暗闇の中で子供 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1298
レビュー : 173
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061822061

感想・レビュー・書評

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  • 次から次へと人が死にまくってるのに(それもとんでもなくひどい殺され方で)読んでて少し泣きそうになった。これが多くの人が考察してるように三郎の創作なら、なおのこと悲しい。コンプレックスの塊の三郎と言っちゃあなんだがメンヘラ全開のユリオ。そんな二人が一緒にいることで巻き起こる破滅的な結末。四肢を失ってトゥルーリーハッピー?んなあほな。三郎は高谷クリニックに行った方が良いって。
    でもどれだけ無茶苦茶でも私は奈津川家が好きだ。暴力にまみれてるのに光しか感じない。また書いてほしい。

  • 中毒性のある悪夢。

  • 『煙か土か食い物』の続編。
    絶対に順番に読むべき。じゃないとほぼ理解不能。
    というか、読んでても理解不能。
    それでも心を強く惹きつける、不思議な魅力がある。

  • 長門有希の100冊より、舞城王太郎。デビュー作「煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices」(未読)の続編。最近、まわりには舞城王太郎のファンだと言う人がいて、一度は読んでみたいと思っていたのだが、しかし、その独自の文体にはどうにも馴染めず、もう読まないと思う。

    物語自体は、謎の少女マリオとの邂逅、謎の連続殺人事件の解決、二郎らしき人物との対決の 3部構成。しかし、相互の関連は薄く、全体的に筆の赴くままに書き散らしたといった印象で、小説としての完成度はかなり低い。まあ、個人的にはこういう若気の至ったオナニー小説は嫌いじゃないし、あの文体にしては十分に読みごたえがあるし、好きだという人がいるのは理解できる。

  • 煙か土か食い物といい、今作といい、どうしてこの兄弟は犬にヒドイ事をするんだ?
    それはともかく三郎の何もできなさが愛おしい。前作の四郎はチャキチャキ動くし色々解決してくれるし読んでてエキサイティングだったのに比べ、三郎はなかなか解決できないし色々間違うし大丈夫大丈夫...って大丈夫じゃないよ!とモヤモヤさせられる。だからこそ心に沁みるシーンが多かった。自分自身に近いものを感じる。
    かなり気になっていた移動式地獄二郎のその後がでてこなかったので、またこのシリーズ続編だしてくれないかなあと思いました。

  • スピード感はさすがなんだけど、伏線回収とかオチとかはあって無いようなもので、やはり舞城ワールドが炸裂したまま終わってしまった。

  • 『煙か土か食い物』の続編、と言っていいだろう。

    評価が難しい作品。これは評価が”わかれる”ことの多い舞城作品では珍しいと思う。

    文章自体は”通常”の舞城節で(この時点でかなり異常であるが)、内容についても”書かざるを得ない”衝動に突き動かされて書いている、感触は伝わってくる。

    しかし、物語の筋が破綻に破綻を重ねているせいで、逆に”破綻”という筋書きに囚われている感が否めない。

    その意味で、舞城王太郎の作品の中では地味。これはこのブクログでの評価が大旨3か4か、というふうに安定している理由でもあるだろう。

    つまり、ある程度の舞城フリークでもない限り、現在ではこの作品に手を出さない。彼等はある程度舞城作品についても理解があるため、低い評価はしない。

    おそらく一般的な舞城嫌いが読めば、普通に低評価を下すだろうと、僕は思うのだ。

  • 前作から間を置かずに読んだので初め気づきませんでしたが、前作のネタバレがあります。
    その前作からの興味を惹かれて読み進めるも、話は妙な方向に流れ…とは言え、そんな事を気にしていたら舞城作品は読めない!とひたすら、文字を追っていくことに…。
    うーん、読み終えて『美少女を見かけちゃって、ぼんやりした思考をそのまま描いた』のかなーなんて思ったんですけど、ネットで感想を検索したら…なるほど。三郎は小説家ですもんね。

    作者がこのシリーズにどれだけの思い入れがあるのか知らないのですが、続編が出たらこの話をどう解釈して進めていくのかと興味があります。

  • ものすごい破綻っぷり。三郎だしね…いやこれミステリではないですよね。そう思いながらも読んでしまう。

  • 『よしよし。俺はちゃんと俺の知っている世界に含まれたままだな。』

    『私の心は擦り減って擦り切れてもうなくなりそうです。私は私の心があるうちに私の体を処分してしまおうと思います。』

    『物語というものはそういうものなのだ。誰かの熱意が空にいる誰かに通じたりしてもいいのだ。それが嘘であってもいいのだ。何故なら、誰かの懸命さは必ず他の誰かに見られているものだということは、物語が伝えるべき正しい真実だからだ。』

    『君の周りに、君を取り囲むようにして地面に小さな円を描いたとき、その円は果たして本当に、君を内側に閉じ込めているのかい? それともその円は実際のところ、その外側に世界を閉じ込めているんじゃないかな? そもそも球体の表面に存在する円に、内側も外側もあるのかな?』

    『お腹痛すぎ。痛いって言うか、ヤバイ。リスくらいの大きさの変な獰猛なちくちくした肌の生き物を七匹くらいお腹の中に飲み込んじゃったような感じ。』

    『それからユリオは唇を俺の胸にぎゅうっと押し付ける。俺の胸に顔をうずめて唇を尖らして、俺の心臓に直接キスをするように。』

    『阿呆か。今や俺はパーフェクトラブをアテナに与えるパーフェクトボーイフレンドやぞ。悪事もへったくれも、最近俺は人の役にしか立ってねえっつの』

    『あんたほんま社会不適合者もええとこやなー世間体とか道徳とか常識とか、あんた何のことか判らんやろ。漢字で書けるか? 漢字で』

    『もうきっと会わないけど、元気でやっててね。好きやで、三郎。ずっと好きかも知れんけど、許してね。バイバイ三郎、バイバイ…』

著者プロフィール

1973年、福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。03年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』『深夜百太郎』『私はあなたの瞳の林檎』など著書多数。12年には『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、『月夜のグルメ』(漫画・奥西チエ)の原案、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳ほか、短編映画『BREAK』や長編アニメ『龍の歯医者』の脚本、短編アニメ『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などをつとめている。

「2018年 『されど私の可愛い檸檬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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