福山冴子は恋人の博に振られ、ネットでそのうさを晴らしているが、鶸千路沙羅子とメル友になり、お互いの元カレを殺す話を進める.話は急速に展開するが、最後の段階で亜矢子の兄の新堂太一に3人がシェルターに監禁され、亜矢子の転落事故の真相が判明する.最後はややドタバタな感じだ.

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著者プロフィール

1978年、神奈川県生まれ。1998年、『記憶の果て』で第5回メフィスト賞を受賞しデビュー。『時の鳥籠』『頭蓋骨の中の楽園』など、著書多数。2020年、急逝。

「2020年 『こわれもの 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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