オルファクトグラム (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 109
感想 : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (652ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061822238

感想・レビュー・書評

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  • 犯人を追い詰め始めてからは一気読みでした。
    ただ、犯人像については全く触れていないので、そこが何とも物足りない。

  • 姉が強盗に襲われている現場で殴られ、その影響で嗅覚の感覚が変わってしまった主人公の話。
    ストーリー的に面白く発送も豊かで個人的に好きな本。
    変わった嗅覚の説明もイメージしやすく書かれている。最後の後味は賛否あるかと思うが、安易にハッピーエンドにしない所もgood。

  • なじ■

    殺人鬼に姉を殺され、
    自身も意識不明に陥る重症を負わされたミノル。
    目覚めた彼は、自分が尋常ならざる
    「嗅覚」を得ている事に気付く。
    その能力を活用し、行方不明の友人の捜索を始めるが……


    おもしれぇえーーーーっ!!!
    もう最後まで全然止まりませんでした!
    設定の面白さもさることながら、
    この方の作品は本当にいつも
    科白も地の文も流れるように読み易く
    するする読めるのが気持ちいいです。

    ただ単に嗅覚がめちゃくちゃ良くなった、
    という訳ではなくて
    「におい」が視覚的に感じ取れるようになった、
    という設定がとても良かったです。
    ミノルの世界を自分も体験してみたい、
    と激しく思いました。
    これ読み終えてから
    「におい」について意識するようになったなー!

    あと内容には関係ないんですけど
    ミノルがお姉さん(千佳子)のことを
    千佳ちゃん千佳ちゃん呼んでるのが凄くかわいかったです。
    同じ井上作品『あくむ』の「ゴールデンケージ」の兄弟も
    不良の弟が兄貴のことを「賢ちゃん」って呼んでたのに
    凄くきゅんときてましたが、
    兄弟姉妹間の呼称がかわいいのに弱いです。


    と、内容自体は文句なしだったのですが、
    私の読んだノベルス版は脱字が異常に多くて
    読んでる最中何度も苛立ってしまう程だったことだけが
    非常に無念です…

  • 犬はなぜ鼻がいいのに臭いにおいは平気なのか。
    たくさんのにおいが溢れていて見分けがつくのか・・・
    などなど犬以上の嗅覚を突然持ってしまった主人公。

    主人公の見てる世界は間違いなく☆5つ。作者が作り上げた架空の世界を伝える筆力は物凄い。

    でもストーリーとしては主人公の気持ちとか犯人像とか
    がちょっと陳腐な気がした。まぁそこまでやったら厚さがとんでもなくなるとは思うけど。

  • 岡嶋二人が好きで、岡嶋二人(コンビ名)の一人が書いた書。
    においっていうテーマで面白かった。
    ただ、本が分厚かったから持ち運びは大変だった。

  •  寝苦しい夜、少しだけクーラーをつけて本棚から適当に見繕ったミステリーを読むと良く眠れる。
     ぶっとい文庫だがサクサク読めて展開も早い。姉のために命を張るという辺り、個人的に理解し辛い心情だがそんなのどうでもいいくらい特殊能力の表現が秀逸でめくる手を止めさせない。以上発達した嗅覚というものを概念として書くにあたって非常に困難だったろうが、おかげ様で分かりやすくかつ美しくなっております。岡嶋二人もう一回やってくれ!!

  • 匂いが見える、という設定がまず斜め上。長さを感じさせず一気に読めます。

  • 鼻の感覚が 目に見えるようになった男性の話。
    聴覚を視覚で表現する事の新しさ。
    そして事件。
    絶対読んで損はありません

  • 嗅覚の不思議か脳の不思議か。分厚いのでしり込みするかもしれないが、読み出すとのめりこめる

  • 犬なみの嗅覚を手に入れた主人公。すごい世界観。犬ってそんな世界にいるんだなあ…と不思議に思う。人間の五感はきっと、昔に比べて鈍っているんだろうなと思う。こんな鋭利な嗅覚、あたしもほしい。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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