人形幻戯―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061822641

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  • 表題作他、見晴らしのよい公園と自宅で、ほぼ同時に同じ凶器によって死んでしまった夫婦の怪「不測の死体」など全6短編。

    ブックデザイン / 熊谷 博人
    カバーイラストレーション・本文イラストレーション / 水玉 螢之丞
    初出 / 小説現代増刊『メフィスト』2001年1月号・5月号・9月号、2002年1月号・5月号。

  • 神麻嗣子シリーズ、第6弾。

    短編集。
    読みやすかった。

  • せつない話が多かったような。
    読みやすいけどちょっと頭を使うようなシリーズ。

  • チョーモンインシリーズ6冊目。短編集。
    女性陣大活躍で保科さんの影が薄い…。前巻から続いている時系列の歪みが今後どうなっていくのか気になります。
    収録作どれも、一癖&ひとひねりある作品となっていて面白かったのですが、お気に入りは『不測の死体』と『おもいでの行方』かな。
    謎の提示が魅力的で、超能力の必然性と動機の黒さが良い感じでした。

  • チョーモンインシリーズ。短編集。

  • 超能力で犯罪を起こす者たちを〈超能力問題秘密対策委員会〉略して〈チョーモンイン〉がひっ捕らえる! というこのシリーズ。
    最初は「なんだこのバカミス!?」とか思っていたが、犯人特定はあくまでロジックのみ。超能力の使い方、犯人の心理などからの推理はよく考えられていて面白い。
    ラノベ風なので推理小説が苦手な人にも是非。

  • 一旦読み終えたが、後でシリーズ頭から再度読む

  • 聡子、いい女ですねえ。このシリーズの一冊目を読んだときは、こんな理由で結婚して離婚する女ってどんなヤツだよ、と思っていたのだけど、そういった部分の欠点はあるものの総じていい女、素敵な人間であることは間違いありません。

    これ、短編集なんだけど、そこはかとなくテーマがありますね。テーマなのかな?わからないけど。
    「何かかをはきちがえちゃった」ために起きた、起こした事件ばかり。頑張ったご褒美がほしくて、けれど頑張って手に入れたものはそれに値しない、もっとすごいものがあるはずだと妻を殺した人とか。世間(人)から受ける偏見をうまく自分の中で対処できなかった人とか。恋に恋して相手を見ていない人とか。ババ抜きをはじめる人、止め(られ)ない人。
    何が怖いって、彼らは、もちろん人を殺してしまった時点で「おかしい」状態にはなっているわけだけど、少なくとも殺す前までは本当にふつうにどこにでもころがっている人だということだ。いるでしょ、こういう人たち、たくさん。もしかしたら、自分も。
    はじめから殺意をもって殺人を犯したとかではなく、そういった普段だったらちょっと困るよね、くらいのことで済まされてしまうようなことが原因で結果として人が死んでしまう。もちろんここに超能力が加わるからこういうことが起こり易くなるんだけど、そんなものがなくても十分起こり得るなあ。いや、もう起きてるのかな、世の中では。

    このシリーズでさ、なにがすごいって、超能力といいチョーモンインといい、なんかものすごい現実味がなくて滑稽なものを滑稽に扱っているにもかかわらず、描いてるものはすごく現実的というか、自分のとなりや自分の中に潜んでるものを浮きぼらせているっていうところだと思う。

  • いつもながらこのシリーズ、面白いなあ。超能力だとなんでもありじゃん!と思える分、ホワイダニットの部分にものすごく重点が置かれていると思う。今回は特に、そういった心理的な面に深く切り込まれていて、かなりお薦め。
    今回のイチオシは「彼女が輪廻を止める理由」。これには……やられたよなあ。どうにも話の先が見えなくって、これはいったい何なんだ、と思っていたらそういうことっ!? 数々の伏線エピソードにもやられたし。同時に、これってすさまじく恐ろしい物語なんじゃ……という思いを禁じえず、ぞっとしてしまった一作でもあり。

  • 短編集、だったのですが、更に謎が深まった状態に…。

    くるりくるりと時間が巻き戻ったりしてるような
    そんな気分にさせてくれます。
    一体どこが真実でどこが『今』なのかが
    さっぱり分からなくなってきました。

    これはあれでしょうか…『どこの時代か分からない』という
    あの台詞が鍵なのでしょうか??

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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